395話 ゆりとともこと動画編集
次回は金曜日に更新予定です
残っている二人の方を見て声をかけることにしたが
名前もわからなかったので最初に名前を聞いてみる
「えっと…名前を教えて貰えると助かります」
「「はい…」」
二人ともお互いを見ながらどちらが先に言うか確認したようだ
どちらもめがねっ子で控え目な感じだが右側の子は三つ編みで
左側は後ろで一つに結っていた
先に口を開いたのが右側の子からみたいだった
「中川ともこと言います 17歳です」
「同じく17歳の市ノ瀬ゆりです
えっと幸正様に頼み事があるのですが…その」
二人とも遠慮している感じで言い出せないようだった
それを見かねた、きょうこが編集作業をやめて
俺に話しかけてくる
「ともこさんとゆりさんですが…二人とも引っ込み思案というか
寮に戻ると部屋に籠もってしまっていたりで
他の子達ともあまり交流がなかったようなのですが
今日の…ひなたちの衣装のデザインは
ともこさんとゆりさんがデザインしたみたいなんです」
俺はきょうこの説明を聞きながら二人を見る
「虹色少女隊がセーラー服だからブレザータイプを
選択なのかな?」
「「はい」」
「胸元に各宝石をイメージしたブローチをつけたり
スカートもそれぞれの色に合わせた色合いにしてみました」
ゆりが続けて答えた
「デザインは紙に?」
「はい」
「色鉛筆で描いていました」
「なるほど 洋服のデザインとか好きだったりする?」
「「興味あります」」
二人とも目を輝かせながら答える
「頼み事は…そうすると…きょうこさんと同じでタブレット端末?」
「はい 動画編集じゃなくて…絵を描くのが目的なのですが」
「ネットを調べていると絵を描くのもタブレットを用いている様子で
わたしたちも…あったらいいなと だめでしょうか?」
二人とも俺がダメと言うんじゃないかと不安顔になっている
「わかりました ちなみに…きょうこさんに渡したものも
動画だけじゃなくて写真なども編集可能ですから
基本的な部分は同じなので同じタイプを渡します」
俺は二人にタブレット端末とタッチペンを作り出して渡す
「「ありがとうございます」」
「えっと…ともこさん ゆりさん 洋服のデザインをしたいというなら
紺菱呉服店にも話を持って行ってみては?」
「あ…はい そうですね でも、侍女の仕事もありますし」
「侍女見習いになっているのに…いいのかなとか考えちゃって」
「なるほど…きょうこさんもそうだけど
他の仕事に就きたいという気持ちはあります?」
「わたしは…動画編集とか面白いと感じてますけど
これを仕事にするのは…この国では…まだ早そうかなと」
きょうこは考え込みながら答える
「確かにそうですね デジタル編集はまだまだ先の技術ですし」
「そういうわけなので…趣味でする予定です
とまぁ…幸正様が大人になるまでにも色々やりそうですし
番組作りや宣伝などで…編集する機会は増えますよね?」
「あはは…確かに そうだね
来年夏の食の祭典でも番組作りしないとですし」
「はい なので…使いこなせるように…していきます」
「ともこさんたちは?」
「わたしは…これから先 洋服も増えていくなら
デザインしてみたいなと思っちゃいます」
「わたしもやってみたいかなって」
「わかりました ゆかり様にも伝えてみますね
二人とも17歳で…まだ若いんだし
やりたいことがみつかったなら…それを目指してもいいと思うよ」
「でも…家にも仕送りしないとだし」
「うん お父さん達 せっかくエリート職場に受かったこと
喜んでいたのに…やめちゃったら悲しませるし」
「そうか…難しい問題だね タブレット端末でデザインしてみて
それを…めいちゃんにでも渡してみて
採用されたらデザイン料を銀四郎さんから頂くというかたちは?」
「「わ、悪い気がします」」
「うーん とりあえず、ゆかり様に相談するから
おそらく、美海さん達も侍女でいるかアイドル活動をメインにするか
決めないとだろうし…どちらにしても…ゆかり様に相談です」
「「はい」」
「さて…お二人にもタブレット渡したので
動画編集に付き合って貰ってもいいです?」
「「えっと…自信ありませんけど」」
「基本的な部分は、ぼくたちでするので動画を見て気づいた点を
口にしてくれるだけでOKです」
「「はい…」」
こうして撮影した動画を編集していく
動画にエフェクトを入れる作業は、きょうこに任せることにして
どのアングルがいいのかとかを俺とともことゆりで決めていった
「ふぅ…7時過ぎになってしまった
ごめんなさい 遅くまで付き合わせちゃって」
「「「いえいえ」」」
「幸正様 出来上がったものはどうするのです?」
きょうこが俺に問いかけてくる
「時間的に8時半に国民に配信するように設定します
毎日朝8時と夜8時半かなぁ」
「なるほど…今日からですね?」
「そのつもりです 3人ともありがとうね」
「「「いえいえ」」」
俺は動画を配信設定してしまって
きょうこたちとわかれて帰宅する
帰宅して…母親達には叱られてしまったが…それは仕方ない
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