238話 朝の学校での会話 2
教室に入り席に着いて…しばらくすると
芽衣や未来がやってきて挨拶を交わすと
未来が俺の顔を見て問いかけてくる
「ゆきくん 今日は寝不足は?」
「昨日ははやめに寝たから…今日は平気」
「それならよかった」
「陛下達は…なんて?」
未来がおそらく昨日…一昨日のことを
報告したと思うから聞いてみる
「呆れていましたね
それと…わたくしが監視と報告役を受け持っていることも
お爺様達は申し訳なさそうでした」
「ぼくが報連相を怠っているから…だよね
いつもありがとう」
「あんまり…拷問とか控えてほしいですね わたくしとしては」
「うん 気をつける」
未来との会話をしているうちに
いつの間にか…あやこも教室に来ていたみたいだった
未来との会話が終わるのを見計らって
あやこが俺に声をかけてくる
「おはよう」
「「「「おはよう」」」」
おはようの挨拶をし終えたあと
あやこが本題を話し始めようと姿勢を正す
「幸正くん 放課後…お昼の時間だけど
ちょっと…家に来て欲しいの」
「うん??」
あやこの言葉に俺は首をかしげる
俺だけでなく美穂、未来、芽衣も同様だった
「「「どういうことです?」」」
「昨日ね お父さんが試しにマグロ丼や海鮮丼を
味噌汁と漬物とあわせて…販売したみたい
朝にわたしがアイテムボックスから
冷蔵庫へマグロやえびなどを移動させたんだけど
なんか…お客さん達が行列出来るくらいになっちゃったみたい」
あやこがちょっと困ったように話す
「「そんなに?」」
「マグロ丼のおいしさはわかりますが
すぐに行列になるってどういうことなのでしょうか」
美穂と芽衣は驚いていて未来は首をかしげながら
いくらなんでも…そんな早く行列になるなんて…と
不思議に思っている
「おじさん達…朝から定食屋をしたのです?」
「うん 火曜日は料理を教わりに
幸正くんの家に行ったから…お店を臨時休業して
昨日は…午前中から開いていたみたいなの
で、わたしが一度帰宅した時は…そうでもなかったんだけど
夕方に戻った時はお店の前に…お客さんがまだいたの」
それを聞いた未来は感想を口にする
「常連のお客さんが月曜日もいたとして
火曜日に臨時休業の張り紙をみたとしたら
水曜日に午前中からやってくるのもありそうですね」
「そして…食べた結果を町中で他の人に言ったと?」
未来の言葉に美穂がそう続く
それを受けて未来が頷く
「口コミ効果か…それにしても…そんな短時間に?」
俺は驚いてしまっている
「でも、それはいいとして…あやこちゃん
どうして…お昼にお店に来て欲しいって?」
芽衣が疑問を言いながら首をかしげる
「お父さん達 お礼言いたいだけだと思う」
「わかりました」
俺は…そう言うことなら…と了承する
「あ ゆきくん おかあさんとおばさん
地下室じゃない? お昼ご飯どうする予定だったの?」
美穂がそこで思い出したように問いかけてくる
「適当に食べる予定だった カップラーメンもあるし」
「お湯入れるだけでいいからって…ゆきくん
それ多くなってない?」
「そ、そんなことないですよ」
美穂に突っ込まれて言いよどむ
「あやこちゃんちにいくなら
あやこちゃんちで食べたらいいんじゃない?
あやこちゃんいい?」
美穂がそう提案すると、あやこも頷く
「お父さん達も…そうしてくれると喜ぶと思うから」
「じゃ、ごちそうになります」
「わたしもついていっても?」
「みほちゃんも はい めいちゃんと未来様は?」
「わたし? 家に連絡してみるね」
「わたくしも念話で確認してからで」
「はい」
こんな感じで会話をしていると
予鈴が鳴りそれぞれの席に戻るのだった
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