380話 試食品の紹介撮影 4
舞菜香が自信なさげに机の前に立つと
俺に声をかけてくる
「できましたぁ がんばりますぅ」
「それじゃ、はじめましょうか?」
「は、はい」
ちょっと舞菜香に心配になるが
本人が頑張るって言っているわけだから大丈夫だろう
「3.2.1」とカウントをしてカチンコを鳴らす
「はい すずちゃんからバトンを受け取り
最後は…わたしが紹介しますぅ
わたしが紹介するのは…こちらの牛丼ですぅ
作り方はぁ 牛肉を細切りにして
醤油、みりん、砂糖、塩、お酒などを入れた
お鍋に玉ねぎと一緒に煮込んでいくんですぅ
簡単ですし大きなお鍋にいっぱい作っておけば
楽出来る…お料理なんですよぉ?
今回使ったのはぁ…ブラックホーンという
牛さんの魔物のバラ肉なんですが
普通の牛さんでも問題なく作れますぅ
高いから…なかなか食べること出来ない
お肉かもしれませんけど
これからは冒険者の皆さんもレベルも上がってくれると
思いますのでぇ…牛さんの魔物なら
いっぱい売られると思いますぅ
安くなってくれたら…気楽に食べること出来ると思いますから
会場に足を運んでみて試食をして貰えると
わたしも嬉しいですぅ
ここんところ…毎日、牛丼作り頑張ってるので
ぜひ、食べに来て貰えたら嬉しいですぅ
よろしくお願いしますぅ」
舞菜香が言い終えると牛丼をおいしそうに食べ始める
「おいしいですぅ 妹たちにも…食べさせてあげたらなぁって
思ってしまいましたぁ
これで試食用の料理は一通り終わりましたので
くみこちゃん達を呼びますね」
舞菜香がそう言うと句美子達6人がやってきて
「舞菜香ちゃんの紹介が終わりましたので
ここからは…わたしが進行をします」
句美子が進行を進める
「ご覧の通り7種類の料理が当日、試食可能となっていますので
ぜひ、足を運べる方は会場にいらしてください
また、試食だけではもの足りないという方もいると思いますので
会場に4つほど食べ物屋を出店予定となってます
次のコーナーでは各店舗の紹介をしますので
わたしたち虹色少女隊から…
同じく皇室の侍女見習いをしている先輩方がいますので
そちらへバトンを渡しますね
それでは…会場で」
「「「「「「「お待ちしてます」」」」」」」
最後は全員でしめると俺にアイコンタクトを送ってくる
「はい、カット 舞菜香さん がんばったね」
「はい」
「妹たちいるんだねぇ」
「はい 地方から一人で来たので…なかなか」
そう言って表情をくもらせている舞菜香に
ななみが明るく言う
「舞菜香ちゃん そう言うときこそ 瞬間移動でしょ?」
「え…あ…そっかぁ わたしも瞬間移動出来るようになったんだったぁ」
「でしょ? 来週の金土日と…家族を呼んだらいいじゃない?
せっかくの晴れ舞台だし?」
「うんっ」
ななみは…こういう気遣いが出来る女の子だなって
みていて思った
「さて、ここまでが試食紹介ですが次は会場へ移動します
えっと…パートさん達も大丈夫ですか?」
俺はパートのおばちゃんたちに声をかける
「はいな 葵さんから聞いてますので…」
「舞菜香ちゃん達も頑張ったね みんな可愛かったよ」
「ありがとうございますぅ」
舞菜香が照れながらパートさん達に言う
そして…全員で会場に向かうのだった
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