314話 アニメ専門店 3
ひな視点になります
二組に分かれて行動することになり
わたしたちは、ひまりちゃんとさくら先輩と
ハンバーガー屋さんに引き続き一緒に行動することになった
個人的な感情としては最年少組の子達とも
行動してみたかったのだけど
みなみちゃん達…見事に固まっちゃったから
残念だったなぁって思いながら
ため息を漏らしてしまう
「ふぅ…」
「どうしたの? ひなちゃん」
わたしのため息をみて心配に思われた
さくら先輩がわたしの顔を見ながら聞いてきました
「あ なんでもないんです」
「そう?」
「見事に15歳組と別れちゃったなぁって…」
「あ、あぁ…そうだね」
さくら先輩は特に気にしていなかったようで
わたしの言葉を聞いてから「そういえば」という表情になりながら
言葉を返して来ました
「もう少し…みなみちゃん達とも仲良くしたいなって」
「そうだねぇ まだ…あの子達は勤めてから半年ぐらいしか
経ってないわけだから先輩達に遠慮もあるのかな」
「わたしたちも…いじめたりはしてないつもりですよ」
「それはわかるから ひなちゃんいい子だもんね」
さくら先輩にそう言われて赤くなりながらうつむいてしまうと
そんなわたしを見て…あやめちゃん達も声をかけてくる
「「「ひな先輩どうしたんです?」」」
「なんでもないから」
わたしは恥ずかしそうに言う
すると、話題を変えようとしてくれたのか
ひろみちゃんが辺りを見ながら話をふってきました
「この辺に売られているものって人形多いよね?」
ひろみちゃんの言葉を聞いた
ひまりちゃんが説明を始めてくれた
「アニメなどのキャラクターを立体化したフィギュアモデルというものなの」
「「「「「すごい精巧だよね」」」」」
わたしたちはそれを見ながら口を揃えて感想を漏らす
「しかも…下から見ると服の中もちゃんと作り込まれているよね」
「こんな細かい部分まで作るって技術もいるよねぇ」
「だよね」
わたしは飾られている女の子のフィギュアモデルを
下から覗いてみて感想を言うと、ゆうちゃんとあやめちゃんも
続けて言葉にする
「人形だけじゃなくて…いろんなものうられているよねぇ」
「「「うん」」」
ひろみちゃんの言葉にわたしたちが頷く
「ひまりちゃん 向こうには衣装もあるようだけど…あれって?」
さくら先輩が向こう側に飾られている服を指さしながら
ひまりちゃんに質問していた
「あれはコスプレ衣装だね
コスプレ コスチュームプレイ 日本語…月宮語で言えば
衣装遊びと言うことだけど好きなキャラクターになってみたい
そう言う思いがある人もいるわけで
その人達は自分で衣装を作る人もいるけれど
あー言う感じに売られていることもあるの」
「「「「「な、なるほど」」」」」
「ひまりちゃんやさくら先輩ならイメージして変身も出来るんだよね?
指輪の力で…」
わたしは二人を見てうらやましそうに言っちゃう
「言われてみれば…出来そうかも」
「確かに…わたしはメイド服をイメージしたけど
イメージを変更すれば出来るものね」
「ひなちゃん もしかして…アニメとか興味ある?
コスプレとか興味ある?」
ひまりちゃんがわたしの気持ちを見透かすように問いかけてくる
「うん たとえば…あそこのキラキラした服の女の子とか
可愛いと思うもん」
わたしはポスター?を指さしながら答える
「アイドルアニメのポスターだね あー言うことやってみたい?」
「アイドル?」
わたしは聞き慣れない単語に首をかしげて聞き返すと
ひまりちゃんがわたしたちにウインドウを開いて
アイドルアニメの動画を見せてくれる
歌っているところの動画で数人がきれいに踊りながら
歌っていました
「「「「かわいい」」」」
「こんな感じの作品なんだけど…ひなちゃん こういうの好き?」
「すき」
思わず即答してしまいました
「さくらちゃんも四聖侍女…と呼んでいいのか
あやしいのだけど四聖だよね 青龍、朱雀、玄武、白虎」
「う、うん 四聖侍女と言われると恥ずかしいのですが」
さくら先輩が顔を赤くしながら、ひまりちゃんに答えてます
「指輪があれば…アニメも検索して見ること出来ると思うし
幸正くんに頼んでみる?」
「えっ? いいの? あの さくら先輩」
ひまりちゃんの提案に困惑して、さくら先輩を見る
「幸正様は頼まれれば渡してくれると思いますけど
その前に…ひなちゃん わたしたちみたいに化け物になることに
躊躇いとかないの?」
「あ…ステータスがおかしくなることですか?」
さくら先輩達…確かにステータスが異常なほど高くなってますし
護衛の方よりも強いくらいです
わたしもそこに混ざることに…躊躇い
いろんなことが変わっちゃうとは思うけれど
アニメとか色々見たいという欲求の方が強いです
わたしは…さくら先輩とひまりちゃんをみて
「強くなってもいいです アニメがいろいろみたいです
アイドルアニメだけじゃなくて色々見てみたい」
「ひなちゃん アニメにはまっちゃったね」
ひまりちゃんがわたしを見て微笑みながら言う
「ひな先輩だけずるいですよー」
「「わたしたちも興味あります」」
あやめちゃん、ひろみちゃん、ゆうちゃんも口を開いて抗議してくる
「わかってるから ううん おそらく…唯先輩達もあわせて
全員分用意してくれると思うから 幸正様は」
あやめちゃん達の抗議にさくら先輩もなだめるように答えます
わたしはポスターを見ながら自分が歌っている姿を想像して
にんまりしてしまっていると
ひまりちゃんがわたしを見ながら微笑んでました
思わず赤くなりうつむいてしまうのでした
アニメにはまった…ひなでした
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