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さあ! 仲間と共に冒険の旅へ出かけよう!  作者: 上見 士郎
旅立ち編
7/29

7


 四人が山麓に到達したのはおよそ申一つ刻(午後三時~三時半)。


 右手に広がる山の裾野は緩やかだが鬱蒼とした森に覆われており、

人跡未踏の雰囲気を醸し出している。

 対して左手には広大な沼地が広がり、

これまた人を寄せ付けない不気味な様相を呈していた。


 その狭間にかろうじて穿たれた旅路を四人は進んでいた。


 沼地のほとりにあって意外と足場がしっかりしているのは、

ここを通る多くの旅人たちによって踏み固められた腐葉土のおかげだ。

 現在、日は西から照りつけているので、

右手に生い茂る木々が陽の光を遮ることはない。

 このまま進み続ければ、

日が落ちる前には沼地のほとりを抜けられるだろう。


「気づいてるか?」

 先頭を歩くマーディが、やや右斜め後ろを歩くカナタに問いかけた。

 その声は緊張感をはらんでいる。


「うん。尾けられとるな」

 カナタもまた真剣な表情だ。


 マーディは露骨に顔をしかめた。

「物取りだろうね……。恐らく他にもどこかに仲間が潜んでる。

こんな所で厄介だな。森に入って迎え撃つか?」


「相手の動向を探るにはええ。飛び道具も防げる。

けど、足場が悪くなるのは頂けんな。それに待ち受けるほどの

時間の余裕はないんちゃうか?」


「確かに……」


 二人の会話を聞いて、吹雪が歩きながら腰のポーチを探り、

小さな石つぶてを取り出した。

 左腰の鞘形弩(しょうけいど)の射出口カバーを外し、本体を下に傾けて

滑り出てきた二本の短矢を器用にキャッチ。

 傾きを戻して二つの石つぶてを射出口に投入し、矢をポーチにしまう。


「何してるの?」

 隣を歩くドリスが緊張に顔を強ばらせながら、

吹雪のその謎めいた行動に疑問を投げる。


 鞘形弩を目いっぱい引き抜いて、ハンドルを回す吹雪。

「戦闘準備だよ。

マスターが殺したくない相手と戦う際にはこうしなさいって教えてくれたから。

矢の節約にもなるしね」

 けろりとした顔でそう言われ、ドリスは言葉を失った。


 マーディは担いでいた盾を左手に構え、

カナタも背嚢に括りつけてあったツノ付き兜を頭に被る。

 二人とも無言で歩きながら準備を整えている。


 三人とも戦う気満々らしい。

 ドリスはさらに青ざめた。

「逃げるという選択肢はないの?」


「それは無理だね」

 マーディにあっさり否定される。

「こっちは歩き疲れてるから」


 カナタもそれに頷く。

「荷物も武器も捨てて逃げれば、あるいは見逃して貰えるかも知れへんけど、

うちらは単なる旅人やあらへん。マーセナリーや。

物取り風情に屈してるようではこの先やっていかれへん」


「まあ、相手の人数次第では命乞いもやむなしとは思うよ。

命あっての物種だからね」

 プライドの高そうなカナタに比べ、マーディは柔軟なようだ。


 右手に大人二人分程の高さのある切り立った崖に差し掛かった時、

その崖の上にふいに三人の男たちが現れた。

 真ん中の男は小型の盾と手斧を持ち、

その左右の男たちはそれぞれに弓を構えている。


 右の男が矢を放ち、それはマーディの行手の地に突き刺さった。

 止まれという無言の指図である。


 四人とも素直に足を止めた。


 背後から足音と共にさらに三人の男たちが駆けつけてきた。

 右の男は短槍を構え、中央は弓、左の男は右手に小刀、左手に短刀。

