303話 うなぎを食べ終わった後
うな重をゆっくり味わいながら食べ終えると
俺はぽつりと呟く
「ふぅ…おいしかった 高いだけあるね」
俺の呟きに横にいた母親が横目で俺を見て
「量も多かったから十分だったね
こないだ食べた吉○家のうなぎに比べて
厚みもあるし柔らかかったわね」
「うん だてに高くないってことだね
美海さんと句美子さんは…どうでした?」
俺は向かいに座っている二人にも聞いてみる
「はい おいしかったです」
「はい お腹いっぱいになってます 量もちょっと多くて」
句美子の方は量が多かったらしくて
ちょっと苦しそうになっている
それを見て母親が心配そうに声をかける
「だいじょうぶ?」
「あ はい しばらくしたら落ち着くと思います」
「お母さん このあとどうする?」
「そうね 今日の目的は果たしたわけだし
どうしようかしら?
みなみちゃんとくみこちゃん…なにかしたいことある?」
母親が二人に問いかけると
二人とも人差し指をあごに当てながら考え込む
まず、美海の方が俺を見て口を開く
「幸正様は…このあとどうする予定なのですか?」
「ぼくですか 明智の爺さんと英雄さん次第だと思うけど
電気屋とかアニメやゲームなどの店に行こうと思います
爺さんに いろいろなもの見せたいので」
俺がそう説明すると美海が食いつくように
さらに質問を返してくる
「電気屋さん どういうものがあるのです?」
「大型家電量販店にでもいこうと思うので色々おいてると思う
冷蔵庫 洗濯機 掃除機 今の時期だとファンヒーター
あとはパソコンやテレビ 自転車などもおいていると思うし
ゲーム機もあるだろうし…」
「冷蔵庫は…先輩方から見せて貰ってますのでわかるのですが
掃除機や洗濯機なども便利なものなのです?」
「洗濯機は…まだ普及してない?」
俺は母親を見て言うと
「そうね まだまだ高いし一般人は手洗いが普通だわ」
「侍女さん達は?」
「わたしたちも…手洗いです」
「それって…休みの日に色々することになるよね
今日 平気だったの?」
俺は美海の言葉を聞いて…そう聞き返す
「洗濯物は溜まっています」
「ごめんなさい」
思わず、美海に謝ってしまうと美海は慌てて俺に言う
「大丈夫ですから…謝られると…わたしが困ります」
「お母さん 家には全自動洗濯機設置しているけど
侍女寮に数台 洗濯機とか掃除機とか入れた方が
侍女さん達色々忙しいし…ぼくが面倒ごと起こしているからだけど」
「自覚はしているようね」
母親が俺を見て一言言う、そのあと話続けてる
「侍女寮に色々置くのは、わたしとしても賛成したいね
陛下もいらっしゃるし、地下室に戻ったら許可を
貰いなさい」
「うん 洗濯機と掃除機だけでいいよね?
冷蔵庫とキッチンは…すみれさん達もっているからいいし」
「「よろしいのでしょうか?」」
二人とも悪いなと思ったのか俺に聞いてくる
「うん 洗濯とかに時間とられるより
その時間を活用してほしいから」
「「ありがとうございます」」
「一度、地下室に戻ろう」
「そうね くみこちゃん 落ち着いた?」
「あ…はい」
俺たちは会計を済ませて店から出て行き
人気のないところで手をつなぐと瞬間移動をするのだった
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