397話 番組を見た家族の反応
舞菜香の妹 育美視点です
舞菜香が長女だったというのが意外ですよね(苦笑)
次回は水曜日になります
時は同じく8時半ちょっと前
皇室がある中央都から東北東に位置する町
とある民家
「「お母さん お父さん おばあちゃん おじいちゃん
お姉ちゃーん なんか目の前に出たよー」」
「はいはい 叫ばなくても…わたしの目の前にもあるからわかります」
「はいはい 今向かうから」
妹の叫び声が響いている中
わたしは妹や両親がいる居間に向かうと
廊下で祖父母も合流してくる
「もう…冬美も晴美も大声出さないの 近所迷惑でしょ?」
「「あ おねえちゃん ご、ごめんなさい」」
「育美も…それくらいしててあげて…それより…これ あなたも」
わたしの言葉に、お母さんがなだめてくる
「おらにも…わからんけど…これ幸正様だよな?」
「そうみたいね こんな芸当出来るのは幸正様ぐらいだよね」
「そうだね こないだの邪教との一件を見せられたばかりだし
今度はなにが起きたのかな?と思ってしまうね」
わたしは両親の言葉にそう返事をする
目の前にある窓みたいなものを眺めていると
幸正様が色々と説明してくれている
どうやら視聴するかどうかは…わたしたちに委ねられているみたい
「家族モードもあるようだね お父さん達どうする?」
「そうだな 全員で一つの窓にしようか?」
「「そうね」」
「そうじゃな」
「「うん」」
お父さんの提案にみんな賛成みたいなので
わたしが操作を担当することになったみたいだから
家族モードに変更して窓を、みんながみえる場所に設置して
大きさを調整する
「便利だよね これ 思った通りに動いてくれる」
「だなぁ 仕組みはわからんけど」
「まぁ…考えても仕方ないから…考えないことにしましょ」
両親が色々と感想を呟いてるみたいだが
それは…放置して視聴することにした
しばらくすると番組が始まり
音楽とともに女の子達が映ると…冬美達が声を出す
「「あー いま まなかおねえちゃんでたー」」
「「「「えっ?」」」」
冬美と晴美の言葉を聞いて
わたしたちはしっかりと見る
「「舞菜香…なにしてるの?」」
「舞菜香姉…」
わたしも両親も驚きすぎて…ぽかんとしつつ見ていると
真ん中の桃色の服を着ている子が進行役みたいで進行していく
「「おねえちゃん達 かわいいよね」」
妹たちはキラキラしながら無邪気にみているだけだけど
わたしはちょっと…色々と混乱してしまっている
舞菜香姉は引っ込み思案だしおどおどしていて頼りないし
わたしとは3つ違いだけど…わたしの方がしっかりしているという
自負はあるけれど…それでも
舞菜香姉はエリートである皇室の侍女の
見習い試験にも合格して中央に行っちゃったわけだから
素直にすごいとは思っているけれど
見習い侍女していると思っていたら
なにをしているの?と…思ってしまう
「舞菜香姉…自己紹介もちゃんとしているし
頑張っているようだけど…羨ましいなぁ」
つい…視聴をしていて本音を呟いてしまうと
両親がわたしを見ながら…なんと言っていいかわからないような顔をしていた
「ごめん…」
思わず両親に謝ってしまう
「「育美も見習い受けるつもりなんでしょ」」
「受かるかどうかは…わからないけど」
「大丈夫だよ」
「あぁ…舞菜香が受かったんだから」
「あなた それ…舞菜香に言わないようにね」
「わるい…」
お父さんが失言をしてしまうと
お母さんは睨み付けながら咎めていた
「それにしても食の祭典なんて開かれるんだねぇ」
「娘の晴れ舞台なのに…ここからだと遠いよなぁ」
「食べもの おいしそう ふゆ たべたーい」
「わたしもたべてみたーい」
妹たち二人は食べものに興味持ったようで
食べてみたいと言っている
わたしも色々食べてみたいな…どれもおいしそうだし
「冬美ちゃん 晴美ちゃん どれが食べたい?」
おばあちゃんが妹二人に問いかけてみると
二人は唸りながら答える
「うーん 全部食べてみたい」
「はるも…」
「あらあら…そうよねぇ」
二人の答えに微笑ましく言う…おばあちゃん
「あ おねえちゃんの番」
美春が呟くと…わたしは視聴に集中する
相変わらずのしゃべり方をしている舞菜香姉
作り方も簡単に説明している様子に
舞菜香姉も成長していると感じてしまう
妹たちにも…口にしてくれてるのは嬉しいけど
全国民がみているところで
それを言わなくても…と感じちゃう
舞菜香姉の番が終わると
次は場所を移動しての紹介みたい
食べ物屋に服、家電…色々すごい
こんな田舎だと家電や服なんて難しいだろうなぁ
幸正様は普及させようとしているようだけど
どこまで出来るのか…わたしにはちょっと疑問に感じてしまう
「フレンチトースト?おいしそう」
「ナポリタン?やお寿司?もたべたーい」
「どれもこれも気になるわね」
「お義母さん フレンチトーストは作れそうですよね」
「そうね 食パンと卵と牛乳と砂糖みたいだもの
冬ちゃん達も食べたそうだし…作ってみましょ?」
「「わーい」」
おばあちゃんは妹たちに甘いようだけど
わたしもフレンチトーストなら出来そうって思った
約30分ほどの番組を見終える頃
玄関から声が聞こえてくる
「ただいまぁ すぐ帰るけど…」
「「「「「えっ?」」」」」
「「おねえちゃんのこえ!!」」
わたしたちは全員
驚きの声を上げてしまっていると
舞菜香姉が居間にやってくる
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