 ドリスたち四人からやや離れた場所で立ち止まる。


 六人とも一目で野盗だとわかるような統一感のない柄の悪い身なりだった。

革鎧を身につけている者いない者。上半身裸の者もいる。

統一感があるのは揃って悪人面くらいだ。


 崖上、中央の男が口を開いた。

「身ぐるみ置いて行け。命だけは助けてやる」

 必要最低限な事しか言わない辺り、

かなり手馴れた様子と見受けられた。


 しかし、他の者はそうでもなかったようだ。

「待って下せえ、お頭」

 追いすがってきた男たちの内、二刀の男が異を唱えた。

「そこの長い黒髪の女。中々の上物ですぜ。このまま見逃すにゃ惜しい」


 ドリスはあからさまな男の下卑た欲望に直面して身震いする。

 背中を嫌な汗が流れた。

 フードを被っておけば良かったと後悔する。


「そっちの青い髪の娘も悪くないな」

 槍の男も吹雪を値踏みするように眺め回している。


 吹雪のホットパンツから伸びた脚に、

その下衆な目が釘付けになっているのを見て、

ドリスは自分の時よりもさらに激しい怒りの感情に揺さぶられた。

 拳を固く握り締めて怒りの爆発を抑える。


「てめえのガキ好みは相変わらずだな」

 崖上の弓の男が嘲笑し、

言われた当人と野盗の頭以外の全員が下品な笑い声を上げた。


「何とか荷物だけで見逃して貰えないですかね」

 マーディが背中の背嚢を地面に下ろしながら訴えた。

「ほら、君たちも早く背中の荷を」

 目配せしながらドリスたち三人を促す。

 戦闘に入るから身軽になっておけという意味だろう。

 三人とも素直に従った。


「男と一番下のガキは行っていい。だが他の二人は残れ」

 野盗頭の宣告が下される。


「仕掛けるで」

 小声でカナタが口を開いた。

「まずは崖上左の男を狙う。直後に弓で狙われるさかい、

マーディは崖上左の矢。ドリスは背後の矢からうちを守ってくれへんか?」


「了解」

「わかったわ」

 短く答える二人。


「何をしてる。さっさと行け!」

 四人の不審な様子に疑念を抱いて頭が声を荒げた。


「ほな」

 カナタが腰の小刀の柄に両手を添える。


「お頭。一番下のガキ。人間じゃありませんぜ。

こいつは妖精……ぞ……く……」

 カナタに一番近い位置にいた崖上左の男が、

そのことに気づいた時にはすでに遅かった。

 男は言いかけて意識を失い、弓に矢を番えた体勢のまま

前のめりに崖の上から転落した。


 天動魔法『スリープインデューシング』

 その名の通り、術者の指定した対象者一体を眠りへと誘う魔法だ。

 その際、術者は対象者の注意を短時間引きつけておく必要がある。

 対象者の視界に入っているのみでは効果は得られない。

 使い方によっては、かなり強力な魔法ではあるが、

対象者の精神の強さに左右されやすく、抵抗されるケースがある事や、

その有効距離がやや短いという欠点もある。


 男は崖を滑り落ちて目を覚まし、地面に叩きつけられて再び気を失った。

もはや満足に動ける状態ではない。


「野郎ども! あのチビを狙え!」

 慌てて下知を飛ばす野盗の頭。


 即座に上と背後からカナタに向けて矢が放たれた。

 上からの矢は咄嗟にカナタの前にかざされたマーディの盾によって防がれた。


 背後からの矢は

 カナタと同時に魔法の準備を始めていたドリスが、

半身をずらしてカナタの前に立ちふさがる。


 突き出された右手の前には光り輝く半透明で縦長の壁。

 矢はその壁に触れ、そのままの勢いでほぼ直角に曲がって

ドリスの足元の地面に突き刺さった。


 地護魔法『母衣(ほろ)

