緑色の少女 ↑↑予告ゥ予告ゥ↑↑
死にたくない死にたくない
卓也、明美、奏太…。
三人の友人を見失い、私は混乱していた。
もしかしたら、みんなはもう捕まってしまっているかもしれない。
ガタン
一心不乱に走る私の背後でドラム缶が大きな音をたてて倒れた。
私は小さい悲鳴をもらす。
やばい、奴に気づかれる!
躓きながらも私は必死に走った。
逃げ切るために。
「……タスケテ」
消え入りそうなほど小さな声が聞こえた。
聞き覚えのある声だった。
「……明美?」
「タスケテ…コッチニキテ」
声がする方向を見ると大きな鉄の扉があった。
私は嬉しかった。
こんなところで一人なんて嫌だったから、不安で仕方なかったから。
明美の声を聞いたことで気が緩んだのだろう。
警戒心が薄れていた。
あのとき扉を開けなかったら結末は変わっていたのかもしれない。
「大丈夫、今いくよ」
重く冷たい大きな扉を開ける。
そして私は緑色に染まった。