398話 舞菜香と家族
舞菜香視点です
次回は金曜日になります
わたしが居間に入っていくと
晴美と冬美がわたしの顔を見て駆け寄ってきたので
二人の頭を撫でつつ、みんなに声をかける
「番組みてくれたぁ?」
「「「「舞菜香」」」」
「舞菜香姉…みたけど…どういうことなの?」
お父さん達も育美もわたしに向かって
どういうことなの?という眼差しを向けてきている
「そ、そんなに…見つめてこないで…説明するからぁ」
わたしの言葉に…みんなため息をつきながら
わたしの説明を待つ体制になってくれた
「えっと…番組のことから?」
わたしがそう繰り出すと育美がすかさず突っ込みを入れてくる
「番組以前に…舞菜香姉 どうしているの?」
「んだなぁ 中央都からここまで…電車でも時間かかるだろうに
こんな時間に帰ってくること自体が不思議だぁ」
育美の言葉に…お父さんも追加で聞いてくる
「う…うん そこから話しますぅ
わたし…幸正様に便利な指輪を頂いているのでぇ
あ わたしだけじゃないですよぉ
侍女寮にいる先輩達も含めて全員ですぅ
それで…瞬間移動も出来るようになったので
ついさっき…瞬間移動で帰宅したんですぅ
あ 他の虹色少女隊メンバーもそれぞれの家に
説明しに帰ってますぅ」
「「「「「……………」」」」」
「「おねえちゃん すごーい」」
晴美と冬美はキラキラしながら…わたしを見ているけど
お父さん達は沈黙してしまったみたいでした
「それでぇ 番組はみてくれたぁ?」
「「みたぁ 食べたいものいっぱいあったぁ」」
晴美達は無邪気に答えてくれるけど
お父さん達は思考が追いついてないのか沈黙してます
少し待っていると育美が思考停止から復活したようで
話をかけてきてくれます
「色々な料理あるようだし食べてみたいものも
たくさんあったわ
この辺だと…川魚なら食べたことあるけれど
それだって…焼いて食べるのが基本だよね」
育美の言葉に…おばあちゃんも思考回復したようで話に混ざってきてくれました
「そうねぇ 鮎とかいわなとか…ワカサギもそうだねぇ
どれもこれも…火を通した調理方法だものね」
「それを考えても…魚を生で食べるなんて…驚いてる」
「うん 育美ちゃんの言うとおりなんだけどぉ
生で食べるのは…色々と危ないので
今回は魔法を使ってるんですよぉ」
「「「「「魔法?」」」」」
「わたしは使えないですけど…浄化、除菌、除毒などの聖属性魔法を
使える人たちもいますので…55階層で狩ったあとに
お魚の寄生虫などを取り除く処理をしてるんですぅ」
「「「「「なるほど」」」」」
「舞菜香姉 それ 魔物じゃない…お魚もそうなの?」
「はいぃ…本当なら冷凍して1日凍らせてしまえば
寄生虫などは死滅するみたいですけどぉ
それをやるのにも冷凍庫などが普及しないと
出来ないのでぇ…今回は聖魔法を使う方法にしてるんですぅ」
「冷凍庫…高そうだものねぇ」
育美が番組を思い出しながら呟いている
「いずれはぁ…冷凍で寄生虫対策をして
お魚を流通したいというのが…幸正様の狙いみたいですぅ」
「いろいろと…幸正様ってとんでもないね」
「そうですねぇ わたし…料理の仕事を受け持つことになって
日本にも食べに連れて行って貰ったのだけど
海鮮丼など…とってもおいしくて
これが…こっちの世界でも食べること出来たらなぁって」
「「おねえちゃん ずるーい」」
晴美と冬美が頬を膨らませて…わたしに文句を言ってきます
「ごめんねぇ わたしばかり…
だからね 来週金土日…迎えに来るから中央に来ない?」
「「いきたーい」」
「「「「「行くのはいいのだけど…2泊3日」」」」」
「舞菜香姉 とまるところとかあるの?」
「宿はぁ 明日…ゆかり様と幸正様に相談してみますぅ
わたしの家だけじゃなくて…みんな連れてくると思うので
相当の人数になるのでぇ」
「あ…そっか 虹色少女隊と宝石少女隊の11人?」
「はいぃ 当日 ステージもあるので
みんな 家族を呼ぶと思いますぅ」
「「「「舞菜香 だいじょぶなの?」」」」
「舞菜香姉 目立ちたくないのに出来るの?」
「が、がんばりますぅ 句美子ちゃんやみなみちゃん達もいてくれるし
わたしはぁ…端っこなので…だ、だいじょうぶ」
「「「「「頑張ってる姿 見に行かないと…」」」」」
「「たのしみ」」
「明日からも忙しくなるのでぇ この辺で帰りますけど」
「「「「「あ うん」」」」」
「あ 舞菜香姉 人手不足なら…わたしも手伝うから」
「「そうね 料理なら…わたしたちも手伝えるね」」
「ありがと 明日 確認したあとで
来て貰うことになったら迎えに来るからぁ」
「「「「「わかった」」」」」
「それじゃあ、戻るねぇ おやすみなさい」
「「「「「「おやすみなさい」」」」」」」
わたしは瞬間移動で寮に戻るのでした
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