 魔宝石の前面に大盾程度の大きさの壁を発生させ、

それに触れた物体の軌道を、その運動エネルギーをほぼ削ぐことなく、

無理やり下方に捻じ曲げるという魔法である。

 分かりやすく言えば、術者のみが扱える限りなく摩擦係数の少ない滑る盾だ。

 物理的な攻撃にのみ有効で、

発生は早いが効果時間は十数える程度なので扱いどころは難しい。


 カナタはすでに次の行動に移っていた。

 マーディの盾に身を隠したまま、鞘から抜いた小刀の柄頭を

崖上の右端の弓の男に向ける。

 水晶石からまばゆい光弾が放たれ、

煌く光の尾を引いて一直線に男に襲いかかった。

 光弾は男の体に直撃して弾け飛ぶ。

 男は苦悶の声を上げてよろめくものの、まだ倒れない。


 天動魔法『マジックミサイル』

 遮蔽物の無い直線上の対象に魔法のエネルギー弾をぶつけるという、

最もポピュラーかつ基本的な天動魔法を代表する単体攻撃魔法である。

 威力や射程距離もそれなり。

 発生が早く、若干ではあるが追尾性能まで備えており、有用性は非常に高い。

 ただ、同じ対象に短時間で連続で当てる度に、

対象のダメージ耐性が高くなっていくという大きな欠点がある。

 与ダメージの割合に置き換えると、具体的には二発目でおよそ一割減、

三発目で半減、四発目以降に至っては九割減にまで落ち込む。


 男は苦痛に耐えつつ、二発目の矢を番えて再びカナタに向けて放った。

 しかしそれも虚しくマーディの盾に弾かれる。

 さらに矢と引き換えの如く、

二発目のマジックミサイルが放たれ男にぶつかった。

 耐えはしたものの男の体力は限界に近かった。

震える手でそれでも懸命に三本目の矢を番えようとする。


 その時すでに頭を始め、弓を持たぬ男たちは、

カナタたち四人に攻撃を仕掛けるべく近接しようとしていた。


 頭は手斧と盾を構えたまま崖から滑り降り、

槍と二刀の男たちも駆け寄ってくる。

 そのため道で弓を構える男は仲間に射線を遮られ、

射ることが出来ないでいる。


「マーディ、頭の相手は任せたで」

 言いつつカナタは三度目のマジックミサイルを

崖上の弓の男に放とうとしていた。


「おうさ!」

 マーディは威勢良く応えると、矢の刺さった盾を構えたまま、

滑り降りてくる頭に向かって走り出した。

 腰に下げていた石縋(メイス)を引き抜く。


 マーディと頭が激しくぶつかり合う一方、

それぞれが位置的に近かったドリスと槍の男、吹雪と二刀の男も接触していた。


 小刀と短刀を左右とも逆手に構えた男は、身を低くしながら吹雪に肉薄する。

 吹雪は身をかがめ、

木刀を鞘から抜き放とうとするような姿勢で相手に右肩を見せている。

 まるで鞘形弩の存在を隠すかのように。

 吹雪の構えに躊躇なく走り寄る男が間合いに入った瞬間、

彼女の木刀が抜刀術のように横薙ぎに一閃した。

 その一閃はたやすく男に見切られた。

 立ち止まると同時に、軽く半身を仰け反らせてそれをかわす男。


 吹雪の攻撃はフェイントに過ぎなかった。

 男の眼前に晒された鞘形弩の射出口から石つぶてが飛び出し、

男の胸部を打った。

 怯んだ男の左手を、素早く返した片手の木刀で薙ぎ払う吹雪。

 男は左手を強打され、持っていた短刀を取り落とす。

 胸部と左手の痛みに耐え、

反撃に転じるだけの闘争心を未だ男は持ち合わせていた。

 右手の小刀を横に薙ぎつつ吹雪を牽制し、眼前に構える。

 吹雪と男は睨み合いに入った。


 吹雪たちの戦いとほぼ並行して

弓の第二射に備え、再び母衣の発動準備に入っていたドリスに

槍を両手で右小脇に構えた男が突進していた。

 ドリスの目前で立ち止まった男は、素早く穂先を反転させ、

石突の部分で彼女の腹目掛け、右片手で突きを放つ。

 この期に及んでまだ彼女を生け捕りにする目算であった。


 その突きは寸前で発動した母衣に遮られた。

 槍は大きく先端を逸らされ、石突がドリスの足元の腐葉土に深く突き刺さる。

 手加減していたのが男にとっては幸いした。

 渾身の突きを繰り出していれば、

前のめりにバランスを崩していたかも知れない。


 右手で慌てて地面から槍を引き抜いた男の左腕を、ドリスががっしりと掴んだ。

 そのまま素早く自分の方へ引き寄せる。

 彼女の予期せぬ行動に戸惑いつつ体勢を崩す男。


 地響きが起こりそうな勢いでドリスは思い切り右足で地面を踏みしめた。

 同時に自分に向かって引き寄せられる男に、

体を捻って背中からの強烈な体当たり。


 男の吹っ飛び様は凄まじかった。

 その場にいたすべての者が、つい目を奪われてしまう程であった。

 己の身長に等しい距離を吹き飛んだ男は、

後頭部を地面に打ち付け、仰向けのまま動かなくなった。


「この女!」

 後方に控えていた弓の男とドリスの間の射線が開けてしまった。

 背中を向けた体勢のままのドリスに男は矢を放った。

 放たれた矢がドリスの左肩に突き刺さる。


 短い悲鳴と共に、その場に崩れ落ちるドリス。


 それはカナタが三発目のマジックミサイルで、

崖上の男をようやく気絶させた直後の出来事だった。

 男が死力を振り絞って最後に放った矢は

カナタの兜をかろうじて掠め、その背後の地面に刺さっている。


「ドリス!」

