276話 現状確認
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玄関に移動して呼び鈴を鳴らすと
中から英雄がやってきて俺たちを見ると
「いらっしゃい」
「爺さんいる?」
「いつも通り作業部屋にいるから…」
と言う…やりとりをしてから作業部屋に英雄と一緒に向かう
「じっちゃん 幸正くん来たよ」
作業部屋に入ると英雄が爺さんに向かって知らせると
爺さんは俺たちを見て
「おう 幸正様 今日は何じゃ?」
「とりあえず、餃子をみんなで作ったので…お裾分け」
アイテムボックスから餃子のパックをとりだして英雄に渡す
「「餃子?」」
二人とも首をかしげながら餃子を見ると
ひまりが餃子の説明をしていく
「小麦粉で作った皮の中に肉や野菜を詰めて
焼いたり蒸したり揚げたりしたものです
今回は焼き餃子です」
「「なるほど」」
「どれ 食べるとしようか 英雄 箸持って来てくれるか」
「はい」
「あ 醤油をつけて食べるのが一般的ですので
これをどうぞ」
ひまりがアイテムボックスから醤油を取り出すと小皿に注いでいく
「ありがとう 見ない顔じゃが…?」
「はい 水曜日にこちらの世界に来たばかりです」
「日本からと言うことじゃな」
「はい」
「じっちゃん 箸持って来た」
英雄が戻ってくると二人とも餃子を食べ始める
「うまいな これ 肉だけじゃなくキャベツとニラか…」
「野菜だけということじゃないから食べやすいね」
「だなぁ で、幸正様 餃子だけ持って来たと言うわけじゃないだろ?」
爺さんが俺を見ながら言ってくる
「一応 餃子を作る際に作り出したもの 3つほど持って来てます」
ブレス機 包み機 ホットプレートとアイテムボックスから取り出して
机の上に置いていく
「ふむ どれもこれも単純な作りだな」
「はい ブレス機と包み機は…そもそも手動タイプにしたので
適当に暇な会社に渡してください」
「そうじゃな この辺は現物見ればわかるようなものだから
餃子が一般的になれば需要も出るじゃろうて」
「はい んで…ホットプレートも原理的には簡単なものです」
俺がそう言うと爺さんはホットプレートをいじる
「このダイヤルで火力調整か 火力調整だけあるだけだな
これなら…確かに簡単だ ミスリル合金で
炎魔法術式のホットプレートでも試作して見るとするか」
「術式で調節は可能になりました?」
俺は気になったので聞いてみた
「パワーレベル…魔法の威力を示す部分があるのはわかるな?」
「はい PLV=○○と言った具合のところでしたね」
「そうじゃ そこの部分の数字を同じ金属素材で
ダイヤル式にして金属同士がきちっとはめ込んでいれば
式として発動することは可能じゃ」
「そうすると数字部分を桁にあわせて
0~9のダイヤルを作って威力調節と言うところですね?」
「うむ…そうなる
このホットプレートも金属プレートと操作パネルを繋げて
操作パネルをいじればプレートが過熱する仕組みにすればいいわけじゃろ?」
「はい」
「1週間後に…また来てくれぬか?」
「はい 1週間あれば試作品出来ると?」
「そうじゃな」
「わかりました 来週も来ますね」
「それから…重力制御術式も目処が立ったから
そろそろ飛行機なども色々動き出すだろう」
「「「「おお…」」」」
爺さんの言葉に俺たちは思わず声を上げた
「ゆきくん いよいよだね」
「うん」
「あ おじいちゃん ちょっといいです?」
さちこがなにかを思いついたみたいで爺さんに声をかける
「なんじゃ?」
「重力制御が可能になったということなら…
こういうのは作れませんか?
たとえば靴に重力制御術式を埋め込んで
自由に浮かべるようにしたり
背中にランドセル…ゆきくん ランドセル作ってくれない?」
さちこに言われたとおり一般的なランドセルを作り出す
「ものを中に入れて背中に背負うのだけど
ランドセルにスラスターを取り付けて
靴で浮いたあとに移動はスラスターでコントロールする
これなら…わたしたち以外の冒険者でも
水の階層とか空の階層とか対応出来るよね」
「確かに うん そうだよね わたしたち以外に飛べる人いないから
55階層が難しいわけだし…これがあれば」
さちこの言葉に美穂も納得する
「ふむふむ 面白い発想してくるな 嬢ちゃん
こういう発想はどこで?」
爺さんがさちこをみて問いかける
「アニメです」
さちこはウインドウを展開させると
元になっているアニメを爺さん達に見せる
「すごいな こりゃ…」
「うん これって…人型兵器? 中に乗り込むの?」
「うん そう 日本でもここまでの技術はまだ出来てないから
ただのアニメの中 空想の話だけど」
「そうか…でも、これは良いもの見せて貰ったわ
ここまで巨大なものじゃなくてもいいだろ?
たとえば鎧というかたちで冒険者達に着せる
それでも防御力も高まる上に兵器としても使える
色々浮かぶわ 英雄 また忙しくなるぞ」
「あ はい 頑張らなきゃ」
爺さん達の開発意欲が爆上げしている様子を見ながら
俺はさちこに話しかける
「ガ○○ムを作るのはさすがに無理だろうけど
パワードスーツは出来そうだね」
「うん わたしたち以外に飛べたり出来た方がいいよね」
「「「うんうん」」」
爺さん達に渡すものなども渡したし
用事も終わったので明智家から家に戻ることにして
玄関から出て家に帰宅するのだった