416話 それぞれの家族の様子 4
前半がゆう 後半が響子視点です
ブクマありがとうございます
次回は金曜日になります
───斎藤家
食事を終えて後片付けをして
午後の支度をしていると妹と弟がわたしたちに話しかけてくる
「おねえちゃん達 色々すごいよね」
「ぼくも強くなりたい」
妹の千聖…13歳と弟の剛…10歳が
わたしたちを見ながら瞳を輝かさせていってきた
妹たちを見てゆかおねえちゃんが返事をする
「そうね わたしはニードルビットしか持ってないけど
ゆうの方は専用武器持っているからねぇ
ステータスもそうだけど…剛はこんな化け物になりたいの?」
「化け物じゃないよ おねえちゃん達はおねえちゃん達だよ」
おねえちゃんの言葉に泣きそうになりながら言う剛を見て
わたしも嬉しく感じるものも…わたしの能力を考えると
化け物と言われてもおかしくないなと自覚しているから
どう言うべきか悩んでしまう
「ありがとね 剛 もし、強くなりたいなら
幸正様達と仲良くしなさい
そうすれば巻き込まれるだろうしダンジョンにも連れて行って貰えるわよ?」
「あー うん 幸正様と仲良くなる
誰かの護衛が出来るくらいにはなりたい」
弟の言葉を聞きながら悩んでしまいながら
おねえちゃんに話しかける
「おねえちゃん 剛にも指輪貰うのはいいけど
強くなっちゃうと色々と厄介にならない?」
「そうね 戦力が集中してしまうのが面白くないと思われそうね」
「剛 ちゃんと考えて…それでも強さを求めるなら
覚悟しておいてね」
わたしも剛に真剣な表情をして言う
「うん ちゃんと考えるよ」
「あ 千聖は…わたしたちと一緒に日本ね」
「うん お母さんとおばあちゃんもでしょ?」
「うん」
そこで…おねえちゃんが…お父さんとおじいちゃんがいる方を向いて
大声で呼ぶ
「お父さん おじいちゃん」
「「ん?」」
二人ともわたしたちの方にやってきて
おねえちゃんを見る
「ゆか なんだ? そんな大声で」
「なにか、わしらに用事か?」
「ごめんなさい このあと女性陣は日本に行くけど
お父さんは仕事は?」
「会社休んだから今日は特に何もないが
冷蔵庫や洗濯機、掃除機の方 色々見てみたいので
家にいる予定」
「そう言えば電化製品の会社に勤めていたんだったね」
「あぁ…明智の爺さんからも色々とサンプルは会社に持ち込まれているが
じっくり見ることが出来ないからな
それに全自動洗濯機なんて…こんなのはサンプルにない」
お父さんが苦笑いをしながら答える
「じゃあ、お父さんは留守番で…おじいちゃんは剛と一緒に
体育館に行ってくれない?」
「そうだな 剛は12歳未満のグループだったな
わかった」
「じっちゃん ありがとう」
こうして…それぞれ出かけることになり
お父さんは留守番で電化製品いじりに没頭するようだった
───久保家
お昼ご飯を家族で食べていると
「響子 昨日は時間なくて聞けなかったのだが
あの宣伝番組はどうやって撮影しているんだ?
