251話 お寿司とたこ焼き
家に戻り居間に向かうと
今日は美穂達もこっちで食べるようで席に着いていた
「お待たせしました」
「幸正 戻ってくるの遅かったけど…なにか話してたの?」
母親が俺に問いかけてくる
「明日のことですね さちこおねえちゃんと
ひまりおねえちゃん達と少し」
「どんなこと?」
美穂が俺の顔を見てそう聞いてくる
「ラーメン なに買えばいい?とか
あとは…おじさん達に聞いていた
大量に作ることになるから大変じゃないかなって」
「拓郎さんと美沙さんに
3品だよね わたしと絵美さんも手伝うつもりだけど」
「お母さん達もありがとう
ナポリタンと焼きそばと焼きうどんになるから
おじさん達の指示に従って」
「「えぇ…」」
「それで…お父さんとおじさんも明日は来て」
「ん? あ…試食か 4品?」
「うん ラーメン 焼きそば 焼きうどん ナポリタンだから
一つ一つは少なめだけど」
「「楽しみにしてる」」
だいたいの話が終わるとミアさんがアイテムボックスから
色々とりだして机に置いていく
「夕ご飯は買ってきたから…これで」
「「深愛様 ありがとうございます」」
「いえいえ 美幸も絵美も夕ご飯作るのも大変でしょう」
「「助かりました 遅かったですし」」
母親達がミアさんに頭を下げながらお礼を言ってる間
俺は机の上に並べられてる品々を眺めながら呟いていく
「お寿司と…たこ焼きですね
お寿司は10人分ぐらいの大型のもの?」
「そうですね ふたつの家をあわせれば
それくらいでしょうから」
俺の呟きにミアさんがそう反応する
他の面々もネットでは見ているであろう
お寿司を目の前でみることになって
それぞれ思うことを口にしていた
「マグロ丼や海鮮丼は作ったけど
こうやって…日本のちゃんとした…お寿司ははじめてだね」
美穂がそう言いながら眺めている
母親達も同様だった
「マグロにエビにタコにイカに…」
父親が眺めながらネタを言っている
「その辺は…ダンジョンでとれたからわかるが
他にも写真でしか見たことないのがいっぱいだな」
宗人も続けて言う
母親と絵美で由美の分を別の皿に取り分けていき
アイテムボックスにしまうと
母親が「それじゃ食べましょ」といい
それぞれが「いただきます」を言ってから食べ始める
俺は…とりあえず、一通り小皿にとっていき
海苔巻きから食べ始める
「ねぇ? ゆきくん 好きなものは最後に食べるんでしょ?」
美穂が海苔巻きを食べている俺を見ながら
そう言ってくる
「うん 最後は…大トロかぼたんエビかなぁ」
俺は小皿においているネタを見ながら
悩みつつ答える
「えびもマグロもおいしいもんね」
「うん」
父親達は食べながら色々感想を語っていたようだ
「寿司って…米の部分はなんか味ついてるけど…これは?」
「酢飯というものですね」
父親の呟きにミアさんが答えていた
「なるほど 酢だったのか…」
「サーモンも赤貝もおいしいな…」
宗人はサーモンや赤貝も気に入ったみたいだった
「これもうまいよな いくらだよな? これ」
父親がウインドウを開いて
いくらを検索して確認していた
「これが鮭の卵か なるほど 魚卵ってこんな感じなんだな」
母親達もおいしそうに食べていて
あっという間に…机の上からは…お寿司はなくなったようだが
次に…たこ焼きをみて
「「「「「「「「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」」」」」」」」
たこ焼きに息を吹きかけてから
それぞれ食べ始める
「ミアさん たこ焼き 大阪まで行ったりしたの?」
俺はちょっと気になったので聞いてみた
「そうですね 仙台で買うのもいいけど
あちこち移動出来ますからね 本場のもの買ってきてますよ」
「そうなのね たこ焼きはこっちでも作れそうよね」
「ですね ソースをどうするかが問題になりますね」
「ソースは…食品会社に任せるしかないから」
「ゆきくん たこ焼きって…火傷しそうよね」
美穂が食べながら言う
「うん あつあつだし…たこ焼きも当たり外れあるからねぇ」
「そうなの?」
「うん 安いものなんて…タコが入ってないことも
ざらだもん」
「そ、それって…たこ焼きと言わなくない?」
美穂がおかしいという感じに指摘する
「だから…詐欺とも言える そういうのは」
「そうよね ちゃんとタコを入れてくれないと
たこ焼き買ったのに…となるよね」
「うん」
美穂と会話を終えて周りを見ると
父親たちも満足そうにたこ焼きを食べていて
「中に入っているタコも大きいよなぁ」
「あぁ…かみ応えもあるし」
「「深愛様 ごちそうさまです」」
父親達がミアさんにそう言うと
ミアさんはにっこり微笑んで
「また買ってきますね」
「「ありがとうございます」」
こうして夕ご飯を終えて
お風呂等に入るまでの空き時間に
56階層と52階層に行って肉を集めて
肉屋さんに卸すための肉は
母親に渡して
それ以外は向こうの世界に行き
共通アイテムボックスの中に入れたりして
過ごすのだった
ここまで読んでいただいた方ありがとうございます
面白いと思っていただいたら
ブックマークや評価つけていただいたら嬉しい限りです