たくさんすき。
「月が綺麗ですね」
そういうと君は笑った。
『冬は寒いけど、空がきれいだよね』
きらきらしている瞳を見て肩を落とす。
君は知らないのか。
遠まわしじゃ、伝わらない。
でも直接言える勇気はない。
自分に自信がない。
唯一誇れるのが文学の知識だ。
それだって、専門家には負けてしまうけれど。
専門的な知識のない人には、無用の長物でしかないけれど。
やっぱり、だめだ。
諦めてしまおう。
僕じゃ君と釣り合わない。
話だって噛み合わないじゃないか。
だから僕は別れを選んだ。
「さよならだけが、人生だ」
言ってから後悔した。
僕は何度も同じ失敗を繰り返す。
だめだ、涙が──
『さよならだけが人生ならば、また来る春はなんだろう』
涙が、こぼれた。
『ふっふー。これくらい知ってるよ』
胸を誇らしげに張る君が、
今までの笑顔とはまた違う顔の君が、
文学なんて興味を持たなかった君が。
『まだまだ知らないことあるけど、さよならなんて言わないでよ』
『わたし、もっと頑張るから』
そういって、わらうのだ。
君を見て、君を想う。
僕はまた
君が好きになった。
寒さが和らいできたような気がします。れんです。
ゲームの終わりが見え、冬休みの終わりが見えてきました。
春の出会いがすっごく怖いですね。人見知りなので。
勧酒の収録されている本って凄い綺麗なんですよね。題名はど忘れしましたが。オレンジがとっても映える感じでとても好きです。