どう見ても複数のカメラが動いているとしかみえないのだが
テロップなどの画面編集もそうだが
今のテレビ局や映画の技術じゃ撮影出来ないと思うんだが
いったい…」
お父さんが首をかしげながらわたしに質問を投げかけてくる
「色々と幸正様のずるもあるけれど…まずはカメラのことから」
わたしはそう言いつつ、太ももに装備しているニードルビットを
ビットホルダーから引き抜いて飛ばしながら
カメラモードにしてウインドウを家族の前に表示させる
「このように自由自在に操ることが出来る針状のものがあるのだけど
それを撮影モードにして撮影しているわけです」
お父さんがウインドウを確認しながら唸ってしまっていた
「うーむ…こんな便利なカメラがあるなら映画撮影も
色々出来るだろうに…これを欲しいと言うのは
まずいんだろうか…」
「その辺は…わたしに聞かれてもなんとも言えません
さすがに空中を自由に飛び回るカメラを
お父さんだけに渡すのは…無理があるとは思いますが」
「そうか これで撮影したあと 編集はどうした?」
「編集ですか こちらのタブレットを使ってました
幸正様に動画編集 興味あるかどうか問われたので
興味あったので…タブレット端末を貰うことが出来まして
撮影したものを端末に移動させて編集になります」
そう説明をしながら今、撮影をした動画を
タブレットで編集してみせる
「………響子 お前 侍女より映画監督にならないか?」
「へ?」
お父さんの言葉に思わず変な返答をしてしまいました
「こんな技術があるのに…もったいない」
「まぁ…そう…ですね でも、それ以前に白黒を色つきにして
撮影と放送する技術を確立するのが先なのではないでしょうか?」
こちらの世界の技術からしたら
カラーテレビやタブレット端末なんて…未来の技術なわけだし
今回は…ずるしてしまったけど
本来なら宣伝はマスコミなどがすることだと思うから
あまり超技術での動画作成は気が引ける
「そ、それはそうなのだが…もったいない」
お父さんは映画製作しているからか
こういうカメラは…のどから手が出るほど
欲しいのは確かにわかるのだけど…
「お父さん 来年の夏にも食の祭典やる予定だから
そっちの方の製作に携わって貰えると助かるかも」
「お? 来年の夏もあるのか?」
瞳を輝かせて…わたしに聞き返してくる
「来週のは…首都圏限定でのものだから
規模としても小さいけれど来年の夏は
かなり大がかりのものになるみたいだから
その宣伝も…ひな達…宝石少女隊と
くみこちゃん達の虹色少女隊が担当するだろうから
映画製作でもしてみたら?」
わたしの提案に思案しつつ、やる気を出してくれてる
お父さんだった
わたしたちの会話を黙って聞きながら黙々と食べている
妹たちをみていると…興味ないのかなと感じてしまって
声をかけてみることにした
「ねぇ 音美と琴子は映画とか興味ないの?」
音美は14歳 琴子も12歳なので
二人とも料理に参加予定だけど…進路どうするんだろう?
「ん? 特に興味ないかなぁ わたし来年…働きに出なきゃだし
どうしようか考えてるけど…今回の試食品作りは
ある意味チャンスかなって」
「わたしも…映画とかは興味はないけれど
おねえちゃんのタブレット端末は興味持ってしまうかも」
「音美は…そっかぁ 就職時期だもんね
琴子は編集とかしたいの?」
「面白そうだし…頭の中で考えたものを
作れるんだよね?」
「そうだね わたしもまだまだ使いこなしてないけど」
「おねえちゃん これって…撮影したものだけしか出来ないの?」
琴子がわたしに疑問に思って聞いてくる
「どういう意味?」
首をかしげて琴子に聞き返す
「動画…絵を描いてそれを動かすのは出来ないかなって」
「絵…あっ…アニメーションか 琴子 ちょっと待って
琴子がやりたいのは…こんなの?」
わたしはウインドウにアニメを表示させる
アイドルアニメだけど…それを見た琴子と音美は
「「すごい 絵が動いてる」」
「日本のアニメだけど…こういうことしたいってこと?」
「うん 絵を描くのもすきだから わたし」
「そっかぁ アニメを作るとなると…やっぱりテレビの普及が大事だね」
「テレビかぁ 高いもんね」
「だねぇ とりあえず、幸正様に琴子のことは話しておくよ」
「ありがと」
「むぅ 琴子の方が先に進路きまりそう わたしどうしよう」
音美の方は焦り気味になって呟いていた
お昼ご飯も食べ終えると…お父さんを残して
お母さんと妹たちと桜木家の裏庭の地下室7階層へ移動するのでした
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