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245話 ラーメン? パスタ?

「夢子さん いらっしゃい」

「おじゃまします」


俺は玄関の扉を開けて夢子を招き入れる

夢子は俺の顔をじっと見てくる


「なにかあったんです?」

「どうして?」

「顔色がよろしくないようにみえましたから」


俺は夢子の言葉に顔を手で触りながら


「い、いや…なにもないです」

「そうですか…」

「とりあえず、居間にどうぞ」


夢子を連れて居間に戻ってくると

美穂が俺の顔を睨み付けてくる


「み、みほちゃん…なにもしてないのにどうして睨むの?」


堪らず美穂に…そう言うと


「ふんっ」


美穂はそっぽ向いてしまう

俺は…ため息をつきながら夢子を招き入れて空いてるところに

座って貰うように促すと夢子はひまりの隣に座ったようだ


「えっと…こちらの方がひまりさん?」


夢子がひまりを見て…そう口にすると

ひまりは驚きながらも


「あ はい はじめまして…佐々木ひまりです」

「はじめまして…桜庭夢子と申します

 幸正くんとは…どういう経緯で?

 差し支えになければですが…」


夢子がひまりに遠慮しがちに尋ねる


「大丈夫です わたしの父が詐欺師に騙されまして

 会社辞めた退職金全部とられてしまって

 途方に暮れているところ…ゆみちゃん

 学校も一緒でしたが…バイト先で

 わたしの父に声かけてくれたみたいで

 そこから…幸正くんにつながりです」

「そのようなことが…それで…お金は?」

「お金は…詐欺師からは返して貰えなかったですが

 幸正くんから金の塊20キロいただいて…」

「金の塊?」


ひまりの説明に夢子は驚きながら俺たちを見る


「夢子さん やっぱり、そういう反応になっちゃいますね」


芽衣がなんとも言えない表情で言う


「わたくしたち 60階層に行けてるので

 ゴールドゴーレム殺しまくっているのです」


未来が補足説明として言うと

夢子が納得したように「そうですか…」と呟く


「それで…夢子さんは?」

「あ はい まず、大森さんと吉田さんの件からですね」

「「「「「あ…はい」」」」」


さちことひまりを除いた面々が

忘れていたかのように頷く


「明日 おそらくふたりとも…こちらにやってくると思います」

「はい うどん屋さん そば屋さんなので

 こないだの料理の数々は…あわないだろうなとは

 ぼくは思っていましたし

 乗り気じゃないなら無理には…という感じです」


俺のその言葉に夢子が首を振りながら答える


「ふたりともダンジョンに行っていたみたいです

 それと両親が教わりに来なかったことも知らなかったみたいで

 おそらく今頃…両親に尋ねている頃じゃないでしょうか」

「なるほど わかりました

 明日…うーん…さちこおねえちゃんとひまりおねえちゃん

 ふたりって…ラーメンやパスタは作れる?

 もしくはどこかから買ってきて貰える?」

「ラーメンならインスタント麺なら作れるけど

 ちゃんとしたものは無理」

「わたしも無理かなぁ 買ってくるのは出来ると思う

 あ お父さんにも聞いてみる?」

「おじさんが作れるなら…3時半過ぎに来て貰えるように伝えて」

「うん わかった」


ひまりたちとやりとりをしていると

美穂達が俺に話しかけてくる


「大森さんと吉田さんに食べさせるため?」

「ラーメンは…カップラーメンは食べてみましたけれど

 手作りは違う感じなのです?」

「うん 麺類関係のふたりだからラーメンやパスタを

 食べて貰った方がいいと思って

 あと…カップラーメンのほうが…ぼくとしてはおいしいけど

 どうする?」


俺はひまりをみて言う


「パスタはすぐ出来ると思うけど

 ラーメンは…ちゃんとしたお店のものは

 お父さん無理だと思うよ?

 インスタント麺をアレンジなら可能かな」

「お店のは…確かに難しいね

 インスタント麺でいいから…お願い出来る?」

「うん 伝えておく」


そこで夢子が俺たちを見て尋ねてくる


「あの…麺類? うどんとそば以外に

 向こうの世界の麺でしょうか?」

「うん ラーメンは元々、中国発祥の食べもの

 パスタはイタリア…パスタならもしかしたら

 この世界のヨーロッパ地方に国があるなら

 存在しているかもだけど」


俺がそう説明している横で美穂がウインドウを開いて

ラーメンやパスタの画像を夢子に見せる

未来は未来でアイテムボックスからカップラーメンをひとつ

とりだしてきて…空きコップにウォーターを使い

水を入れながらファイアでお湯を沸かしたあとで

カップラーメンを作っていくのだった


「未来様…カップラーメン アイテムボックスに?」


芽衣が未来を見ながら言う


「はい 入ってましたし…説明するより

 食べて貰った方が早いと思いまして

 桜庭さん あやこさんも…」

「「あ ありがとうございます」」


ふたりとも皇女様の立場の未来に

そう言われて…ぎこちなく…お礼を言うのだった

245話で50万文字超えました

だらだらと書いている感じもありますが…まだまだ長い物語になると思います

そもそも大人になるまでの話にしたいので


また面白いと思っていただいたら

ブックマークや評価つけていただいたら嬉しい限りです

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