表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/9

孤独な時間


俺は数瞬の間何が起こったのか理解出来なかった。

俺の目の前に浮かび上がった「ひっかくLv2」の文字は少しして跡形もなく消え失せた。

もう一度手をぐちゃぐちゃと振り回してみたが表示は出てこない。

何だあのポケ○ンみたいな技名は。あれは幻覚だったのだろうか。いや、幻覚なはずはない。もしかしたら、俺は技が使えるようになったのではないだろうか。

そこまで考え、俺は動悸が激しくなり身体が熱くなるのを感じた。


辺りは薄暗くしんと静まりかえっている。布の擦れる音と俺の呼吸の音だけが部屋に響いた。

魔王は孤独だ、などという中二病臭いセリフを俺は喉を通して部屋にはき出した。はき出すと、俺は本当に魔王だというような錯覚に陥ってきたが、俺は本当に魔王なのだろうか。


「……」


そこまで考え、俺はふと我に返った。


……いや、俺ニートじゃん。


そう、俺はニートだ。ニート(21)♂のまおうゆうまだ。

ただの引きこもり人間ニート。そしてある日不思議な出来事が起こって自殺しようとしてそのニートが、階段で蹴躓いて脳天打って異世界に飛ばされて気付いたら魔王?ありえない。どうしてこうなった!俺はどうしてこんなところに(以下ループ)。


そして薄暗い部屋の中孤独に時間だけが過ぎていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