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《超長編》 異世界で夢を叶えたい~ダンジョンでみつけた魔物などで食文化、産業革命を提案する~  作者: クーニー
食の祭典 当日

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503話 食の祭典 1日目 4

あやこ視点です


「お母さん お父さん 用意出来た?」

「あやこ 準備は終わったよ」


わたしの問いかけに、お父さんが答えてくる


「ここ1週間で、お店用とは別に餃子やご飯や味噌汁も作って

 アイテムボックスに仕舞い込んでいたから

 問題はないと思うよね」

「そうだな 忘れ物はないだろう おまえ なにかあるか?」


お父さんがお母さんを見て確認する


「問題ないわ」

「それじゃ、あやこ 頼めるか?」

「うん 江藤さんのところに瞬間移動するね?」


わたしが言うと二人とも頷いたので

二人と手をつないでから江藤食堂の入り口付近に瞬間移動をする

そして3人で江藤さん宅に向かうと呼び鈴を押す

しばらくすると中から江藤さんがやってきて

わたしたちを見て挨拶をしてくる


「今日はありがとうございます

 わたしたちの移動も手を貸していただいて」


江藤さんが丁寧に頭を下げてくる


「いえいえ 支度の方は出来ました?」

「はい 幸正様から頂いた指輪の機能でアイテムボックスには

 牛丼の具とご飯と味噌汁と餃子を入れておきました

 わたしたちはあまり人付き合いがよくなくて

 心苦しかったりしますが準備はしっかりしておりました」

「お疲れ様です わたしたちの方は…この子がいるから

 幸正様達と色々と関わってますから」


お母さんがわたしを見て複雑な顔をしつつ答えてます

確かに…わたしは幸正様達と一緒に行動すること増えたし

ダンジョンで食材も自力で調達しているわけだから

色々と反則かもしれない


「一馬くんは? まだなにも?」


わたしは気になって一馬くんのことを聞いてみた


「一馬は…最近は店の手伝いを積極的にするようにはなりました

 まだ料理をするまでにはいたってないのですが」

「そうなんですね」


一馬くんも思うところはあるのかもしれない

わたしや夢子先輩が強さを求めたし

パン屋さんのたけしくんも一応はそれなりのレベルになっているみたいでしたし

周りが色々している中で一人だけ取り残されているのは

やっぱり悔しく感じているのかもしれない


「時間もないですし…移動を開始しても?」


お父さんが時計を見ながら焦りながら口にする


「あ はい ちょっと待ってください」


江藤さんが慌てて奥の方に行き奥さんと一馬くんを呼んで戻ってくる


「おはようございます」

「おまたせしました」


一馬くんと奥さんがわたしたちに挨拶してきました


「「「おはようございます」」」


わたしたちも挨拶を返しました


「手をつないでいってください」


わたしが言うと全員が手をつないでいき

繋ぎ終えたのを確認してから、わたしは瞬間移動をして会場に移動しました

会場の本屋敷近くに移動し終えて玄関から会場に向かいます

玄関で侍女さん達や幸正くん達が準備をしていました

簡単に挨拶を交わしてから会場に移動して

わたしたちのスペースにつくと

お父さん、お母さん、江藤さん、江藤さんの奥さんが

準備に取りかかりました

わたしもアイテムボックスに入っているもので

今日の分をとりだしていき

刺身は冷蔵庫に仕舞い込んでいき

ご飯、焼くだけになっている餃子、味噌汁などは

お父さんに預けます

そこに宮野さん達もやってきて作業に加わってくれます


「今日はよろしくお願いします」


お父さんがあいさんたちにいうと

あいさんたちも「こちらこそ よろしくお願いします」と

返してくれました

一馬くんも準備に加わっているようで

できる範囲で手伝いしたいという感じに見えました

おそらく今日はそれほど、お客さんが殺到するとは思わないのですが

それでも緊張してきてます

わたしがこわばっているのをみて

お母さんがわたしに話しかけてきました


「あやこ 緊張してるよね」

「うん」

「わたしも緊張してるわ お父さんもそうでしょうし

 みんなで乗り越えましょ」

「うん 本番は明日からだもんね 今日はそんなに忙しくならないはずだし」

「そうだね 明日からが本番だから今日は落ち着きましょ」

「うん」


お母さんと会話して少しは落ち着いてきました

時間を見ると9時半過ぎになってます

もうそろそろです

あらためて気を引き締めて準備作業をして行きます


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