93話 教室でお昼ご飯
母親達3人が教室にやってきて教壇の前に立つと
「こんにちは 幸正の母親の美幸です」
「同じく 美穂の母親の絵美です」
「はい わたしは美穂の姉の深愛と言います」
「「「よろしくね」」」
「「「「「「「「はーい」」」」」」」」
母親達が挨拶をするとクラスメイト達が元気よく返事を返す
そして3人はアイテムボックスから
プラスティックどんぶりに入った
マグロ丼 大きさとしては普通盛りより若干少なめのタイプと
とんかつもどき…こちらは
日本でよく使われている
お惣菜屋で売られているおかずの入れ物と同様の
小さく白い四角いもので蓋は透明のもの
そう 朝に俺が家に戻り母親に大量に作って渡したものだ
その2つをセットとしてそれぞれの机に置いていく
クラスメイト達も家柄がいいのか
お行儀もよく全員に配られるのを待っていた
全員に配り終えると母親が教団に戻り
「それでは…いただきますをしてからね せーの」
「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」
それぞれ手を合わせていただきますを言うと
蓋を開けて思い思いに食べ始めていく
「生のお魚 はじめて食べたけど すごいおいしい」
「赤いのはさっぱりしているけど
こっちのは脂っこくて…すき」
「わたしは赤い方がいいかなぁ」
「ぼくは このとんかつもどき? すき」
「あー ぼくも お肉やわらかいし」
みんな わいわい言いながら食べている
それを教団で見ていた母親達は涙を浮かべていた
俺は母親達に念話を送る
「お母さん達 ありがとう」
「ううん こうやって喜んで貰えるのみてるだけでもうれしいわ」
「そうよね みんな喜んで貰えてる 作った甲斐があったわね」
「うんうん あ 悠 この入れ物 今日は緊急で
悠が作っちゃったけど…この世界の人に作らせた方がいいよ?」
「うん そう思った お母さん達 定食屋と弁当屋
どっちでするのかわからないけど
弁当屋なら…この入れ物大量生産頼んだ方がいいと思う」
「幸正 朝にいきなり渡されて困惑だったけど
かたちを見れば理解は出来たし
コンビニのサイトも一応みて納得だったわ」
「クラス全員分作るのはよかったけど
幸正くんが入れ物用意してなかったら…困ったかも」
「そうよね で、定食屋は店内で食べていきたい人に用意して
持ち帰りたい人にはこの形でいいよね?」
「美幸さん そうしましょ このあと ゆかり様に報告しに行くついでに」
「えぇ…」
母親達もお店の方色々考えているみたいだった
俺は念話を終わらせて食べることに集中して食べ終えると
クラスメイト達が
母親達に向けて挨拶をしていた
「幸正くんのお母さん みほさんのお母さん おねえちゃん
ごちそうさまでした」
「「「「「「「「「ごちそうさまでした」」」」」」」」」
学級委員の子が代表で挨拶をしたあと
揃えてごちそうさまを言うと
母親達も
「「「お粗末様でした おいしかった?」」」
「「「「「「「「はい」」」」」」」」
クラスメイト達の元気な返事を聞いたあと
母親が
「近いうちにお店を出しますので
食べたくなったら家族と一緒に来て下さいね」
「「「「「「はい」」」」」」
「幸正くん ごちそうさま おいしかった」
「おしいかった」
「今日はありがとう」
俺にも礼を言ってくるクラスメイト達
「いえいえ 時間も時間なのでそろそろ」
「そうだね 帰宅するね」
クラスメイト達が母親達に頭を下げながら教室を後にすると
残った俺たちは母親達に話しかける
「おつかれさまでした」
「「大量に作るのは大変だったけど」」
「でも、予行練習になったわね 絵美さん」
「そうですね 30人分でも疲れるとなると大変だわ」
「スタッフ増やせない?」
俺がそう聞いてみると
絵美が答えてくる
「うーん ゆかり様に聞いてみるしかないですね」
「なるほど」
「みほちゃん達は…このままダンジョン?」
母親が美穂達を見て問いかける
「あ いえ 一度 帰宅します」
「はい」
「わたしも帰宅してお母様にお昼食べたこと言わないと」
3人はそう言う
「「じゃあ、帰宅しましょ」」
「「「「はい」」」」
「そういえばミアさんはお昼?」
「ここに来る前に食べていますよ 刺身はやっぱりおいしいですね」
「よかった…」
こうしていったん俺たちは帰宅するのだった
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昨日 2度目の300/日PVでした
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