息がつまる夜
少し鬱っぽいお話です。
喉が詰まります。
その詰まった部分を意識すると、さらに喉が締め付けられて、胃がヒクつき、何かをこの口から外に放り出そうとするのです。
呼吸が苦しくなり、脳がクラッとして、思考が鈍るのです。
その一瞬後、これでは死んでしまうと慌てて喉が強張った筋肉を緩め、生きる事が出来る最低限の酸素が、体に取り込めるようになるのです。
長ったらしく書きましたが、僕は苦しいのです。
苦しいのです。僕は、呼吸する事すらうまく出来ない、生き物失格なのでしょう。
あわよくば生きる事を放棄したいと考えているのですから。
いっそ、理性なんていうものを捨てて、喚き散らしてしまえたら楽なのですが、僕は生きる事を放棄したいと言いながら、人間として生きる事を捨てられずにいるのです。
どっちつかずなのです。
僕には夢があります。
小説家になる事が小学生の頃あらの夢なのです。
しかし、そうなるための努力を怠っているのです。
好きなものになるという事は、好きな事に責任が生まれるという事です。
やりたい事だけではなくなります。
そう考えると、それにはなりたくないと思い始めるのです。
好きなものを好きなようにやって否定されるのが怖いのです。
好きなものを好きでなくなるのが怖いのです。
だから僕はここでもどっちつかずのまま、なりたいと言いながら、なれる努力をしない。
そんな自分に嫌気がさして、喉が詰まります。
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