379話 試食品の紹介撮影 3
みゆが机の前に立つと俺の方を向いて
「準備出来ましたぁ」
と…元気に声をかけてきたので
「それじゃ、行きますね 3.2.1」と言い
カチンコを鳴らす
「はい ことりちゃんからのバトンを受け取りました
今度はわたしが紹介させていただきますねっ
わたしが紹介させていただくのは…こちらです
ハンバーグ!!」
みゆは机に置かれていた皿を持ち上げて紹介する
「お肉です お肉 でもでも…普通にお肉を焼いたものではありません
今回はブラックホーンと暴れ大猪のお肉を挽肉にして
7:3の割合であわせたものを使いました
お肉だけではなくて…みじん切りにした…玉ねぎも混ざっていますし
卵も入っているのです 作り方のレシピは当日
会場に訪れて貰えば…お渡しします」
みゆがさらっと爆弾を仕込んでいたのには
苦笑いをしてしまうが…作り方のレシピは…あとでプリントアウトしてしまおう
「試食用に作ったものは…煮込んだかたちになりますが
焼いたハンバーグもありまして…
どちらかと言えば焼いたものよりも煮込んだものの方が
柔らかく作れますし失敗も少ないと言われてます
普通の焼き肉などもおいしいのですが
ハンバーグもおいしいので…ぜひぜひ…会場にお越し下さい
待ってます それでは…次のすずちゃんにバトンをお渡ししますね」
みゆが言い終わると俺にアイコンタクトを送ってくる
「はい カット レシピをプリントアウトしないとですね」
「いきなり ぶち込んで申し訳ありません」
ちょっと…みゆが悪そうに俺に謝ってくる
「ううん レシピを解放予定ですし問題ないです」
「はい プリントは…わたしたちがしておきますので」
「大丈夫ですか?」
「はい 指輪の機能で自動的に出来ますよね?」
「うん そうだね」
「お任せ下さい」
「うん」
みゆは会話をすませると待機スペースに戻り
すずとハイタッチをする
すずはタッチをするとき不安そうにしていたようだが
「「「「「「「すずちゃん大丈夫だから」」」」」」」
「うん…」
すずは周りから大丈夫って励まされて
しっかりと前を向いて机の前に立つと
俺に向かって声をかけてくる
「じゅ、準備 で、できました」
「すずさん 深呼吸して」
「は、はい…すぅ…はぁ…すぅ…はぁ」
「落ち着いた?」
「はい 頑張ります」
「それじゃ…行きます 3.2.1」
俺はカウントを数えたあとでカチンコを鳴らす
「はい みゆちゃんからバトンを受け取りました
今度は…すずが紹介させていただきますね
すずが紹介させていただくのは…こちらのプリンです
卵を使った甘いデザートになります
すずもプリンとっても大好きなんですよ
甘くておいしくて…滑らかな舌触りで
底の方には砂糖とハチミツを使ったソースも入っています
試食品ですのでシンプルのものになっていますが
プリンも色々あるんです」
そこで…すずもウインドウを表示させていき
プリンアラモードやらいろんなプリンを表示させる
「ご覧にいただけるとわかりますが
こんな風にプリンの上に色々載っているものもあるのです
すず…まだこういうのは食べたことないのですけど
みていて…おいしそうって思っちゃいます
ぜひ、会場に足を運んでいただいて…プリンも食べて貰えると
すずもうれしいので…待ってますね
それでは…最後は…舞菜香ちゃんになります」
すずが言い終えたのをみて
「はい カット すずさん がんばったね」
「はい プリンアラモード食べたいです」
「じゃあ、頑張ったご褒美としてあげるね」
「やったぁ ありがとうございます」
嬉しそうに言うすずを見ながら微笑ましいと思っていると
横にいた美穂が頭を叩いてくる
「また叩く…」
「わたしたちも食べたいの」
「わかったから…みんなで喫茶店に行こう」
「わーい」
美穂の言動を見ながら…ゆかり様と絵美が頭痛そうにする
未来も芽衣も半笑いをしていた
俺と美穂のやりとりの間に
すずは待機スペースに戻っていて舞菜香とハイタッチをしていた
「舞菜香ちゃん 頑張ろう」
「うん すずちゃんも頑張ったもんね がんばるっ」
自信なさそうにしながらも机の前に歩いてくる舞菜香だった
少しでも面白いと思って頂けましたら、評価をお願いします
下にスクロールすると評価するボタン(☆☆☆☆☆)があります
ブックマークも頂けると非常に喜びますので、是非宜しくお願い致します
良ければ、感想もお待ちしております
評価や、ブックマーク、いいね等、執筆する上で
非常に大きなモチベーションとなっております
いつもありがとうございます