転生録 ~輪廻の旅路~
私の名前は時雨 紡永 中学2年生の女子だ
私は今から死ぬ
何故かって?何にもできない自分に嫌気が刺したからだ。
頑張れ?頑張ったさ、本気でテストの勉強をしたし本気で部活動にも挑んだ...
でも...全然いい成績は残せなかった。周りの人と同じことをしているのに
だから、こんな自分とはおさらばして次の人生で頑張って生きようと思う。
...私の前には大きな川が広がっている
今からここに飛び込んで自殺するのだ。
死んだらどうなるのだろう、怖い
無になるの?それとも天国や地獄があるの?それとも転生できるの?
そんな考えが私の頭の中で渦を巻く
...こんなこと考えても無駄だと分かっている
だが、はやり気になってしまう
まあ、実際に死んでみれば分かるか...
???「ちょっとソコの君!!」
紡永「ッッ!!」
誰かに話しかけられ条件反射で振り返る
そこには、40代前半だろうか?警察官が居た
まずい、補導される
補導されるとなると今日はもう自殺できないだろうし
今後も自殺しにくくなってしまう
警察官「ソコの...中学生?こんな時間にどうしたの?」
今死ぬしかない。
私は話しかけられ少しパニックになりながらも無我夢中で助走をつけ川に飛び込む
警察官「ちょっと!!」
水に飛び込むと同時にかなりの痛みが体中を走る
そのすぐ後に水が服にまとわりつく
体が重い上がろうと抵抗しても沈んでいくばかりだ
心も"死"という不安で塗りつぶされていく
分かっていたことなのに...
1分ほど経ち意識が遠のいていく
...やっと死ねるんだ体は1分間でかなり衰弱していて
1分前の死という恐怖はほぼなかった...
.....何分経った?いや何時間か?
何時間も寝た後のようなフワフワした感じがする
ナゾの人物「コンニチハ!紡永ちゃん!」
ナゾの人物「君、川に飛び込んで今意識不明の重体だよ?」
紡永「...死ねなかったの?」
...死ねなかったとなると親に怒られるし今後の人生いきずらくなってしまう
ナゾの人物「うーん...やっと会えたと思ったら、そんな悲しいこと言うんだね」
紡永「やっと会えた?今 初対面じゃないの」
ナゾの人物「あー、自己紹介してなかったね、僕は君のシニガミだよ」
どうやらこいつは"シニガミ"というらしい、なんかクラゲと豚を合わせたみたいな姿をしている。死神じゃないのは後で聞こう
紡永「シニ...ガミ?死神じゃなくて?」
シニガミ「死神は単純に人を殺そうとする神のことね。シニガミは主人の寿命を削っていく存在だ。だから自己認識は出来ないけど生き物1匹ずつ1匹のシニガミがついてるわけだ」
....まあ、固有スキルみたいなものか?
紡永「...?まあ、大体わかったわ、で、私はこの後どうなるの?」
シニガミ「そうだね~...君はまだあっちの世界では生きているから今から生き返る事もできるし、このまま一生僕とここで話すことも出来るし、僕と共に転生して別の世界に行くことも出来るよ。
ちなみに、転生しても今の君のままだよ1からスタートは出来ないよ」
紡永「...え?1からスタートできないの?自分が嫌で自殺したのに!!」
シニガミ「うーん...まずね、結音ちゃん生き物ってのは死んでも死ねない存在なんだ」
?転生するって事かな
紡永「...?それって輪廻転生ってこと?」
シニガミ「魂が素体に宿ればそれはコッチの世界では"生きている"という事になるんだ」
偏差値30代のだからわからない...
とりあえず、適当に聞いておくか
シニガミ「ソッチの世界では宇宙が崩壊したら生物という存在はなくなると思ってるのかな?」
シニガミ「宇宙が崩壊しても何かしらの物質は残る、そこに生きている魂が宿れば"生きているんだよね"」
空のベットボトルに炭酸水をいれたらペットボトルから炭酸水になるみたいなことか?(天才)
紡永「じゃあ、私は一生"生きる"というループから抜け出せないわけね」
シニガミ「まあ、結論を言うとそういう事になるね」
紡永「シニガミは死ぬの?もし、私の寿命を削り切ったら」
シニガミ「僕は君の魂の中に生きている存在なんだ、だから君が死んで新しい"イキモノ"になっても僕は君の寿命を削り続けるよ」
紡永「なるほどね...(小並感)」
つまりこのシニガミは兄妹みたいなことね
シニガミ「で?どうするんだい?そろそろ流石にアッチの世界の君の体がもたないよ?」
紡永「アッチの世界に戻る気はないは、転生?だっけそれについて詳しく教えてほしい」
シニガミ「まず分かりやすいように"世界線"について分かってほしい」
紡永「世界線ってアニメとかゲームでみる感じのやつ?」
シニガミ「そうだね、その世界線であっているよ。」
シニガミ「この世には本当に数えきれない程の世界線がある」
シニガミ「例えば、人間が生まれなかった世界線、宇宙という概念がない世界線、日本がなかった世界線等の世界線があるね」
シニガミ「その世界線のランダムな素体に転生することが出来るよ」
運ゲーじゃないかいと心の中で突っ込んでしまう
紡永「人間に...いや生物にすらなれない可能性があるって事?」
シニガミ「そこら辺は君がアッチの世界で積んできた"徳"でどうにかするよ」
紡永「じゃあ、転生するわ」
シニガミ「分かったじゃあ、アッチの寿命は全部削っちゃっていいよね?」
正直もう未練等はない。ていうか今から戻ってもめんどくさいだけだし
紡永「...大丈夫よ」
シニガミ「邏。豌ク縺ョ蜻ス繧堤オカ縺、縲∵?縺梧ュサ逾槭?骼後?蜻ス縺ィ蠑輔″謠帙∴縺ォ邏。豌ク縺ョ蜻ス繧堤オカ縺....」
何か喋ってるけど普通に何言ってるのかわからない
私英語とか無理だったし
シニガミ「繧上′霄ォ縺ォ蜻ス繧呈肢縺代h!!!」
シニガミ「アッチの世界の君は死んだよ」
...意外とあっけなく終わってしまって何も考えらえない
なぜかちょっと後悔してきた
シニガミ「なんだい?後悔してるのかい?」
紡永「...いいえ、少し悲しくなってしまっただけよ」
かっこつけてるけど、我慢してるだけで泣きそうだ
紡永「転生したあとあなたはどうするの」
シニガミ「僕かい?君の生活周りをサポートをするよ」
紡永「え?隠れなくていいの?」
普通にこんなやつがいたら動揺すると思うんだけど
シニガミ「僕はいわゆる幽霊とかの部類だから"普通の人間"には見えないよ」
紡永「守護霊の喋る版って感じね」
シニガミ「あはは、確かにそうかもね、じゃあ、そろそろ行くかい?」
紡永「うん」
~目の前が明るい光に包まれる~
これから新しい自分として生きていけることに心躍らせた
....これから起こる奇妙な冒険など知らずに
転生録 ~輪廻の旅路~ (1) ~終~
見ていただきありがとうございます!
初めての小説作成で下手なところや気になるところ等あると思いますが
温かい目で見ていただけるとありがたいです!
本作品はゲーム化を企画している転生録のストーリーの小説となっております!
(開発中なのでストーリーは変わる可能性があり)
※本作品の無断転載はやめてくださいませ。