419話 それぞれの家族の様子 7
あやめ視点です
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次回は金曜日になります
───菊池家
アイテムボックスの中身を確認しながら
お昼ご飯の準備に取りかかる
ご飯を炊くのもめんどくさいので電子レンジで
チンするパックのご飯を人数分使うことにした
「ぼたん先輩達には感謝しないと…」
色々と日本で買いものもしてくれているし
わたしたちは日本円持ってないから
買いもの請け負ってくれるのは助かっている
もちろん、代金は日本円を月宮文に換算して支払っている
お母さん達はまだ荷物整理しているようだから
とりあえず、お昼ご飯はわたしが作ることにして
ご飯はレンチンするものでいいとして
どうしようかな
アイテムボックスには色々入っている
まぐろなども数匹分入っていたりもしている
「うん マグロ丼でいいかな?」
作るものが決まったので、テキパキと人数分作り始める
わたしんちは祖父母、両親、14歳の弟、12歳の妹と7人家族
まぐろの赤身、中トロ、大トロと切り分けていき
人数分の丼を用意して
ご飯をレンチンしつつ丼に移していく
電子レンジはアイテムボックスから取り出して設置したもの
わたしたち全員にレンジなども配ってくれた
幸正様には感謝なんですが
こんな…今の月宮の技術では流通していない
家電まで配っていただけるのは少々申し訳なく思ってしまいます
マグロ丼も完成に近づいている頃に
お母さんかが台所にやってきました
「あら…あやめ お昼ご飯作ってくれたの? ありがとう」
「うん 暇していたから…作った もう出来上がるから
みんな呼んで…」
「わかったわ」
お母さんが返事をして台所をあとにして
家族みんなを呼びに行く
わたしはマグロ丼を作り終えると
アイテムボックスに入れて居間に向かう
わたしが居間に向かうと…みんなすでに机を囲んで
席に着いているようで順番に丼を配っていく
飲み物もアイテムボックスに入れておいてある
お茶をとりだして配り終えてから
わたしも席に着く
「あやめ 普通にアイテムボックス?使ってるようだが
すごいよなぁ」
お父さんが、わたしを見ながら呟いていた
「便利すぎて普通の暮らしに戻れなくなったよ?」
やや苦笑いをしながら、わたしが言うと
みんな黙り込んでしまうが、わたしは気を取り直して
言葉を続ける
「マグロ丼にしたから…食べよう?」
「そうだな 食べようか」
お父さんの言葉に、みんな頷いて「いただきます」をしてから
食べ始めてくれた
「おねえちゃん まさか マグロ丼作れたの?」
弟の太陽が話しかけてくる
「アイテムボックスにまぐろいれてあったからね
もちろん、浄化などは施してあるから安心して」
わたしが答えると…お父さんがマグロ丼をじっと見つめて聞いてくる
「浄化?」
「生で食べる場合、そのまま食べると寄生虫やらなにやらいたりしたりすると
食中毒になるよね」
「あぁ それは会社でも食品管理で知っている」
お父さんが勤めてるのは食品会社だったりするから
食中毒などには詳しそうだった
「わたしの武器に浄化、除菌、除毒と言った
聖魔法も使えるようにして貰っているから
55階層でまぐろを狩ったときに…そのまま処理出来るの」
「そうなのか…聖魔法まで…自分の娘がどんどん遠い存在にみえてしまいそうだな」
「大丈夫だから…わたしはお父さん達の娘だから」
色々と滅茶苦茶な力を持ってしまってるのは自覚しているけど
お父さん達から見ると…自分の娘が?となるのも
わかる気がするから申し訳なく感じてしまう
「お父さん そんなこといいからマグロ丼だよ
相馬食堂では行列出来ているし食べに行けてなかったのが
目の前にあるんだよ?」
太陽が、お父さんに突っ込みをいれていた
太陽って肝が据わっているなと思ってしまった
「そ、そうだな あの行列に並ぶのも躊躇っていたもんな」
「「うん」」
「だから…おねえちゃんが作ってくれたんだから
ぼくは嬉しかったな」
「わたしも…まぐろ…ずっと気になっていたから」
もえも丼を見ながら呟く
「おいしい 赤いのはさっぱりしていて
白くなってるのは濃厚で…一つの丼に3つの味がたのしめるって」
「うん やっと食べれたね まぐろ」
太陽ともえがニコニコとしながら食べているのをみていると
嬉しく感じる
「お父さん お母さん 外食とかあまりしないの?」
わたしは気になって両親に聞いてみる
「そうだねぇ 並ぶのが…」
「行列がすごいからなぁ」
二人ともそう答える
「そっか…もえ…たまには美味しいもの食べましょ?」
わたしはもえに提案する
「えっ? いいの?」
「うん というか…多分、幸正様が色々と巻き込んでくると思うから
もえも太陽もなにかしら巻き込まれるよ?」
「言われてみれば…そうだよね」
「あ おねえちゃん ぼくは午後どうすればいい?」
太陽が思い出したように聞いてくる
「女性陣は日本に行くことになるけど
太陽は料理出来ないよね?」
「あ…うん したことない」
「じゃあ、お留守番か…もしくは体育館にでも行ったら?」
「地下8階?」
「うん 11歳以下の子ども達が集まると思うけど
幸正様達もいると思うよ 色々説明するだろうし?」
「わかった そっちにいってみる
お父さんとおじいちゃんはどうするの?」
「俺は…あやめと一緒に日本に行く 色々見学したいので」
「お父さんの会社って…なにを作っているの?」
わたしは、お父さんがしている仕事が気になって聞いてみた
「米などを使った加工食品の生産などかな
せんべいなど…そんな感じだ」
「そうなんだ 米だけ?」
「いや 豆もあるよ 豆腐などもそうだが
小麦粉を使ったものはまだしてないな」
「小麦粉使ったもの…パスタやラーメンの麺などを
大量生産とか出来るところ…欲しいけど無理?」
「ん あ…会社のお偉いさん達がそんな話していたのは
小耳に挟んだ記憶がある 雅仁殿下からの通達らしいが
もしかして…それも幸正様関係か?」
「うん そう」
「わかった パスタというと…ナポリタンだよな?
番組見ていて…おいしそうだなと思ったが」
「そうそう ナポリタンだけじゃないけど
そういう料理に使うためのもの」
「なるほど 会社に働きかけてみるか
色々と食べてみたいしな」
「ありがと」
こんな風に会話をしながら食事を終えて
後片付けをしてから、それぞれ出かけることにする
「おじいちゃん ぼくと一緒に行こう?」
「そうだな ついていくか」
おじいちゃんも太陽について体育館に行ってくれるみたいだった
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