夜の策略
日差しが差してきた。
今日の穴掘りもここまでか・・・奴らが来るまでに退散しよう。
俺はアリだ。人下界ではそう呼ばれている。
先日奴らが俺たちの巣を襲った。それは嵐が突きつける早さで通路が壊され、フィアンセは水と共にどこかへ流されてしまった。
大切な人がいなくなってしまった。
俺は復讐を誓い、日々穴を掘り進め、
落とし穴を完成する至った。
ようやく奴らに仕返しが出来る。
願望願って早一ヶ月来る日も奴らは来なかった。来たのは奴らより数倍でかい乗り物。
奴らの手足よりも長いシャベルによって落とし穴は崩壊してしまった。
土が掘り上げられ、大きな穴が一瞬にして空いた。なんと人間は便利な物を造ったのかと感心した。