361話 バイト最終日
由美視点です
ラーメンやパスタを作ってから1週間以上経った11月末
放課後、バイトに行く支度をしていると
隣にいたさちこちゃんが話しかけてくる
「ゆみちゃん 今日が最後のバイトだったよね?」
「うん 11月最終日だから…早いよねぇ」
「そうだね 2ヶ月経つんだよね 向こうの世界に行くようになってから」
「だねぇ 色々ありすぎて毎日が楽しいね」
「うん これからもいろんなことあるよね」
「明日から12月…食の祭典まで…2週間もなくなったけど」
「おねえちゃんもし○む○や古着屋さんに
あちこち行って買い漁ってくれているから洋服も
ある程度は数は揃えられたと思うよ」
「よかった 葵さんに感謝だね」
「食べものもパートさん達頑張ってくれてるから
思ったよりもアイテムボックスにストックされている量も
かなり多いみたい」
「おぉ…よかったぁ 月宮の人たちに
受け入れて貰えたらいいよね」
「だねぇ じゃあ、わたしはいつも通りに向こうに行くけど」
「うん そろそろ期末だから勉強もしないとダメだよ?」
「あ…あぁ…期末…やだなぁ」
さちこちゃんが嫌そうに言う
「もう…学年で美少女している子が…そんなこといってたら
男の子達に幻滅されちゃうでしょ?」
「別に気にしないよ わたし」
「そうなんだね」
「ゆみちゃんだって美少女でしょ?」
「わたし? そうかなぁ」
わたし…男子生徒からは言い寄られたことないから
実感はわかないんだけど
「隠れファンはおおいみたいだよ?」
「そうなんだ…気にしてなかったからなぁ」
「だよね バイト行くか…すぐ帰宅するかだもんねぇ」
「うん」
こんな会話をしながら下駄箱付近に着くと
ひまりちゃんが待っていて
わたしたちを見ると話しかけてくる
「ゆみちゃん バイトいってらっしゃい」
「ありがとう ひまりちゃんとさちこちゃんはダンジョンかな?」
「「うん」」
3人とも外履きに履き替えて
人気のいない場所に移動してから瞬間移動を発動する
わたしはバイト先のコンビニの裏側に移動して
店に入り更衣室に向かい着替えをしてから店長さんに挨拶をする
「おはようございます」
「椛沢さん おはよう さみしくなるわね」
店長さんがわたしの顔を見ながら寂しそうに言う
「すみません…」
「椛沢さんが謝ることでもないわ
半年間だったけれど…お疲れ様」
「ありがとうございます」
思えば…4月から雇っていただいて
半年経つんだなぁ
9月末からの2ヶ月間は色々ありすぎて
あっという間だったけれど
それまでは…灰色の世界だったなぁ
周りもみえてなかったし
隣の席にいた…さちこちゃんすらみてなかった
あの日、あの時、あの場所で…幸正くん達が来てくれなかったら
生きていなかったけれど…出逢えてよかった…と思うし
さちこちゃんやひまりちゃんも仲良くなれた
学校で友達…それまで作ろうとしてこなかったし
いなかったから…友達になれたことも嬉しいな
わたしは考えながら準備をすませ
レジに立ちながら会計作業をこなす
…
……
………
何事もなく勤務時間も終わると
店長さんがいる事務室に向かい挨拶をします
「今日まで…お世話になりました」
「こちらこそ、半年間ありがとうね
仕事もそつなくこなしてくれていたし
大助かりだったわ
また、働きたくなったら…いつでも歓迎するからね」
「はい そのときはよろしくお願いします」
店長さんと最後の会話をすませて
更衣室で着替えてから裏から出たあと瞬間移動で
帰宅するのでした
バイト最終日のエピソード書き直したんです
最初、コンビニ強盗が襲撃してくる展開にしていたけど
やめました
手に持った拳銃と両足を凍らせるという手法で書いていたけど
ややこしくなりそうだったので…
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