297話 さかな市場での様子 1
前半が英雄視点 後半が夢子視点です
───英雄視点
ぼくとじっちゃんも…お品書きをじっくり眺めながら
迷いに迷っていました
だって…どれもおいしそうだし…食べたことないものを選びたい
と言うのがあるから
「じっちゃん どうする?」
「そうじゃのぅ…英雄 アイテムボックスあるじゃろ?」
「うん」
「なら…牡蠣バーガーは帰ったら食べることでよさそうじゃろ?」
「あ…言われてみれば」
ぼくは…さちこさんに確認する
「さちこさん ハンバーガーは持ち帰りでも?」
「そうだね アイテムボックスあるから…それでもいいと思うよ
すみれさん達も…ハンバーガーとかは持ち帰りでいいからね」
さちこさんが侍女さん達にもそう言うと
すみれさんが失念していたという表情になると
全員、牡蠣バーガーは持ち帰ることを選んで
この場で食べるものを追加したようでした
ぼくとじっちゃんも牡蠣バーガーは持ち帰ることにして
極上海鮮丼とまぐろ三昧寿司を選ぶことにしました
───夢子視点
周りが続々と決めて行っているのを尻目に
わたしも太一さんも未だに決めかねていました
「はぁ…どれも食べたくなります」
「お嬢様 食べたいのはわかるのですが
全部は食べること出来ないと思いますよ」
「わ、わかってます」
わたしの呟きに太一さんが指摘してきたので
慌てて、そういいました
「太一さんはどうするのです?」
「俺ですか…そうですね うーん」
お品書きを見ながら唸った後に再び
太一さんが答えました
「特選上にぎり寿司とまぐろ三昧寿司、食べ比べ寿司ですか
この辺食べれば研究になると思いますから」
「なるほど…うちで作れるなら作ると?」
「うーん まぐろは出来ると思ってます
ただ、握りというのはどのくらい技術が必要なのか
わからないので…なんとも言えません」
「そうですね 握り方など…まだ調べていませんし」
「はい 俺は…まぐろでも色々あるようなので
食べ比べるつもりで選びますけど
お嬢様は…食べたいものを食べてください」
太一さんがわたしにそう言ってくれました
「そうですね はい わたしも決めました
極上海鮮丼とまぐろ三昧寿司にします
あと牡蠣バーガーも…さちこさん いいです?」
「夢子さんも牡蠣バーガー…お持ち帰りね りょうかい
あ そういえば わたしが決めてなかったね
うん せっかくなので…極上海鮮丼食べようっと」
さちこさんが明るくいいながら決めると
「店員さーん」
と…近くにいる店員さんを呼び寄せると
各自決めていった食べものを
それぞれが伝えていきました
料理が来るまでの間に
さちこさんがわたしたちに聞いてきました
「お昼ご飯食べ終わったらどうします?」
わたしも考えていなかったので
すぐに答えられなかったのですが明智さんが即答してました
「わし…日本の電気屋など見て回りたいわい」
「おじいちゃんは…そっち系行きたいのね」
「幸正様からサンプル品は貰っているが他にもみたい」
「わかりました 幸正くん達と相談しますね」
「ありがとう あと 鎧の参考に出来るものもあれば…」
「あー 昨日、わたしが提案したことの?」
「そうじゃ」
「アニメ系でよければ…参考になるものはあるかも」
「よろしく頼む」
「はい おじいちゃん以外はどうします?」
わたしも太一さんもこれと言って思いつかなくて
保留することにしました
侍女さん達は遠慮しているみたいで特に希望がありませんでした
あやこちゃんも希望はなかったようですが
さちこさんと一緒ならどこでも行きたいという感じでした