50話 じっちゃんとの会話
50話目です…
今回は英雄視点です
ひでおとえいゆう…まぎらわしくてすみません
皇女様達と別れた後
俺は大急ぎで自宅に帰っていく
帰宅してじっちゃんがいる部屋に大急ぎでむかうと
ノックもせずに部屋にかけ入り
じっちゃんに声をかける
「じっちゃん いるか」
「なんじゃい うるさいわい そんなに怒鳴らんでも聞こえとる」
「ごめん でも、じっちゃんにみてほしいものがあるから
あと 父ちゃんにも」
「みてほしいもの? それと息子にも? なんだ?」
じっちゃんは俺の方を向き机を立つとやってくる
俺はアイテムボックスから幸正くんから
手渡されたものをすべて取りだしていき並べていく
「おい 英雄 どうしたんじゃ これ
そこにあるのはテレビだよな いや テレビにしちゃ…
違うな それにその箱はなんじゃ?」
じっちゃんは並べていったものをみて
俺に問いかけてくる
俺はじっちゃんに落ち着いてと言いつつ説明をする
「落ち着いて聞いて これら 全部 皇女様の友達から貰ったもの」
「皇女様だと? 月宮未来様か?」
「うん そして 友達は加賀幸正くんと樹美穂さん
あと…紺菱呉服店の娘さん」
「加賀 樹 むむむ 英雄の二人か」
「英雄?」
「英雄は新聞もテレビも見てないんじゃったな」
「うん 幸正くんと美穂さんて…」
「二人で高レベルの部隊30名ほど相手に
無傷で無効化するほどだとか」
あ うん みほさんのステータスみたら
納得してしまう
「もしかして 模擬戦とかしたの?」
「そうらしい あと魔の森の結界の強化も
美穂様がやったとか それを認めさせるための模擬戦だとか」
「そ、そう」
俺は顔をひきつりつつ相づちをする
「その英雄二人がなんでお前に?」
「あ うん 俺が学校で変人という噂があるから
それに興味持って幸正くんが未来様に頼んで
俺に会いに来たみたい」
「英雄も変人なのか? そういう噂でなぜ会いたがる?」
じっちゃんがいぶかしげに呟く
「だから 目の前にある これらなんだよ
幸正くん 前世持ちだった」
「なんじゃと!! 伝説の転生者か」
「うん これらは前世の世界のものみたいだから」
「ふむぅ でも、なぜ お前にこれらを渡してきた?」
「それは この世界でテレビとかラジオを発明したの じっちゃんでしょ?」
「そうだが 古文書にあったロストテクノロジーを
読み解いて再現した程度に過ぎないんだが」
「それでも再現したわけだから…これらもみてくれれば
解析は出来るだろうと幸正くんが予想して 俺に」
「ふむ 要するに これらを解析して科学の発展に繋げろというのが
その英雄の意図なのか」
「うん あと 術式とか 物質に魔法を込める技術とか
どうにかして欲しいと言われた
俺 材料がないからと言ったら 幸正くん達ダンジョンに行くって言い出して
驚いてしまってる」
「ダンジョンだと? あぁ、ミスリルか」
「うん 魔力を通す素材をとってくるからやれって」
「なるほどな お前は認められたんだぞ」
「うん がんばる 未来様の期待を裏切らないように」
「そういえば 息子からも無理難題を軍の上層部から
押しつけられたという愚痴も聞いてたな」
軍という言葉に俺はピンと来て
「もしかして…飛行機開発ですか」
「あぁ…なぜお前がそれを知ってる シークレットのはずだが」
「それも幸正くんが…」
「なるほどなぁ 未来様や皇族をすべて動かしているのが
その英雄と言うことか 空を飛ぶ乗り物
今までだって研究していた研究者は少なくはなかった
なかなか実用化までいってないようだが」
「うん だから 術式を実用化させろと言われました」
「む?」
じっちゃんが考え込む
「術式…」
「重力コントロールの魔法とかを物質に込めれば
重力を無視して浮かせることが出来ると言われました」
「あ そうか 確かに 魔法をものに込めれば そうか
だからこそ魔力を通す物質の開発と術式が」
「うん それと その術式も前世の外国の文字だったと言うことが
判明してまして…」
「むむむ どうなっている 転生者が魔法システムを
この世界に組み込ませたと言うことなのか」
「かもしれません 幸正くんをみるとなんでもありの能力者でしたし
月宮の始祖と言われてる転生者様が
魔法という概念をこの世界にもたらしたのかもしれないですね」
「確かに そう考えてもおかしくないな」
「とにかく 目の前にあるもの じっちゃんに渡すから」
「あぁ…お前も手伝えよ」
「うん あと 半導体とかはわかりますか?」
「半導体は…あぁ、研究はしていた」
「その印刷に色々説明されているようです」
俺はじっちゃんに印刷物も渡した
じっちゃんはそれらに目を通していき
ぶつぶつと独り言を語っている
「わしの研究も間違いではなかったか ふむふむ」
「英雄 お前も今日から忙しくなるぞ」
「うん がんばる」
こうして
この日から毎日忙しい日々になって行くことになる