508話 食の祭典 1日目 9
総理大臣視点です
試食品を受け取り、月皇陛下、美穂子皇后陛下
雅仁皇太子殿下、ゆかり皇太子妃殿下とともに
会場中央に設けられているテーブルに移動をして
同行した大臣数人とともに席に着く
幸正様が中央に引っ越しなされてからというのも
わたしたち政府関係者は色々と忙しい日々を送ることになったり
胃が痛くなることが多くなっているのだが
それを口に出してはならないと関係者一同
肝に念じているわけだ
全員が席に着いたのを見計らうと
月皇陛下がわたしたちをみて…お言葉を発せられます
「総理にも色々と面倒をかけているわけだが
今後もあやつが色々とやらかすと思うのでよろしく頼む」
「あ はい 私ども政府としての責務でありますので
しっかりと対応させて頂きます ご安心ください」
毎日、胃が痛くなるのだが対応しなきゃならない
むしろ、幸正様が先の反月議員などを取り押さえたことで
国会を蝕んでいた左翼どもの一掃が出来たのは
わたしとしては非常に助かったことだ
もちろん、事後処理やら補欠選挙やら
色々と面倒ごとも増えたのだが…
それでも、国がまともになっていけばと思えば
このくらいの苦労は問題ない
「さて 総理 そして この場にいる関係者諸君
試食品をまずは食べて貰いたい」
月皇陛下がわたしたちを見渡しながら
そう仰られてきたので…わたしたちは試食品を食べ始めることにした
どれもはじめて食べるものだが
まずは、ご飯から頂こうと思う
牛丼と呼ばれているものだが…ブラックホーン
牛型魔物でレベル40代の魔物だ
幸正様がダンジョン入口に設置させた
経験値倍増ゲートのおかげで冒険者のレベルも
飛躍的に向上してきているわけだが
まだまだ40階層以上へ足を運べる冒険者が
少ないのが現状だが…この牛型魔物自体は
今までも高級食材だったわけで
高レベル冒険者が稀に冒険者協会におろしていたが
これをここで食べることになろうとは…なんとも感慨深い
魔物ではない牛も酪農をしているわけだが
こちらも庶民には手が出せないものだ
今後 冒険者が増えてブラックホーンの流通が増えるなら
手頃になるのだろうか?
酪農家にも支援も怠らないようにせねばと思う
そんなことを考えながら牛丼を口に運んでいく
一口食べてみると口の中に甘塩っぱいタレと
柔らかい牛肉、そしてご飯も抜群の相性で
非常に美味しいものだった
「こ、こんなに…おいしいものだなんて
牛肉も柔らかい 玉ねぎの甘さもあり 甘塩っぱいタレもご飯に絡んでいて
ほんとにうまい」
思わず、呟いてしまう
他の面々も同様に幸せそうな顔をしていた
それを見た月皇陛下が、わたしに問いかけてきました
「どうじゃ?」
「はい おいしいでございます ブラックホーン自体が
高級食材なのですが…これを一般化しようとしているのですか?」
「うむ 冒険者の収入源にもなるであろう
需要が増えて供給が追いつかなくなるのも困るのだが
全国にあるダンジョンに籠もる冒険者の稼ぎにはなるだろう?」
「そうですね 収入が増えれば使えるお金も増えますから」
「魔物肉だけではなく…普通の牛の方も
しっかりと生産していければ…いいが」
「はい そちらの方の支援も考えております」
「まだ牛丼だけじゃな まだまだあるぞ」
「あ はい 頂きます」
月皇陛下に促されて次の試食品に目を移す
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