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異世界で夢を叶えたい~ダンジョンでみつけた魔物などで食文化、産業革命を提案する~  作者: クーニー
ダンジョン攻略 50階層から61階層まで
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74話 パン屋さんととんかつもどき

ブックマークありがとうございます


美幸視点です

わたしと絵美さんは息子達を見送ったあと

お昼ご飯の後片付けをすませると

再び、とんかつもどきを作り始める


「美幸さん 暴れ大猪のロース

 わたしのアイテムボックスからも出しますね」

「ありがとうございます パン屋さんに持って行く分は

 二人分を一応用意しようと思うわ」

「店主さんだけとは限らないものね」

「えぇ あとは陛下、皇后様、皇太子殿下、ゆかり妃殿下

 4人に…侍女さん達 何人いるんだろう」

「うーん 侍女 護衛の人たちは多いから

 全員は無理として…そうだねぇ

 全部で20枚ぐらい焼いておきましょ」

「はい そうすると 一人200グラムで

 お互い2キロずつ 肉を使えば…ですね?」

「わたしたち お昼ごちそうになってるのにいいんです?」

「大丈夫です 肉は多すぎるほどあまってますし」

「そうですよね あの子達 狩りまくってますからねぇ」


絵美さんは遠い目をしつつ

そう言う


二人で暴れ大猪の肩ロースを

200グラムずつ 20枚切り分けていき

下準備をして下ごしらえを済ませて

フライパンを2つ使って

二人で揚げていく

夫の正太と宗人さんはわたしたちの様子を見ながら

皿を並べていき揚げ終わった

とんかつもどきを皿に盛り付けていく


「美幸 キャベツはせん切りでいいんだよな?」

「うん あなた出来る?」

「出来ると思う 宗人も出来るよな?」

「あぁ」


夫達が手伝ってくれるおかげで

盛り付け作業は任せること出来たので

意外と早く終わりそうだった


そこで正太がわたしに


「なぁ 美幸 とんかつもどきのほかにも

 色々考えてるんだよな?」

「うん そうね 揚げ物類 いろいろあるし」

「これらって…街で屋台に出来ないか?」

「あ…でも、畑は?」

「畑は俺と宗人でするから

 美幸と絵美さんで屋台の方をやってみたらどうだろう?」

「絵美さん どうする?」

「わたしと宗人は基本的に美穂の護衛が主任務だから

 それ以外は好きにしていいとなってるから

 美幸さんがいいなら…しますよ?

