7/19
2-4 赤い瓶
「でもねえ」
女は手の中で、赤い小瓶を転がす。
うふふ、と甲高い、水晶の様な女の声が、放課後のLL教室の中に流れる。
「あいつが考えることなんて、そんなものよねえ。結局コレが無くちゃ、いくら今日あのコを遠くにやったとこで、どうにもならないって言うのに… あ」
広げられた制服のブラウスの下、なめらかな白い肌の上に、男はねっとりと舌を這わせる。
「全くお前は、アレが切れそうになると、淫乱になるな… それだけでもう、これか?」
んん、と長い髪が、教卓の下で揺れる。
男は一度スカートの下に潜り込ませた指に、透明な粘液を絡ませ、女の前にぐっと見せつける様に突き出した。
「そういうセンセも、それをいいことに、あたしに好きなコトしてるじゃない…」
「役得、と言うんだな」
低い声は、そうつぶやく。
「こんな『仕事』をやってるんだからな」