第二章「王都ヨキフ」 13.3話
本日3度目の投稿です。 13.1話13.2話がまだの方はそちらからお読みください。
「君も見た目ジアン系だろ、ちょっと混じってはいるようだけど。ジアン系のベルナール家も当然大陸の出で、元々はうちの王家のライバルだったんだよ」
えぇっ、また新事実発覚!
「マジャンの政略抗争にパノン家が愛想を尽かした様に、うちの方にもアルテとの勢力争いに辟易としていたベルナール家が居てね。ベルナールがブラブラと転戦している処にパノン一門がマジャン家の抗争を逃れてやって来たんだ。地盤も人脈も無くしたパノン家はベルナールを頼ったようだ。頼られると後に引けないのが当時のベルナールらしくてね、パノン家を保護して島へ渡ったそうだよ」
「ベルナールはパノン家の家臣じゃなかったのですか?」
「当初はほぼ逆の立場だったのじゃ無いかな。パノン家が島を統一するお膳立てをしたのもベルナールだと云うのがアルテの公式見解さ。当時島の有力者だった辺境伯家の先祖達も相手が同じジアン系で能力の高いベルナールだから言う事を聞いたのだろう。ただ、能力は有り余っていても面倒くさがりのベルナールはパノンに統治を全て押し付けて、表舞台から一歩引き下がったと云う訳さ。」
「でもそれは推測ですよね。」
「いや、アルテ王家には公文書として記録されているよ。ベルナールがパノンを連れて島へ渡った事で、マジャンもアルテも統一が一気に進んで王国の成立に繋がった。ベルナールが3つの王国を作ったようなものだね。ただ、気位の高いマジャンは自分たちがパノンを追い出した結果だって言い張っていたし、今でもそう思いこんでいるけれどね」
「なんだか話が壮大すぎて付いて行けないです。ところで余程アルテ王家の事情にお詳しい様ですが……、ご存じの通り僕はフィンリー・ベルナードです」
「ほう、フィンリー君と云うのか。あぁ失礼、自己紹介がまだだったね。僕はマーカス・アルテだ。よろしく」
「アルテ……」
って王子様じゃないですか!と声を潜めながらも驚いた振りをする。
ステータスウィンドウで名前は分かっていたし、アルテ王国に王子様は1人しか居ない事も知っている。
それより名前をオウム返しされたのは何故なのだろう、少し気になってしまう。
「少し事情があって武闘会で正体を明かす訳にいかないので内密でお願いする。それと、同じ事情で戦力になるメンバーを連れて来られなかったのでね、さっきのムロミュート君はともかく君のチームには到底敵わない。目立つ前に1回戦で負ける事にするので、1回戦2回戦のおバカさん達は君がコテンパにしてくれたまえ」
「はあ、国の代表なので元より頑張るつもりでしたが」
「うん。それじゃ、明日もよろしく」
王子様は悠然と去って行った。
さっきまでとオーラが全く違いますけど!
13話はもう一部分残っておりまして、明日朝の投稿になります。申し訳ございませんが、しばらくお持ちください。よろしくお願いします。




