502話 食の祭典 1日目 3
芽衣視点です
ブクマ いいね ありがとうございます
朝ご飯を食べ終えると
お父様が慌ただしく従業員を集めて申し送りをはじめました
「いよいよ 今日から3日間 食の祭典だが
食とは関係ない…俺たちの店もスペースを設けて貰うことになってるのは
周知の通りであるが来場者への接客
どれくらいいぞかしくなるかは未知数の部分が強い」
そこで…お父様が言葉を句切り従業員を見渡しました
「それでだ…今日から3日間は…店を臨時休業とし
会場で店を開くことになるので…よろしく頼む」
「「「「「「「はい」」」」」」」
お父さんの言葉に頷きながら答えてくれます
「芽衣よ 俺は先に従業員を連れて会場に入るが
お前とみさきは本店などに行って人を借りてきてくれるんだったよな?」
「「はい」」
「あと 幸正くんとみほちゃんも来ると思うから
わたしとお母様とあわせて4人で4箇所分担して行くことになると思うから」
「毎度の事ながら…幸正様には世話になりっぱなしだな」
「そうですねぇ」
お父様とお母様が申し訳なさそうに呟いてます
「お父様は先に行って準備をお願いします」
「あぁ…」
わたしが促すと…お父様と従業員の皆さんが手を全員でつないでいき
瞬間移動して会場に飛んで行きました
その直後に幸正くんと美穂ちゃんがやってきます
「「めいちゃん おばさん おはようございます」」
「おはよう」
「おはよう ありがとうございます お手伝い」
「「いえいえ」」
「お母様 それでどうします? お母様が本店ですか?」
「そうですね わたしが本店に行きますので
3人でそれ以外の店に行って貰えると助かります
連れてきて貰うのは夫の兄妹と奥さんと従業員 1名ぐらいでいいかと
全員連れてくると…お店を閉じておかなきゃならないですし
ここはともかくとして…ここ以外は営業しておいた方がいいと」
お母様がそう説明すると
幸正くん達も頷きながら耳を傾けてくれています
「それじゃ、手分けして生きましょうか
めいちゃん みほちゃん どどうする?」
「はい わたしが北に行きますので 東と西を二人に」
「わかった じゃあ、ぼく 東に行くから…みほちゃん西に?」
「うん わかった 時間ももったいないから行こう
それじゃ、会場でね」
美穂ちゃんがそう言うとすぐに瞬間移動をしていきました
なんというか行動が早いです
「じゃあ、お母様も」
「えぇ 会場で…」
「幸正くんも会場でね」
「うん」
挨拶を交わして…わたしは北の都市にある紺菱呉服店へ向かうと
店の中に入り…お父様のお兄様にあたる人に話をかけます
「おじさま 迎えに来ました」
「芽衣ちゃんか わざわざありがとうね」
「いえいえ むしろ わたしたちの方がお礼を言わなきゃです
お手伝い要請を引き受けてくださいましてありがとうございます」
わたしは丁寧にお辞儀をしました
「あ うん 芽衣ちゃん それくらい 大丈夫だから
むしろ 俺らだってもうけて貰っているわけで
銀四郎にはありがたいと思っているよ
ちょっと待ってて 家内と息子と娘を連れてくるから
会場に行くのは…この4人で」
「はい」
おじさまが急いで奥の部屋に向かって呼びにいったようです
しばらく待っていると4人が戻ってきました
おばさまと従兄弟のお兄様とお姉様がわたしを見て挨拶をかわしてきます
「めいちゃん おはよう 今日はよろしくね」
「はい」
「「めいちゃん 大きくなったね」」
従兄弟のお兄様とお姉様はわたしをみて微笑みながらそう言ってきます
ふたりと会うのは…だいぶ前ですし記憶も曖昧でした
二人とも…15歳は越えている感じで大人でした
「お兄様とお姉様はもう成人したのです?」
「あ そっか 会うのもだいぶ前だったね 俺は18になったね
今は家で父の元で学んでる途中」
「わたしの方は16…家事手伝いです」
「そうなのですね よろしくお願いします」
「よろしくな」
「よろしくね」
「じゃあ、みなさん…手をつないでください」
わたしが言うと…おじさまがわたしの右手を掴んで
おじさまの右手をおばさまが掴んでいき
わたしの左手にお兄様、お兄様の左手にお姉様が掴んで
全員が繋がっているのを確認したあと
会場へ瞬間移動しました
3人とも瞬間移動を経験して数秒間
放心状態になっていましたが
お父様がわたしたちを見て声をかけてきましたので
3人ともハッとして思考が戻ったようです
幸正くんと美穂ちゃんの方もすでにやってきたようで
各店舗の人員も揃ってます
最後にやってきたのがお母様たちでした
お爺様とお婆様も連れて来たみたいです
みんなで顔を合わせたあとで準備に取りかかっていきます
幸正くんと美穂ちゃんは
会場から出て行き屋敷の玄関に向かったようです
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