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第二章「王都ヨキフ」 5.1話

今日も分割での投稿になる予定です。お楽しみいただければ幸いです。

「……と云う事で諸君は本日からこの魔術科1学年として学ぶことになった訳だ。推薦の者は魔陣図の発動確認を受けておらんが、まさか陣図発動が出来ない者はいないだろうな。皆大丈夫か?」

「「「「「はい」」」」」

「よし、では校庭脇の試射場へ移動する。これから試射場で全員の発動確認をする。上席3名は複合発動が出来るな」

「「「はい」」」

「得意なもので良い、見本を見せてみろ」


 演習開始早々からこれですか。

上席を含め推薦組皆の資質を見定めるのも先生の大事な仕事なんだろうな。

うん、首席の地力を見せつつも正体をさらけ出さないように……かぁ。

さて、何をすればいいかな。


 初めての講義がまさか発動確認だとは思わなかった。

しばらくは座学が続くと思い込んでいたのに流石は『魔導学院』、全てが魔法中心なんだな。

魔術科の講義室に初めて入り点呼と先生の自己紹介の後直ぐがこれだった。


 全員で試射場へ移動する。

校庭の横に結構な高さの塀が続いているなと思っていたが、試射場だったんだ。

塀はかなり頑丈に煉瓦を組み上げた造りだ。

石組ではなく煉瓦なのは万一の場合の修理を簡単にするためだろう。

煉瓦の塀に囲まれたスペースは幅10メートル、奥行40メートル程、40メートル側の端に校庭からの入り口があり、その近辺とそこから入った横手に幅いっぱい作られた倉庫らしき建物は木造だ。

試射を倉庫側から行う前提で、ここで対戦などを行う事は考えていないようだ。

後で訊いたところによると、本格的な対戦の必要がある場合は郊外の王立競技場や騎士団の演習場を借りるらしい。


 倉庫の中には足場や障害などの器材や、作り置きの的などが整然と並べられている。

入り口と倉庫の隅には防火用と思われる水槽があり木桶が積み上げられていた。

「各自1つずつ的を運び出すんだ。発動確認だから丸的じゃなくて藁束の奴がいいだろう」

倉庫に入って持ち上げると結構重いが女子も頑張って運んでいる。

「席次が下の者から順番に始めるぞ。発動場所はここだから、自分なりの距離で的を設置するんだ」

先生が発動場所だけを指定して受験組からそれぞれ魔法を発動する事になった。


 最初の一人は的を10メートルほど先に置いた。

倉庫の片隅に積み上げられていた石礫の一つを手にしている。

僅かな陣図の準備時間をおいて礫が打ち出される。

見事に的に命中し藁束がばらけ落ちた。

自分の礫の威力を把握できているようで大したものだ。

その後6人が続いて同じ魔法を使った。

後になるほど少しずつ的が遠くなったのは席次に対するプライドだろうか。

藁束のばらけ方に差はあったが、全員成功して良かった。

精度や威力には個人差があるが、まあ充分武器として評価できると思う。

最後の一人は的を8メートル程の位置に置いた。

受験組のトップにしては距離が近い。

何か別の魔法に挑戦するのかと思って見ていたら、熱した石を打ち込む事にチャレンジした。

結果は冷えかけた石が山なりに飛んで行っただけで、本人が頭を掻いて終わった。

発動は確認できたので良いんだろう。


 推薦組の最初の2人は失敗した彼と同様の魔法の複合発動を成功させた。

石が熱せられると同時に弾き飛んで行き、的の藁束に食い込む。

暫く待つと煙がくすぶり出した。

続く3人は狼退治の時に兄さんと姉さんが使った雷撃だった。

空創系魔法で作った管状の空間をスッと的まで伸ばしたところに電操系の電位差による電撃が『バチッ!』と発生した。

見た目は地味だが魔法による感電の経験はあるようで、見ている者は皆嫌そうに顔をしかめている。


~聡さんの解説タイム:面倒な人は読み飛ばしてね~

 皆が使った魔法について

まず受験組の大半が使った「石ころを礫として打ち出す」魔法。

これは物送系と云う一つの魔法しか使わないので魔力の消費が少なく済むため、魔力量に自信が無い者や何度も魔法を放つ必要がある場合に向いている。

ただ、飛ばす物の硬さや重さとスピードによって威力が大きく変わるので急所に命中しないと戦闘力を奪えない可能性がある。

 次に受験組の最後一人が使った魔法。

これは複合魔法ではなく個別魔陣図の連続発動だ。

杖の上に乗せた石を目一杯加熱したまでは良かったが、打ち出す時に魔力残量が少なく山なりの軌道になってしまった上に、物送系の発動に時間が掛り過ぎたために折角熱した石は杖の先を焦がしただけで当たった時には温度が下がってしまっていた。

 それを複合魔法で成功させた2人は、加熱の魔法と射出の魔法が連続して発動するように魔陣図を繋いでから発動させた。

それでも宙を飛ぶ間に温度は下がるため藁束は燻る程度であった。

 次の3人が使った電撃の魔法は一般的な生物に対しては効果が高く失敗が少ない非常に有効な魔法なのだが、昼間には電光も見えず的が非生物の場合見た目が大人しすぎるので素人映えしないのが欠点と云える。

~解説タイム終了~


 さて、次はスェーニャさんの番だ。

2回目の投稿は午後になります。よろしくお願いします。

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