 というか 日本の料理がわかるのは

 わたしたち二人だけだし」

「ゆかり妃殿下には話をしないとですよね」

「そうですね 許可証を貰ったり

 必要な手続きしないとね」

「それで レパートリーはどうします?」


わたしは絵美さんに聞いてみると

絵美さんはウインドウを開いて日本のネットワークにアクセスする


「揚げ物類だと…そうね

 とんかつ コロッケ 魚が捕れるなら

 魚のフライもあるよね この辺は幸正くん達次第かな」

「あの子なら魚も捕ってきそうよね」

「えぇ…あなた 魚は食べ慣れてないだろうから

 物珍しくなりそうよね?」


絵美さんが宗人さんにそう聞くと

宗人さんも頷く


「この国だと川魚は捕れるけど

 海の方は…漁に行くのも大変だからなぁ

 ダンジョンの低階層で海の階層でとってくるのが

 ほとんどだしな」

「そうなると 魚の種類も少ないよね」

「あぁ 冒険者が自分で食べてることの方が多いと思う」

「食べてくれると思う?」

「どうだろう? こればかりはなんとも言えないな」

「そっか」

「魚は幸正が捕ってきたあとで試食で」

「そうね」


きっと あの子達 近いうちに魚も大量に持ってくると思うから

心配はしてない

そんな会話をしながら作業を進めていき

20枚のとんかつもどきを揚げ終えたあと

使い終わった油の処理をしたりして

後片付けをしてから


「あなた パン屋さんに行ってくるわね」

「あぁ 気をつけて…と言いつつダメージ無効あるだろうし

 危なくはないが」

「そうね 絵美さんも行く?」

「えぇ パン粉 わたしも欲しいので」


わたしと絵美さんはパン屋さんの裏に瞬間移動してから

お店の方に赴いた


「ごめんください」

「はーい あ お待ちしてました」


店主さんがわたしを見るや

そう言ってやってくる


「遅くなりまして すみません

 作る枚数が増えてしまいまして…」

「いえいえ」


店主さんと簡単に会話をしたあと

アイテムボックスから

とんかつもどきを2皿とりだしてカウンターに載せる

店主さんは、それをじっくり見つめて


「パン粉はこのきつね色の部分ですか?」

「はい その部分です 衣と言います

 一応2皿用意しましたので…奥さんや他の店員さんと

 食べてみてください」


わたしがそう言うと店主さんが


「ありがとうございます おーい みんな こっちに来てくれ」


奥の方から数名ほどやってきました


「あなた どうしたの?」

「午前中にパンをみじん切りにして欲しいって

 頼んできた お客さんいただろ?」

「はい 変わったこと頼むなぁとは思いましたけど」

「その お客さんが今料理を持ってきてくれたんだ

 みんなで試食して欲しいと言うことで」

「そうなんですね」

「そこの二人も食べなさい」

「よろしいんですか? ぼくたちも」

「問題ない」


店主さんが一度わたしと絵美さんをみて


「試食します」

「「はい 感想もお願いします」」


店主さんと奥さん そして店員さん達が

それぞれとんかつもどきを一切れずつ箸でもって

口に運んでいく


「「「「「………」」」」」


それぞれが口に入れたあと

お互いを目で見つめ合うと

全員が顔を緩ませました


「このきつね色のサクサク感

 それでいて中の肉は肉で厚みがあるのに

 火はちゃんと通っている」

「お肉は柔らかいし噛んだあとに肉汁もあふれ出て…」

「食べたことのない料理です」

「あの その きつね色の部分が?」


それぞれ感想を述べたあと

最後の店員さんが衣の部分を聞いてきたので


「はい パンをみじん切りにして貰ったものを使ってます

 今回は生パン粉になりましたが

 本来はパンを乾燥させてカリカリにした状態で

 粉にしたものをつかうのですが…」


わたしがそう説明する


「「「「「なるほど」」」」」

「どうですか? おいしいですか?」

「あ…あぁ、おいしかった この肉は?」

「暴れ大猪の肩ロースを使ってますが

 豚肉の方がいいと思います」

「豚肉…」

「あなた」

「「親方 あの パン粉さえあれば」」

「わたしたち 近いうちに屋台を開こうと考えてまして

 他にもパン粉を使ったものを考えているので

 定期的にパン粉を購入したいのです」


店主さんが腕を組みながら考え込んだあと


「わかった 乾燥させたパンで粉状にしたものを

 お二人に定期的に卸します」

「「ありがとうございます」」


そこでわたしと絵美は


「午前中に購入した分がほとんど使ったので

 買いたいのですけど 乾燥なしでいいので」

「わたしも同じで」

「急いで作ります」


わたしたちは食パン5本分 それぞれ注文する

しばらく待って


店主さんが袋を抱えて戻ってきて


「5本分のみじん切りしたパン 3500文になります」

「手数料は?」


わたしが代金を聞いて首をかしげて聞き返すと


「手数料はなしにしました とんかつもどき おいしかったので」

「ありがとうございます」


わたしたちはそれぞれ3500文を支払いして

帰宅しました

そして4時過ぎになると息子達が戻ってきました


「「「「ただいま」」」」

「「おかえりなさい」」

「お母さん はい これ ブラックホーンと暴れ大猪 1頭ずつ

 あと蜂蜜 壺が1000以上出来ちゃったので

 おばさん みくちゃん 芽衣さんにも受け取って」

「「ゆきくん?」」

「蜂の巣 何個とってきたのよ?」


未来様と芽衣ちゃんがびっくりする

絵美さんは突っ込んでいた


「うーん 1個が50メートルほど在る大きさだったのを数個」


それを聞いてわたしはまた頭が痛くなりました

この子はどうしてこう…


「とりあえず250壺ずつわけて

 アイテムボックスに入れておけば腐らないし…」


幸正はそういうと

アイテムボックスに直接移動させてくる


「これで終わり」

「まったく あなたって子は…」


わたしは幸正の顔を睨んで叱ります


そのあと未来様に揚げていたとんかつもどきを

未来様にアイテムボックスで移動させます


「お手数おかけしました お母様達に報告致します」

「いえいえ」

「あ お母さん おばさん あとみくちゃん 陛下達にも言って」

「幸正 あなた なにやらかすの?」

「う お母さん そんなに怒らなくても…」

「はぁ…それで?」

「明日の午後 55階層 みんなで行きませんか?」

「「えっ?」」

「ゆきくん お爺様達には伝えるね」

「うん」

「幸正 わたしたちも連れて行くってなにしに?」

「お昼ご飯食べないで55階層に着いあとで

 魚を捕りながらご飯にしようと思うので」

「ゆきまさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


わたしは思わず幸正の頭を両手をグーにして

ぐりぐりとしてしまいました


「いたい いたい いたい お母さん いたいから」

「どの世界にダンジョンに遠足気分で出かける人がいるんです?」

「えっと ぼくたち」

「あなたねぇ はぁ…」


わたしが青筋立てて怒ってるのを見て

みほちゃん達があわてて止めに入ります


「おばさん それくらいにして」

「危なくないから 場所を取って結界でも張ればいいだけですし」

「美幸 明日はお刺身ですよ お刺身」


…深愛様だけ関係ないことを口走ってますが

お刺身ですか…生で食べれるというのは

まだ不安です


「はぁ…とりあえず、明日わかったわ」


わたしは正太にも念話で連絡しておいた

絵美さんも宗人さんに連絡したようだ


「それにしても はぁ」

「低階層の方でも冒険者の方達は食材とか素材とか取りに行ってるじゃないですか」

「それはそうだけど あなたたちは55階層よ」

「「「そんなに強くないし」」」


女の子3人がそう呟いてます

わたしと絵美さんは頭が痛くてこめかみを押さえてしまいます


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