285話 食べたいもの選び side 夢子、あやこ、たけし
夢子 あやこ たけしと視点が変わります
───夢子視点
幸正くんの説明を受けて太一さんと二人で
ウインドウを眺めながら確認を始めます
「お嬢様 なにを食べたいです?」
「太一さんはどうするのですか?」
「俺ですか? 気になるものが多すぎて迷います」
「そうですねぇ わたしはラーメン…カップ麺だけど
口に出来てますしカレーも同じく口に出来てます」
「どういうことです?」
「幸正くんからカレー味のカップ麺いただいてましたから」
「そ、そうなのですね」
「一人分しかなかったので…ごめんなさいね」
「いえいえ」
「カレーというのは…どんな感じなのです?」
「煮込み料理ですね 味は辛いです」
「なるほど」
「カレーに必要な香辛料が手に入るかどうか
わからないということみたいです」
「そうですか 食べてみたい気がします
他にも…お寿司やうなぎも気になります」
太一さんの言葉を聞いて、わたしも頷く
「お寿司も、うな丼も確かにですね
どれが一番食べたいと思います?」
「うーん いろいろな魚の味を知りたいということもありますからね
お寿司がいいと思うのですが…お嬢様は?」
「そうですね お寿司を見ると…
マグロやえびだけじゃなく色々ありますよね」
「はい 海でとれる食材と言うことなら
今後の参考に出来ますよね?」
「そうですね そうしましょう」
「はい」
───あやこ視点
わたしはウインドウを見ながら両親に話しかけます
「お父さん お母さん 海鮮丼もありますけど、どうする?」
「そうだなぁ 当初の目的通りに海鮮丼を食べないか?」
「わたしも海鮮丼でいいと思います」
二人とも海鮮丼でいいとのことだった
写真を見る限り様々な具材が載っていて…ものすごくおいしそうでした
マグロやえびはわかるのですが…赤い卵?もあるようですし
他にも見たことのない具材がいろいろで
味も想像出来ないので気になってしまいます
「それじゃ、わたしたちは海鮮丼で決まりでいい?」
「あぁ」
「えぇ」
両親に確認して確定をします
───たけし視点
幸正くんの説明を聞き終えてウインドウを眺めながら
いろいろな食べものがあるんだなと改めて感じてます
どれも…おいしそうで食べてみたい気がします
「うーん」
ぼくが悩みながら唸っていると
横にいた英雄さんも同じように悩んでいるようでした
「どれもおいしそうですよね」
「はい 英雄さんは色々食べたことあるんですよね?」
「ぼくですか? ハンバーガーやうなぎやカップラーメンなどは
幸正くんが持って来てくれたので口にしてました」
「いいなぁ」
ちょっと羨ましく感じてしまいました
「じっちゃんはカップラーメンが気に入ったみたいでして」
「つくるのです?」
「食品会社に研究させるようです」
「なるほど ぼくとしては…パン屋だから参考に出来るものが食べたいのですけど
ハンバーガーはどうなのです?」
「おいしかったですよ テリヤキバーガーを食べたのですけど
甘塩っぱいタレがハンバーグに合っていて…」
英雄さんが語り始めながら思い出しているのだろうか
おいしそうな顔をしてます
「決めました ハンバーガーにします」
「たけしくんはハンバーガーに決めたんですね
ぼくはどうしよう じっちゃん どうする?」
「うん? あぁ…英雄はなに食べたい?」
「食べたことないものがいいかなって」
「そうじゃなぁ そうすると…寿司か」
「いろいろあるよね お寿司って」
「じゃな どうする?」
「お寿司にします」
「わかった」
どうやら英雄さん達は…お寿司を選んだみたいでした
お寿司もいいなぁ おいしそう
揺らいでしまいます
ぼくは首を振りながら迷いを断ち切りハンバーガーを食べることを決意します
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