表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で夢を叶えたい~ダンジョンでみつけた魔物などで食文化、産業革命を提案する~  作者: クーニー
ダンジョン攻略 50階層から61階層まで
78/506

75話 夕食時の報告

未来視点です

ゆきくんの家から帰宅すると

わたくしはすぐさま栄に話しかけました


「栄 お爺様達に明日の午後のスケジュール確認と

 出来ましたらあけてほしいのです」

「姫様 明日は木曜日ですが?

 午前中 学校 午後はダンジョンにむかわれるのではないのですか?」

「ダンジョンにむかいます 55階層です」


栄は首をかしげて問いかけてきます


「陛下様達も連れて行くのでしょうか? 危険ではありませんか?」

「危険はありません むしろ 侍女と護衛の方々の方が危険です」

「言われてみまして…確かに そのようですね

 ダメージ無効のアイテムをお持ちしているなら」


栄は納得したように言う


「侍女と護衛にも危険を及ばないように

 現地に着いたらその場でわたくしとみほさんで結界を貼ります」

「あ…お気遣いありがとうございます」

「あと もう一つ」


わたくしはアイテムボックスから

蜂蜜が入った壺を一つとりだして栄にわたします


「蜂蜜です 幸正くんがとってきました」

「まぁ…どこからです?」

「54階層です キラービーの蜂の巣を数個と言ってました」


それを聞いて頭を抑える栄


「あの方は…また」

「蜂蜜はまだまだありますので足りなくなったら渡します」

「はぁ…かしこまりました どれくらいあるんです?」

「250壺ほどです」

「そ、そんなにですか…」

「そして 最後に夕ご飯のおかずにですが

 美幸がお昼ご飯に試作していた とんかつもどきを

 お爺様達ふくめて18人分貰ってきてますので

 侍女と護衛の方にもわけたいと思います

 冷めるのがいやなので

 夕ご飯までアイテムボックスにしまっておきます」

「とんかつもどき…ですか 聞いたこともございませんが

 どのようなものなのです?」

「お肉(今回は猪を使ってます)にパン粉という

 パンを粉にしたものをまぶして油で揚げたものです」

「料理方法も聞き慣れませんが

 これも幸正様の前世の料理なのでしょうか?」

「そうです 明日も魚類で揚げ物を作ると思われます」

「なるほど…それでは報告してまいります」


栄は一礼をしてからお爺様の元にむかわれました

わたくしは夕ご飯までゆっくり

部屋でくつろぎ夕ご飯の席に向かい座りました

お爺様方もしばらくしてやってきて全員が揃ったのを見計らってから

わたくしはアイテムボックスから

とんかつもどきを5皿を机にとりだしておきます

それを侍女の方々が配っていきます

残りのとんかつもどきも

アイテムボックスからとりだして

栄に渡します

栄は侍女数人を呼んで

これらを使用人部屋に運ぶように指示してます

それらの料理等が並び終えたあと

お爺様が口をひらきました


「未来 今日も色々報告あるようじゃが…」

「はい まずは目の前にある お皿」


わたくしはとんかつもどきの皿をさす


「幸正の母親が作ったとされるものか」

「はい 使われているお肉は猪の肩ロースです」

「猪か 猪と言うが暴れ大猪のほうであろう?」

「はい 本来なら豚肉を使った料理なのですが

 幸正くんの家ではブラックホーンや暴れ大猪の肉の方が

 大量にあまっているのです 理由はお察しの通りです」


わたくしがそう言うと

お爺様方はため息をついてしまってます


「我々もそれらの肉が大量にあまってしまっているのだからのぅ」

「幸正と行動を共にしている未来が

 お肉を持ってきてますものね」

「お昼に幸正くん宅で食べたところ

 とてもおいしかったのです

 わたくしだけ食べていると…お爺様方に…」

「そうじゃな わしらも食べたくなるわけじゃしな

 未来 その気遣いは嬉しいぞ」


お爺様は素直に喜んでくれましたが

お母様はわたくしを睨んで念話を送ってきました


「どうせ こう言うやらかしをして

 わたくしに怒られるのがいやという幸正の提案なのでしょう?」

「お母様 なぜ それに気づいてしまうのです?」

「やはり そうですか はぁ」


わたくしはちょっと顔をひきつってしまいます


