311話 歩いて移動
掃除機、全自動洗濯機と作り出して渡し終えたあと
俺は陛下達に話しかける
「他に見て回りたい売り場あります?」
「うーむ 色々おいてあるようじゃし…一通り見て回ってもよいか?」
陛下の言葉に他の面々も反対せず
売り場をあちこち見て回ることになった
カメラ売り場やパソコン売り場
オーディオ売り場、ゲーム売り場などなど
「見ているだけでも飽きないな」
「はい 陛下に同意見でございます」
陛下も明智の爺さんもあちこち見ながら楽しそうだった
俺は…さちこの近くに寄っていった
すると…さちこが俺の顔を見て聞いてきた
「どうしたの?」
「ア○メ○ト行くんだよね」
「うん 時間もまだ平気そうだし」
「歩いて行く?」
「そうしようか? 仙台の町並みを見て貰うのもよさそうだし」
「うん」
陛下と明智の爺さんが色々と堪能して満足した様子を見てから
俺は陛下達に提案することにした
「陛下 このあと…違う場所に行く予定なのですが
引き続き同行いたしますか?」
「うむ 次はどこに行く予定なのじゃ?」
「ア○メ○トと言う場所です アニメや漫画などを
専門に扱っている…お店で
爺さんにバトルアーマーを作って貰う参考になればと」
「なるほど うむ 興味深い 向かうとしよう」
「さくらさん達も問題なし?」
さくら達にも確認してみると頷いて同意してくれたので
俺たちは店の外に出ていき歩きながらア○メ○トの方に向かう
「のぅ…駅も大きいと思うのじゃが歩道も立体的になってるようじゃな」
陛下が歩きながら駅前を見て呟く
「そうですね 車道と歩道が立体的になっていたり
色々と工夫されてます 駅前は」
「ふむ 車の量も…月宮とは比べものにならぬ」
「地方だと車がないと不便なので車所有率も
地方の方が高いです」
「そうなのか…ならば、首都はどうなのだ?」
「東京だと…個人で車を持つよりも移動手段が豊富ですから
それに…首都圏は土地も高いですしマイホームももてないわけで
マンションに住んでいるとか…そういう人が多いので
車を持っていても置き場がないわけで」
俺は前世の記憶を元に説明をする
「色々と大変じゃの 日本も」
「そうですね」
こんな会話をしながら移動をしていき
ア○メ○トがあるビルに辿り着く
俺は前世の記憶を思い浮かべながら由美達に話しかける
「ここって…イ○ビ○ン○だっけ?」
「「「うん」」」
「幸正くんは生きているときに来たことある?」
由美が俺に聞いてくる
「ここに移転したあとはない
前のところならあるけど…だいぶ昔だから」
「そうなのね」
「イ○ビ○ンズ自体はきたことある?」
さちこが追加で聞いてくると俺は首を振る
「建物自体なら…だけど
2050年代にも残っているのね この建物」
「そうだねぇ だいぶ経つみたいだよね ここも」
さちこは会話しながらウインドウを開いて調べているみたいだった
「幸正くん もしかして…エ○ドーチェ○ン時代のこと?」
「うん エ○ドーの時かな」
「「「そんな昔のことなんだぁ」」」
3人とも驚いていた
そこに美海達も興味持ったらしく話に入ってくる
「幸正様の昔話?」
「どれくらい昔なのです?」
美海と句美子が問いかけてきたので
「前世の話だけどね 1980年代の話かなぁ
前世のぼくがぼくの歳ぐらいの話だから
当時はエ○ドーだったんだけど
世界の猫展とかエジプト展とか
開催されていたこともあって
なかなか仙台駅前に来るのも大変だったから
頻繁には来たことなかったけど
その二つは記憶にあるなぁって
エ○ドーのロゴマークも虹をモチーフにしていて
虹のアーチを半分にしたものを
どう説明したらいいのかな」
俺は言葉で説明するのが難しくなったので
ロゴマークをウインドウに表示させてみせる
「こんな感じ」
「今のイービーンズには…そのロゴつかわれてないから新鮮だね」
さちこがいうと由美達はしみじみと俺を見る
「中身がおじいちゃんの弟というのは頭ではわかっていたけど
こうやって…わかりやすく実感出来る話を聞くと
あらためて…感慨深いよね」
「「だね」」
「さて、ア○メ○トは7階フロアだから」
由美がそう言いながら建物の中に入り
エレベーターをつかって7階へ俺たちを案内するのだった