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異世界で夢を叶えたい~ダンジョンでみつけた魔物などで食文化、産業革命を提案する~  作者: クーニー
ダンジョン攻略 50階層から61階層まで
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76話 聖なる結界

陛下視点です

今日は午前中からすべての予定をキャンセルさせて

午後に備えて皇室内にいる使用人は慌ただしく準備をしていた

そんな中 わしは妻である美穂子と一緒に準備をすませ

息子の雅仁、その伴侶のゆかり

生まれたばかりの孫と一室に集まり時計を見つつ

落ち着かずにいた

右足をゆすっていたりしているのを見かねた

美穂子がわしに声をかけてくる


「あなた 少しは落ち着いたらどうですか」

「あ…そうじゃな しかしな 55階層

 普通の冒険者は50階層止まりなのだぞ

 どんな危険があるか」

「未来や美穂がちゃんと結界張ると言ってましたし

 孫娘のこと信じてないのですか?」


美穂子からその指摘をされて言葉に詰まる

未来や美穂の力はステータス上だけならわかる

実際にどうか半信半疑というのも拒めない

そこでゆかりもため息をついて


「そもそも、関係者全員を

 ダンジョンに遠足気分で連れて行くという発想自体が

 常識から外れているんです あの子は…」

「なぁ、ゆかり それでもお前は幸正のこと気に入ってるよな?」

「それは…そうですが…」


息子夫婦もこんな会話をしていると

未来が瞬間移動で帰宅したようだ


「ただいまもどりました」

「未来 おかえり わしらの準備は終わっておる」

「わかりました お爺様方 付き添いの侍女と護衛の方

 玄関においで下さい」

「「「「わかった」」」」


わしらは玄関にむかうと

加賀、樹の両家6人に深愛様

そして紺菱呉服店の娘が揃って待機しておった


「陛下 お待たせ致しました」


幸正がわしを見るや挨拶をしてくる


「うむ」

「忘れ物はございませんか?」


わたし侍女達を見る


「忘れ物はなさそうじゃ」

「では、全員手をつないで輪になります」


幸正がそう言うと

わしらは全員で手をつないでいく

全員が繋ぎ終えたのを確認すると

幸正が瞬間移動を発動させる


目の前が一瞬ぶれて、あっという間に

視界からみえるものが切り替わっていく

足下は砂浜になっており

目の前には広大な大海原が広がっていた


「「「「「「「「海」」」」」」」」


わしらが思わずそう呟いて放心状態になっていると

幸正は「55階層です」と教えてきた

そして幸正達4人がアイテムボックスから

長方形の箱を取り出す

1メートル四方の高さ2メートルほどある


「それはなんじゃ?」


わしが気になって幸正に聞くと

未来と美穂が答えてきた


「簡易更衣室です」

「わたくしたち 変身するので更衣室を持ち歩いてます」

「そのままだと…ゆきくんに見られるから…」


最後に赤くなりながら言う美穂を見て

ゆかりが幸正に睨み付けて


「幸正 あなた 未来と美穂のみたわよね?」

「えっと…みほちゃん 余計なこと言うから」

「む なによ わたしが悪いと言うの?」

「ごめんなさい」


美穂の様子を見て頭痛くなってきてしまうが

ゆかりも少々、厳しすぎないか?


各自、簡易更衣室をその場に設置すると

それぞれが中に入りカーテンを閉めていく

数秒待っているとカーテンの奥が光って光が収まり

中から4人が成長した姿で出てくる

幸正は黒を車体とする服を着ているようだ

背中の羽も漆黒になっている

美穂は桃色を主体にして背中の羽は純白だった

対して未来は紺色を主体としていて羽も

幸正と美穂とは違うかたちになっていた こちらはトンボか

最後に紺菱呉服店の娘 芽衣と言ったな

この子は黄色を主体とし蝶々の羽になっている


「「「「………………はぁ」」」」


幸正達を見てわしらがしばらく沈黙してため息を漏らしてしまった

14歳の姿に変身出来るとか無茶苦茶にもほどがある


「みほちゃん みくちゃん」

「「うん」」


幸正が美穂と未来を呼ぶと二人が頷き

手に持った杖

美穂が星 未来が月をモチーフになっているようだが

お互いに向かい合い杖をお互いにクロスして重ねると

二人とも真剣な表情になり


「「聖結界(セイクリッド・バリア)」」


二人を中心に半透明な虹色の壁が円状に広がっていき

半径500メートルほどの結界が作られた


「ぶっつけ本番だったけど できたね おねえちゃん」

「はい ステータスは問題ないですから

 あとは魔法 英語を調べて覚えるだけですからね」

「うん 聖なる結界…英語ではsacred barrierだったから」

「みほちゃん みくちゃん うまく行ったね

 予想どおり 魔法は英語で間違いないね」

「「うん」」


そんな会話をしている3人を見て

ゆかりと幸正の母親が幸正達に近寄り


「「あなたたちはぁ」」

「ぶっつけ本番ですって?」

「毎回毎回 わたくしたちを驚かせて…はぁ」

「さ、さて結界できたので…ミアさん」

「こら 幸正 逃げたわね」


幸正はゆかり達から逃げて深愛様に声をかける


「はいはい 索敵はすでにすんでますから

 悠 はやく お刺身持ってきてくださいね

 まぐろは…ここから南に行ったところにいるわね」

「ありがとうございます 陛下 お昼の用意を始めてくれると」

「あ…あぁ」


わしは侍女達に目をやると侍女達が敵波と動き始める


「お母さん 醤油とわさびもちゃんとある?」

「持ってきてるわよ どうするの?」

「まずは簡単にどんぶりで行こうと思いますが

 どんぶりに白米をよせておいてくれれば」

「白米だけ? おかずは」

「今からマクロ 1尾 捕ってきますので…

 あ、ミアさん 大型スクリーンを空中に展開出来る?」

「はーい」


深愛様が空中に大きなスクリーンを展開させる


「悠 ドローンでも使うの?」

「うん 陛下達に楽しんで貰えるように

 ミアさんドローンを2体 コントロールして

 ぼくと芽衣さんを撮影して」

「はいはい」


深愛様はドローンと呼ばれる小型の小鳥のようなものを

作り出して飛ばす

幸正と芽衣は飛び上がると


「みほちゃん達はここにいてて」

「芽衣さんと行くの むぅ」

「みほさん そこで怒らないの ゆきくん こちらはまかせて」

「みくちゃんありがと」


そう言うと幸正と芽衣が勢いよく南の方へ飛んで行った

目の前にあるスクリーンには二人の姿が映し出されており

二人の様子がみれるようになっておった


「ここにいながら二人を観察できると言うことか」

「あの子はこんなことまで考えて…」

「でも、わたくしたちに退屈させないようにという

 気配りが出来る子ですね」


わし 幸正の母親 ゆかりが呟いている

それ以外のものたちもスクリーン上で映る

幸正達を見て驚いている様子だった

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