「冷めないうちに…召し上がってみては」


わたくしは気を取り直して試食を促します


「うむ それでは…」

「「「はい」」」


お爺様方が一斉に一切れを箸で持ち口に運んでいく

サクッと噛み切る音とともに顔を緩ませていました

するとお爺様は瞳を大きく見開きました


「うぅぅぅむ 外側がサクッとしているが

 中の肉は厚めだがかみ切れないわけでもなく柔らかい

 肉汁もじわーっと噛んだあとで口の中にあふれる

 次から次と食べたくなりそうになるほど

 うぅぅぅぅぅぅまぁぁぁぁぁぁぁいぞぉぉぉぉぉぉ」


お爺様が叫び始めました

それを見てお婆様がお爺様を睨んで制止してます


「女性としてはこの量は多いと思いますが

 普通 これくらいなのです?」


お婆様がそう口にします


「普通はもう少し少なめだと思います

 200グラムは多すぎるとわたくしも感じました」

「なるほど」

「未来 この外側のはなんなのです?」


お母様が聞いてきましたので


「パン粉…パンを粉にしたものを

 お肉に溶いた卵を付けた上にパン粉をまぶして

 油で揚げたというかたちです 詳しくはウインドウを見てください」


わたくしはウインドウを開いて

動画サイトを開いてとんかつの作り方を表示させます

先ほどまで部屋でくつろいでる間に

動画で確認してました


「こういう料理法があるのですね」

「栄 これらは侍女達にも伝授させましょう」

「はい かしこまりました ゆかり様」


栄はウインドウを見ながらメモを取り始めてます


「それから 栄からお伺いが入ってると思いますが

 明日の午後は…お爺様方のご予定は」

「うむ 聞いておる 予定はすべてキャンセルさせた」


お爺様がそう答えるとお婆様方も頷く

お母様はそのあとわたくしに


「55階層ですか 海の階層と聞いてますが」

「はい 帰り際に55階層まで降りてみたところ

 階段がある場所は小さな島でした

 辺りを見渡すと海になっておりました

 そして…幸正くんが明日はゆっくりしましょうと言いました」


それを聞いて…お爺様が笑い お母様は「やれやれ」と言った表情になりました


「海を見てゆっりととな さぞかし…食べものが多いのだろう」

「ほんと あの子は…魔物を食材としか見てないようですね」


二人の言葉にわたくしも顔をひきつってしまいます


「明日は わたくしとみほさんで階段がある島を

 結界で覆いますので危険はありません

 侍女の方 護衛の方もふくめて…安全です」


わたくしがそう答えると

お爺様方は…なんと言ったらいいかわからない表情をしつつ


「孫娘二人の結界魔法 安心するべきなのじゃが

 二人とも規格外の強さになっている点は複雑な心境じゃ」

「えぇ…」

「娘が遠く感じてしまうのが寂しいものがある」

「わたくしは幸正のやらかしに付き合わされている身だから

 毎回 なにをやらかすのか…はぁ」


お母様がそんなことを言い出してます

確かに洋服の件からはじまって色々してますから…


「あの 明日は魚のフライも多数あると思いますし

 生で食べることも…なのですが

 お爺様方…抵抗感は?」

「生で魚…うぅぅむ…不安と言えば不安じゃの」


お婆様方も頷く


「幸正くん わたくしとみほさんに浄化魔法を使って欲しいと

 頼んできてまして」

「あの子は また とんでもないことを?」


お母様が思わず呟く


「寄生虫を浄化魔法で取り除こうという意図があるみたいです」

「確かに生で食べると寄生虫が怖いというのは

 わかりますからね」

「まずはわたくしたちが最初に食べますので

 それを見てから判断してくださると…」

「うむ…」


このあと

とんかつもどきはお婆様は半分食べて

お腹いっぱいになられたようで残り半分は

お父様が食べてました

お母様は意外と残さず食べたようでした

そして侍女と護衛の方からも翌朝などに声をかけられて

とんかつもどきおいしかったという感想をいただけました


投稿開始から2ヶ月ちょっと経ちましたが

ここまで毎日読んでいただいてる方 ありがとうございます

通りすがりで見ていく方

もし、気に入っていただけましたら

ブックマークや評価していただけると励みになります

よろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