525話 食の祭典 2日目 2
───とある家族の様子───
今日は子ども達にせがまれて
仕事を休んで一家全員で食の祭典が開催される
お屋敷まで足を運んできた
10時からの会場という事みたいだが
子ども達が早く早くとせがんでくるので
早めにやってきたわけだけれど
お屋敷にやってくるまでは「早すぎないか?」という
気持ちの方が強かったわけだけれど
お屋敷がみえる距離まで来ると
俺は驚いてしまっていた
妻も子ども達も同様に驚いているよう
「「うわぁ」」
「あなた…行列が出来てるわよ?」
「あ…あぁ…そ、そうだな 急いで並ぼうか」
「並ぶわよ 迷惑かけたらだめだからね?」
妻が子ども達の手を引きながら注意をしつつ
俺たちは行列に並ぶことにした
辺りを見ると俺たち同様に家族出来ている人が大多数だった
俺の子ども達もそうだが…この2週間近く
毎日配信されている番組を見ながら
俺たちに「食べたい いきたい」とせがんできていたのだけど
きっと…ここにいる子ども達は、みんなそんな感じなんだろう
もちろん、俺も妻も料理には興味あるし
食べてみたいというのもあったりする
他にも妻は洋服にも興味津々だから買いものも楽しみにしている様子だった
俺たちは並びながら会話はじめていた
「なぁ 俺たち以外も家族連れ多いよな」
「そうですねぇ みんな あの番組を見て食べてみたいって
思っちゃったんでしょうね
それに番組に出ていた虹色少女隊と宝石少女隊のみなさんも
かわいい子だらけで…家でラジオとか聞いていたけれど
みんないい子でしたし…今日はライブ?もあるらしいわよ?」
「ライブというのはどういうものかわからんが
せっかくきたわけだし見てから帰ろうか?」
「えぇ…」
「ねぇ お母さん 句美子お姉ちゃん達にもあえるの?」
ふたりの子どものうち7歳の方の姉が
妻を見上げながら聞いてくる
「どうかしらねぇ? 直接は難しいかもしれないわよ?」
妻も困ったように答える
「そっかぁ ライブって歌を歌う事みたいだから楽しみ」
「そうね ライブの時間をちゃんと確認して
時間になったら1番前に座りましょ?」
「うんっ」
上の子は虹色少女隊にも興味あるみたいだった
下の子は…というと…周りの人混みに圧倒されている状態みたいだ
「だいじょうぶか?」
気になったので声をかけてみる
「うん こんなに人が多いのはみたことなくて」
「そうだなぁ かなりの人混みだもんな
並ぶの疲れるなら抱っこするぞ?」
「うん…だっこ」
下の子はそういうと俺に手を広げて伸ばしてくる
俺はしゃがんで抱き抱えて立ち上がり並び時間を過ごすと
10時になり行列が動き始めた
動き始めて…しばらくしてやっと屋敷内に入ることができて
外履きは土足のままでいいらしいとのことだった
普通の観点から考えると家の中を
土足でと言うのは気が引けてしまうのだが
いいらしいとのことなので…指示通りに動くことにした
まず、受付で試食品の交換チケットを家族全員分を受け取り
トイレの場所などの細かい説明を受ける
一通り聴き終わったあとで妻が受付にいた人に
話しかけるみたいだ
「あのぉ…虹色少女隊と宝石少女隊のライブは何時からでしょうか?」
「あ…はい ライブの時間は…午後2時から3時になります」
「2時から3時ですね わかりました」
「失礼ですが…虹色少女隊と宝石少女隊を目当てでしょうか?」
受付の人の方が伺ってくると下の子が笑顔で口をひらいた
「うんっ くみこお姉ちゃんがすきっ」
「くみこちゃんね 本人が聞いたら喜びますよ」
「ほんと?」
「うん せっかくなのでライフの時 応援するときに
こちらのサイリウムをお使いください」
受付の人がそう言いながら細長い棒を見せつつ
使い方を教えていた
棒の2/3程度は半透明になっていて
下の方の1/3部分を手で持つかたちみたいだ
そして操作はその下の方の部分の底にあるみたいで
スイッチをいじると色が変わる仕組みだった
なんというか…こんなものみたことないから
驚いているが娘は説明を聞きながら
色変更を試していき桃色の光が出る状態にしたみたいだ
「句美子お姉ちゃんの色」
「桃色だね くみこちゃん それを手でふって応援してあげてね」
「うんっ」
受付の人が優しく娘に伝えていた
受付での一通りのやりとりが終えたので会場に向かい
長い渡り廊下を進んでいき
会場に入るとすぐそこに交換チケットでの交換スペースがあって
順番待ちすることになった