 カナタが慌ててドリスと弓の男の間に立ちふさがる。

 そのままじりじりと男へ近づいていく。

 男は再度矢を番え、素早くそんなカナタに向かって射放った。

 少々危なっかしくはあったが、かろうじて矢を小刀で叩き落とすカナタ。

 それを目の当たりにして男の目が驚愕に見開かれた。


 時を同じくして吹雪と小刀の男の戦いにも決着が着こうとしていた。

 きっかけは吹雪の鞘形弩からの石つぶて。

 対峙中、不意に放たれたそれを男は寸での所で小刀で弾き返す。


 そこへ右手のみで大きく突き出された吹雪の木刀。

 木刀は男の腹部へめり込んだ。


 鳩尾への激痛と息苦しさから男は体をくの字に深く折り曲げる。


 吹雪は体を横に一回転させ、男の背後に回り込みつつ

両手に構えた木刀を真上に大きく振りかぶった。

 まるで罪人を斬首する執行人のように後頭部に容赦ない一撃を振り下ろす。


 吹雪は男が地面にうつ伏せで倒れるのを確認し、

今度は弓の男に向かって走り出した。


 頭と自分以外の全ての仲間が倒されたのを目にし、

弓の男はすでに戦意を喪失していた。

 迫り来る吹雪とカナタに怯え、男は弓すら放り出して来た道を逃走して行った。


「ドリスさん!」

 それを見届けた後、吹雪は踵を返してドリスに駆け寄った。


 カナタはドリスを吹雪に任せ、

未だ一進一退の戦いを続けるマーディと頭の元へ。

「もう、あんさんに勝目はないで。ええ加減諦めたらどや?」

 頭に向かって淡々と告げるカナタ。

「命までは取らへん。おとなしく降伏せえ」


 頭は息を切らしながら、手斧と盾をマーディの足元に軽く放り出した。

「好きにしろ」

 そしてその場に胡座をかいて座り込む。


 同じく座り込んで左肩を押さえているドリス。

 肩には矢が刺さったままだ。

 顔色は真っ青で息も荒く、額には脂汗が滲んでいる。


「ドリスさん……」

 彼女の傍らに膝をついて、深刻な顔で見守る吹雪。


「吹雪ちゃん。悪いんだけど矢、抜いてくれる?

このままだと治療出来ないから……」

 弱々しい声で苦しげにドリスはそう告げた。


「う、うん……」

 言われて吹雪はおろおろと、ドリスの肩に刺さる矢に手を伸ばした。


 そこへつかつかとマーディが歩み寄ってくる。

「激痛が走るぞ。歯を食いしばれ」

 言うや否や、何の躊躇(ためら)いもなく思い切りドリスの肩の矢を引き抜いた。

 激痛に呻くドリス。

 座り込んだまま体を大きく折り曲げる。


「お節介だと思ったけど、

吹雪ちゃんに任せてたら余計痛い思いしそうに見えたんでね。

気を悪くしないでくれ」

 吹雪に向かって律儀にそう詫びる。


「ううん。気にしてない。助かったよ……」


「自分で治療出来るかい?」

 マーディに言われ、ドリスは体を屈折させたまま

震える左手で右手の腕輪に触れようとする。


 その様子から無理そうだと判断したマーディは、

野盗頭に小刀を突きつけ見張っていたカナタに声をかけた。

「そいつの見張りは俺がやる。

カナタはドリスの傷を見てやってくれないか?」

 自分も頭との戦いで満身創痍であったが、

そんなことなど歯牙にもかけず、カナタとのポジションを交代した。


 言われてカナタがドリスの元に駆けつける。

「そうやな。これじゃ自分で魔法かけるのは辛いやろな。

気づいてやれなくて悪かったな」

 優しくそう言いながらカナタはドリスの傍らに膝をつき、

左手を右手の上に重ねた。

 右手の指にはめられた蘆薈(ろかい)の魔宝石を発動させ、

そのままドリスの左肩にかざす。


 淡い光とともに肩の傷口が塞がり、出血も収まった。

ドリスの苦痛に歪んだ表情も和らいでいく。


 その間、吹雪はドリスの額に浮かんだ脂汗をせっせと拭き取ってくれていた。


「皆、手間かけさせてごめんね」

 ドリスがしょんぼりと謝った。

「気にすることないさ」

「そうだよ。運が悪かっただけだよ」

 マーディと吹雪が慰める。

「三人目の弓に何の対抗策も考えてへんかったうちも悪い。

あんさんにだけ貧乏クジ引かせてしもたな……」

 心底、申し訳なさそうにカナタ。


 緊張感が途切れた瞬間だった。

 野盗の頭が立ち上がり、

目にも止まらぬ速さでドリスたちの進行先へと逃げ出した。


「あっ! しまった!」

 マーディが目を離した一瞬の隙を突かれたのだ。


「こらーっ! 手間賃と慰謝料請求しよ思とったのに!」

 カナタが逃げ去っていく頭の後ろ姿に向かって大声で怒鳴る。

「しゃあない。見捨てていった怪我人から回収しよか」


「カナタさん……」

 呆れた様子の吹雪。


 辺りはすでに暗くなり始めていた。


 それが危険な状況であることを、

一番最初に思い出したのはマーディであった。

「まずい! 暗くなってるじゃないか!

早くここから逃げないと!」


「でも日が落ちるの早くない?」

 吹雪は空を見上げて首を傾げた。


 西日が厚い雲に覆われ隠れている。

そのせいで普段より早く夜の帳が下り始めていた。


 直後、頭の逃げ去った方向から身の毛もよだつ絶叫が聞こえた。


 そして辺りに異様な気配が立ち込め始めた……。

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