4話 はじめての戦闘
ステータス表の部分 修正 2024/05/06
街の外を上空から飛んで見回していく
魔の森の近くとは言え魔の森との距離はまだまだある
1000キロぐらいは森とは離れており
森の周りにゆらゆらと薄い膜のような結界が森全体を覆うように張られている
この結界は高レベルの魔物には強力な結界になっているが
レベル10以下の魔物は感知されず素通りできるものになっている
そのため魔の森から数キロ辺りには
スライムや角うさぎやおおねずみが住み着いているのだった
俺たちは上空からそれらがいるところまで飛んでいくと
上空で停止して下を見ながら魔物を捜す
「ゆきくん あそこ スライムいるよ」
「うん 角うさぎもいるようだね そういえば魔物の肉って食べれるんだったね」
「うん うさぎの肉は普通に売られているよ」
「倒したあとアイテムボックスに入れて持って行く?」
「それはいいけど わたしたちが持って行ったらお母さん達
不思議に思うしどうしよう?」
言われてみればそうだ
美穂の両親も俺の両親も俺たちがこんな能力あることなんて
気づいてない
下手に角うさぎの肉を渡したらあれこれ聞かれてしまう
かといってアイテムボックスの中に寝かせておくだけだと
それはそれでもったいない
「あ、ゆきくん 今のわたしたちの姿は7歳じゃないよね」
「そういえばそうだった なら、肉屋に持って行って売っても問題ないか」
「うん そうしよう お金はアイテムボックスに入れておけばいいよね」
「そうだね みほちゃんのアイテムボックスはみほちゃんしか使えないわけだし」
「二人のお金として管理しておくから大人になったら使えるように」
「うん ありがと それじゃ、早速…スライムよりうさぎ中心がいいよね」
「そうだね 肉なら売れるもんね」
俺たちは角うさぎが多くいる場所を捜して上空を飛んで見回していく
「あ ゆきくん あの辺 いっぱいいるよ」
「あ ありがと あの辺の上空で停止しよう」
「うん」
二人で角うさぎがいっぱいいる場所の上空で停止すると
美穂は右手の人差し指を伸ばしてピストルのように構える
俺も同様に構えていき二人で角うさぎに照準を合わせて
小さく絞った火の玉を人差し指の先に作ると
二人で同時に「「ファイア」」と呟きながら火の玉を
発射させるとまだまだ速度は遅いものも
ふたつの火の玉は角うさぎにむかって飛んで行く
角うさぎはまさか上空から攻撃されるなんて思ってもみてないわけで
なすすべなしに火の玉を受けてしまうとそのまま倒れる
「やったね」
笑顔で俺の顔を見る美穂
「うん 危なげなしだね 一匹で通常の2匹分の経験値のはずだから」
「そういえば頭の中でなんか音がなった感覚が」
美穂がそんなことを言いながら首をかしげる
俺はステータスを開いてみる
加賀幸正 男 7歳
レベル 2
HP 100/150 MP 108/160
力 55
体力 55
素早さ 55
器用さ 55
知力 55
精神 55
運 40
スキル 成長倍増×10倍 経験値倍増
火魔法 水魔法 土魔法 風魔法
ウインドウを美穂に見せつつ話しかける
「レベル2になった HP5 MP5
その他のステータスは3ずつ上がったという感じで
10倍という形だから」
「10倍だと 50 50 30ずつ上がってることになるから
それだけでもだいぶ上がったよね」
「うん 普通の人だとレベル10ぐらいのステータスになりそう」
「確かに…わたしの方はどうかな」
美穂はステータスを表示して確認する
樹美穂 女 7歳
レベル 2
HP 70/110 MP 108/180
力 22
体力 20
素早さ 28
器用さ 27
知力 76
精神 76
運 14
スキル 成長倍増×10倍 経験値倍増
火魔法 水魔法 土魔法 風魔法 聖魔法
「わたしの方は…HP4 MP7
知力と精神が5 それ以外は1あがってるわけだね それの10倍」
「そうだね 魔法に関しての伸びが高いね」
「ゆきくんより知力と精神はだいぶだよね」
「うん 魔法特化だよね」
「どうする? もう少しあげて帰る?」
「そうしようか 角うさぎ 1匹だけだと…お金もあまり稼げてないだろうし」
「うん そうしよ」
このあと二人で角うさぎをあと5引きぐらい倒していく
トータルで6匹 経験値としては12匹倒したことになる
結局、この日上がったレベルは4までとなり
レベル4のステータスをお互いに確認する
加賀幸正 男 7歳
レベル 4
HP 250/250 MP 102/240
力 115
体力 115
素早さ 115
器用さ 115
知力 115
精神 115
運 100
スキル 成長倍増×10倍 経験値倍増
火魔法 水魔法 土魔法 風魔法
樹美穂 女 7歳
