22話 美穂のやきもち
昨日 はじめて いいねいただきました ありがとうございます
皇室での会食を終えて
両親とともに帰宅してお風呂に入り
自分の部屋に戻る
家自体も家族3人が住むにしては広すぎるほどで
自分の部屋も割り当てられている
前の家でも一応は自分の部屋は貰っていたが
それよりもかなり広い
畳の上に布団をしいて寝転んで
ため息を一つつく
「ふぅ…色々疲れた」
このまま寝ようと思っていると
目の前に美穂が瞬間移動してきて俺を見下ろしながら
仁王立ちする
「えっ? みほちゃん どうして…」
「瞬間移動だよ?」
「それはわかるんだけど…もう夜だよ」
「部屋に直接移動すれば問題ないでしょ?」
「そうだけど…」
美穂が怒ってるようにみえて
俺は美穂から目をそらす
「どうして目をそらすのかな?」
「その…」
「ゆきくん やましいことしたのかな?」
美穂が笑顔のまま圧力をかけてくる
「みほちゃん みていたんだよね?」
「そうだね わたしが陛下と会話しているときに
おねえちゃんとなにしていたのかな?」
「か、会話だけど」
「ふーん」
「みくちゃんに腕捕まれてくっつかれていて
それだけだよ」
「ほんとに それだけ?」
「うん」
美穂は俺の顔をじっと見つめながら
数秒黙り込んだあと口を開く
「ゆきくん わたしのことすきだよね?」
「うん」
「じゃあ、おねえちゃんのことは?」
「それは…その…いい子だと思う」
「好きになってるよね?」
「ごめんなさい」
「謝っちゃうんだ…」
「だって…みほちゃん以外を好きになったら怒るって
みほちゃん言ったもん」
美穂は俺の言葉を聞いて
「そんなこと言ったなぁ」と小さく呟いたあと
にこりと微笑みながら
「ちゃんと覚えているのね わたしの言ったこと」
「うん」
「まぁ、おねえちゃんなら許してあげるね」
「えっ?」
「陛下にも言われたから
わたしとおねえちゃん 二人ともゆきくんに嫁がせると言う話」
「えっ? 法律は?」
「なんとでもなると言われたし」
「はぁ…」
ため息をついてしまうと
美穂が俺の頭を叩く
「いたいよ」
「どうして…ため息つくの?」
「だって 法律…」
「わたしたち姉妹がいやなの?」
「そんなことない みほちゃんとずっと一緒にいたいもん」
「ならいいでしょ おねえちゃんも秘密の共有者なんだし
3人でいるのが1番でしょ」
「…みほちゃん」
俺は美穂を見つめながら彼女の名前を言う
「なに?」
美穂は赤くなりながら聞いてくると
一言だけ「ありがとう」と言う
「もう…バカ それじゃあ、おやすみ」
「うん」
美穂は瞬間移動して自宅に戻っていく
一人になった部屋の中で
ため息をつく
「一夫二妻…いいのかなぁ はぁ…」