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異世界で夢を叶えたい~ダンジョンでみつけた魔物などで食文化、産業革命を提案する~  作者: クーニー
中央での生活 ダンジョンに入るまで
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26話 夜分遅くに

未来視点になります

わたくしは自分の部屋に籠もり

壁に掛けられている時計を眺めながら

ゆきくんとみほさんの編入試験結果がどうなっているのか

気になって気になって

通話をしようかどうしようか迷っています


「はぁ…」


ため息ばかりこぼれ落ちてしまいます

時間も刻々と過ぎていくのを時計を眺めていて

実感出来てしまいます

首を振って意を決めてビデオ通話と念じます

しばらくするとウインドウからゆきくんの姿が映し出されました


「夜分遅くに…ご迷惑でしたか?」

「大丈夫です まだ寝ないので…みくちゃん どうしたの?」


ゆきくんがビデオ通話越しに心配そうに尋ねてきてくれる


「今日 学校の編入試験だったと伺っていまして

 どうなったのかなと…気になって…それで」

「ぼくに電話…と」

「はい」

「試験の方は多分大丈夫だったと思います

 2年生クラスに編入することに決まりました」

「1年生で習うところはいいってことでしょうか?」

「はい」

「わたくしも2年生なので…同じクラスになれたら

 よろしくお願いしますね」

「はい 同じクラスと言われてますから

 これからもよろしくお願いします」


同じクラスなの?

わたくし嬉しく思い顔に出してしまいそうになりました

みほさんもなのか気になりだして恐る恐る聞いてみました


「あの…みほさんは?」

「みほちゃんも同じ」

「3人一緒…」

「それで…みほちゃんとみくちゃん顔同じだから

 クラスメイト達にはどう説明するんです?」


そういえば双子なのに苗字が違うこと

どうしましょう


「樹家に養子…という説明…は?」


ゆきくんがわたくしにそう聞いてくる


「そうですね 月宮の都合というかたちが無難かも知れません

 他人のそら似は現実的じゃない気がします」

「はい」

「それから…はじめて会ったときから

 ずっと気になっていたのですが日本の制服の

 サンプルとかいただけませんか?」

「みほちゃんに着て貰っていたセーラー服とか

 ぼくの学ランとかですか?」

「はい そうです この国は着物が主流なので

 そう言うデザインはまだまだ…

 わたくしの変身時 バトルジャケットは日本のアニメ?を

 数点参考にさせて貰ってからイメージしたわけですけど

 アニメをみていてどれもこれも着物ではない

 服になっていましたし」

「日本の場合 日本古くからの着物のほか

 外国…から入ってきた洋服も普及していて」


ゆきくんがそう説明しているのを

耳に聞きながら

この国だと外国との文化交流が難しいのが現状というのが

頭によぎりました


「外国の文化ですか…日本はどんな国なんでしょうか?」

「ここと同じく大陸の極東に位置していて

 ここと違うのは大陸にある国ではなくて

 大陸から少し離れた島国です」

「島国 それだと小さい国なんでしょうか?」


島国なのに大きいわけあり得ないと思いそう聞いてしまいます


「はい 大陸に比べたら小さいですね 土地は

 周りは海に囲まれていて漁業なども盛んな国でした

 ぼくが生きていた時代から200年前ぐらいまでは

 外国との国交も封鎖されていた話でしたが

 そんな中で外国から大型船が襲来

 あっという間に相手国に従わざる得ない状況になり

 近代化が進んだという話です」


ところどころ話している内容が難しくて

理解が出来ないこともありました

そんなわたくしの表情を見て

ゆきくんが「はっ…」とした表情をすると謝ってきました


「ごめんなさい 難しい話でしたね」

「いえいえ それで…外国の文化と言いますが

 この国だと魔の森もありますし海の方も魔物もいるので

 外国からはなかなか人が来ないのが実情だと思うのです」

「みくちゃんとしては…どうお考えですか

 今後も船でやってくる可能性は少ないですか?」

「どうなのでしょう わたくしにはまだなんとも」

「文化交流はある方が発展はするけど

 外国から悪意を持ってやってくる輩に対して

 国防は今のうちから整備しておくべきだとは

 ぼくは思うのです」


確かにこの国に悪意を持ってやってくる人に対して

退所しなければ国民の安全が脅かされてしまいます

お父様 お爺さまにも相談するべきでしょう この辺は


「お爺さま達にも相談しようと思います 国防に間しては」

「それが一番ですね 話はそれてしまったけど

 洋服とか食べものとかいろんな文化が外国からやってきて

 前世の日本の文化になってました

 それで、洋服のサンプルは」


そうでした

制服のサンプルが欲しいと言う話でした

話がそれてしまって最初の話題が忘れてしまってました


「今夜はもう遅い時間ですし

 明日のお昼にわたくしのところまで来て貰えたら

 と思うのですが…ゆきくん お時間ありますか?」

「ぼくは大丈夫です 明日むかいます」

「それじゃあ、明日 あの…お母様も同席になると思いますが…」


お母様…ゆきくんと会話もまだしたことないですし

話したいと仰ってましたから


「はい ぼく一人でとはいきませんし…ぼくのお母さんにも

 付き添いして貰うことになると思いますけど」

「はい それで構いません」


ゆきくんのお母様…わたくしのこと

どう思われているのでしょう 気になってしまいます


「それでは 明日」

「はい ゆきくん おやすみなさい」

「おやすみなさい」


ゆきくんとのビデオ通話を切断して

栄を呼びました


「姫様 いかがなさいましたか?」


栄がこんな時間に呼び出されることに心配な様子で

わたくしを見る


「お母様にも伝言なのですが明日の昼に

 幸正くんいらっしゃることになりました」

「まぁ…急に?」

「今 電話をしてましたので」

「さようでございますか 幸正様の能力での電話なのですね」

「そうです この国の技術ではまだまだ

 電話は普及してないので個人的な電話なんて出来ません」

「そうですね それで明日はどのようなことを?」

「美穂さんが着ていらっしゃった制服などが気になりましたので

 サンプルとしてほしいと伝えました

 それで呉服店の方にも手配お願いします」

「かしこまりました サンプルを参考にして

 呉服店に着物じゃない服をひろめて貰うと言うことですね?」

「そうです この国は外国との文化交流がないですし

 せっかく ゆきくんの前世の文化を知ることができるならば

 取り入れるべきだと思いましたので」

「姫様 なんとすばらしいことを」


栄がわたくしを褒めながらみる

半分はゆきくんの話を聞いたからなのですが


「それから お母様が幸正くんとお会いしたいと仰ってましたから

 お母様にも伝言お願いします」

「かしこまりました なかなかご対談出来る機会がありませんでしたね

 皇太子妃さまは」

「はい…なので…明日は色々忙しくなると思いますが」

「もちろん 侍女一同しっかりとご奉仕致します」


栄は一礼をしてから部屋を出て行き

お母様のところに連絡しにいったのだと思います

わたくしは時計を見て就寝時間を過ぎていることに

慌てて床に入るのでした


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