レベル 4
HP 190/190 MP 102/320
力 42
体力 40
素早さ 48
器用さ 47
知力 176
精神 176
運 34
スキル 成長倍増×10倍 経験値倍増
火魔法 水魔法 土魔法 風魔法 聖魔法
お互いのステータスを見ながら話はじめる
その前に倒した角うさぎはもちろんアイテムボックスのそのまま入れてある
時間経過もないから血抜き等して処理しなくても
痛みはないはず
「ゆきくんのステータスは一定だよね 上がり方」
「そうだね HPMPは5ずつ それ以外が3ずつって感じだよね」
「バランスよく上がってるようにみえるよね」
「うん それをみるとみほちゃんのはほんとに偏ってるよね」
俺は美穂のステータス画面を指さしながら言う
「MPと知力精神に偏りがすごいよね わたし」
「魔法少女として立派にやっていけるよね うん」
「もう…そんなこと言われても」
美穂は自分の服装を見ながら恥ずかしそうに赤くなる
「今日はこれくらいで終わる?」
「うん お肉屋さんにうさぎ持って行こ ゆきくん」
二人で街に戻り肉屋の前にやってくると
美穂が店主に声をかける
「ごめんください」
「いらっしゃい 見掛けない顔だね でも、誰かに似てるような」
店主が美穂を見つつ首をかしげながら言う
(わたしの面影残ってるから? お肉屋さんのおじさん 首かしげてる)
「えっと…」
「あ、あぁ…他人のそら似だと思うから気にしないでいいから」
「そうですか…(バレてはなさそう) それで角うさぎの買い取りは出来ますか?」
「えっ? お嬢ちゃんとそちらの連れってハンターだったのかい?」
「えぇ…まぁ…そんなところ」
美穂が曖昧に受け答えをしているのをみつつ
俺は黙っていることにしていた
「この街は…この国でも魔の森に1番近い距離にあるから
いくら結界があるとは言え低レベルの魔物は結界から外へ
出てきちゃうからハンターの方達はありがたいものだよ」
「はぁ…
(わたしたちの生活を守ってくれてるのはハンターや冒険者の方達だったのね)」
「いつもありがとうな」
「いえいえ…わたしたちはまだまだ駆け出しですから」
「それでも感謝だよ それで角うさぎは」
「あ…はい」
店主の言葉に俺はリュックを経由してアイテムボックスから
角うさぎを捕りだしていきカウンターに置いていく
「こりゃまた…新鮮なものを」
「でも、血抜きとかはまだしてないので」
「そうなのか…痛みもないようだが…6匹で…そうだな
1匹1000文として6000文になるがいいか?」
「はい…ありがとうございます」
この国のお金の単位は文なのだが
前世の日本円に比べて価値が若干低いみたいだった
角うさぎを売ったあと俺たちは家の近くに行き
変身を解いてからそれぞれの家に戻るのだった
戻る際に美穂と会話を交わす
「はじめての戦闘だったけど安全な場所からの狙撃だったから
緊張感もなかったね」
「うん そうだけど みほちゃんに怪我させたくないし
安全なところからがいいよね」
「ありがと ステータスもかなり上がっちゃったし
これからどうするの?」
「うーん ゆっくりでいいんじゃない?
目立つことしたら面倒な事になるよね」
「そうだよね 偉い人に目を付けられたら…やだよね」
「学校とか行きたいと思う?」
「学校かぁ 文字の読み書きも計算も出来てるし
別に良いよね…と思っちゃう」
「そうだよね この国の文字…なぜか日本語だし」
「前世の世界の文字がそのままなんだよね
この国…月宮皇国だけど日本と変わらないの?」
「うん 日本の方がここよりは科学は発展してるし
魔物もいないし治安もいいから平和ボケの国民だらけだったよ」
「そうなんだ…ゆきくんの能力なら日本にも飛べるよね?」
美穂がキラキラしながら聞いてくると
俺は困ったようにしつつ答える
「行けることは行けるけど7歳の子どもが二人で行くと
いろいろと面倒な事になるから
この国にも警察とかあるでしょ」
「うん おまわりさんね」
「日本だと…僕たちみたいな子どもは一人で歩くのは
大人から見て心配になるからいろいろ聞かれちゃうの」
「うーん じゃあ、大人の人がいればいいの?
変身していけばいいんじゃない?」
「あ…うん 14歳の姿ならまだ平気か
日本に行くと買いものとかお金どうする?という問題が」
「ここのお金はだめだろうし なにかお金になるものを売るのは?」
「それしかないよね うん」
「時間あるときにいい?」
「うん」
美穂の押しに弱くてうんとしか言えないのは情けない
「それじゃあ、またね」
「うん また明日」
俺は美穂と別れて家の中に入っていく
戦闘シーンがほぼなしだから
面白くないのかもしれないです
あとステータスが邪魔なのでしょうか?