第二章「王都ヨキフ」 22.3話
本日最後の投稿です。22.1話22.2話をお読みで無い方はそちらからどうぞ。
初めて誤字報告いただき大変助かりました。ありがとうございます。
その後更に細々と打ち合わせが続き解放された時はすでに夕食の頃合いだった。
僕はまた家人用の食堂でカテリナと一緒に食事を取った。
明日からお二人が行事以外で食事をされる時は僕も貴賓室の食堂でご相伴に……と云うより一緒に戴くのが礼儀なのだそうだ。
「明日からは一緒に食べられないね」
「そうだな、まあ一緒にいる時間が長いだけでも僕は嬉しいよ」
「うん、そうだね」
「それにね、あのお二人は随分と型破りなところがあるから、そのうち『カテリナも一緒に』とか言い出しかねないし」
「嘘ぉ、それは絶対に無いと思うけど」
「それがね。ホントに分からないんだよ、これがぁ」
「あはは、変なのぉ。」
「そうだ。ここで待ってるから今日の用事を済ませて僕の部屋まで案内してくれないか。そのまま、部屋で話をしよう。話したいことが一杯あるんだ」
「私もたくさん話したいわ」
「じゃあ、待ってるから。ごちそうさま」
「ごちそうさま」
食器を片付けて、その場でこっそりと陣図や魔力野の鍛錬をしていると小一時間でカテリナが戻って来た。
すでに部屋着に着替えている。
「じゃあ、案内するね。こっちよ」
連れられた部屋は館のかなり奥まった通路のとば口の部屋だった。
恐らくこの奥が貴賓室で、これは高位の随員が入る部屋だろう。
随分豪華な部屋で僕の感覚からすると、これが貴賓室と言われても信じるレベルだった。
大きなベッドの他に立派なソファーセットまであり、幾つかドアがあるので水回りやクローゼットも独立しているのだろう。
僕等はソファーに座り話し始めた。
「うわあ、ふかふかだね」
世話はしても自分が座ったり寝たりすることは無いだろうからカテリナは初めて座るソファーに驚いている。
僕もこんな上等そうなソファーに座ったのは初めてだ。
「本当だな。僕もこんなのは初めてだよ」
「だよね」
それからお互いに話し、相手の言う事を聞いた。
話すのも聞くのも楽しくて、時間を忘れてしまう。
随分話し込んだら遂にカテリナが眠気に負けてコテンと寝てしまった。
僕と違って仕事もあったからね。
さて、どうしよう。僕はこのまま一緒に居ても全く困らないのだけれど、カテリナのためには良くないな……と考えているとコンコンとドアが鳴った。
「はい」
と答えると。
「失礼しますね」
アリアーナ様が入って来た。
「やはりこう云う事に成っていましたか。カテリナは私が部屋まで送りますから、貴方は休んでください」
「申し訳ありません」
「ここジブリスで大勢の方とお会いした経験から見て、私には貴方が見た目通りの学生とはどうしても思えません」
おぉぉ、何て鋭い人なんだろう。
お読みいただきありがとうございました。明日もよろしくお願いします。




