316話 握り寿司を作る 1
未来視点です
わたくしと芽衣さんは夢子さんと太一さんについていき
桜庭料亭の裏口から夢子さん達に案内されて中へ入ります
すると通りかかった従業員がわたくしの姿を見ると
慌てるように桜庭の主人と女将さんを呼びに行ったようです
夢子は「あぁ…やっちゃった」と言う表情を浮かべながら
わたくしと芽衣さんに「ちょっと待って」と伝えてきます
わたくしと芽衣さんは頷きながら待つこと数分
慌てるように主人と女将さんがやってきて
夢子さんと太一さんを見ながら口を開きます
「夢子おかえり それと太一 お目付役ご苦労」
「ただいまもどりました」
「お嬢様は特になにもなかったです」
「なにもないわけないだろ!! 皇女様がいらしたじゃないか」
太一さんの言葉に主人が怒鳴るように言う
わたくしは、それを聞いたあと二人の会話に入ることにしました
「桜庭の主人 怒鳴らなくてもよろしいのでは?」
「こ、皇女様 そ、そうですね それで今日はなに用でしょうか?」
わたくしの言葉に主人が一歩下がりながら問いかけてきます
「太一さんが…お寿司を研究したいとのことでしたので
お寿司の握り方を撮影していますので…それを再生しながら
試しに作ってみようというかたちですが
厨房…おじゃまでしょうか?」
「えっと…今の時間帯なら料理人の人たちも休憩時間に入ってますので
空いてることは空いていますが…お寿司とはどのようなものなのです?」
主人が首をかしげながら問いかけてきましたので
ウインドウを表示して…お寿司の写真を主人と女将さんに見せることにしました
「ご覧の通りのもので…生のお魚を切り身にして
このくらいの大きさの握り飯に載せたものです」
わたくしは写真を見せながら説明をし終えると
主人が女将さんに指示を出しました
「お前 料理人達集めてくれ」
「はいな」
「夢子と太一 それと皇女様とお友達の方 厨房においで下さいまし」
主人がわたくし達に頭を下げながら厨房へ案内してくれます
わたくしたちは案内されるままについていき厨房にやってくると
主人がわたくしを見ながら「料理人達が揃うまで待ってください」と言います
わたくしは芽衣さんと頷きながら夢子さんと太一さんに話しかけます
「太一さん 炊きたてのご飯とお酢を用意してください
あと刺身ですが在庫ありますか? なければ獲ってきますので」
「えっと…はい ご飯と…お酢ですね
刺身は…お嬢様?」
太一さんが夢子さんの方を見る
「はい すみません アイテムボックスにはありませんでした」
「わかりました 料理人の方々がやってくるまで少々時間あるようですし
芽衣さん 55階層に行きましょ」
「はい そうですね 1分あれば戻って来れますし」
わたくしと芽衣さんの言葉に主人が慌てて
わたくしに問いかけてきます
「55階層というのはダンジョンでしょうか?」
「はい 瞬間移動して向かいますので…すぐ帰ってきます
まぐろでよろしいでしょうか?」
主人に答えたあと太一さんの方を向いて問いかけます
「はい まぐろで問題ございません」
「了解しました 芽衣さん 行きましょ」
「はい」
瞬間移動で55階層へ飛ぶとギガントトゥーナスが
いる海域に移動して芽衣さんが海面を衝撃波で割ったあと
闇拘束してギガントトゥーナスを捕獲すると
そのまま弱点を攻撃して仕留めます
それを見たあと、わたくしは浄化、除菌、除毒を発動してから
アイテムボックスに仕舞い込み桜庭料亭の厨房に戻ってきました
「…………」
ものの1分足らずで、わたくしと芽衣さんが戻ってきたのを見た
主人が黙り込んでしまいながら…わたくしたちを見てます
「お父さん 慣れないとダメです わたしも同じになってるから」
「ん あ あぁ…夢子も指輪頂いていたんだったな」
「はい わたしの場合は未来様達のようにまだ強くありませんが」
「そうなのか…」
落ち着きを取り戻した主人をよそに
太一さんは、お米をせっせと炊き始めところでした
程なくして女将さんが休憩に入っていた料理人達を全員連れて
やってきました
お米が炊き終えるまで、わたくしは酢飯の作り方と
握り方をネット検索しながらみんなに見せるのでした
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