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236話 地下室での顔合わせ

冒頭が拓郎視点、そのあと美幸視点です

───拓郎視点


ひまりが地下室から出ていくのをみてから

わしと美沙は目の前にあるキッチンを見つめて

それぞれ作業を始めようと

共通アイテムボックスから

暴れ大猪の肩ロースとヒレ肉

そしてコカトリスのもも肉と雷鳥のもも肉を取り出す


「美沙 どっちを作る?」

「そうですね わたしは唐揚げ作りますので

 あなたはとんかつをお願いします」

「わかった」


ふたりで作業を進めていると

キッチンスペースの背面の壁に取り付けられている

モニターが7階層に誰かがやってくるのを通知された


───美幸視点


わたしと絵美さん

そして侍女さん達…ぼたんちゃんを含めて21名は

庭の隅に設置してあるゲートをくぐり

桜木家の裏庭の地下室へやってくる

壁にあるテレビのようなものをみると

現在地と使われている階層が表示されていた


「ここは7階層なのね」


わたしがそう呟くと

絵美さんが続けて


「どうやら…1階層を誰かが使っているみたいね」


画面を指さしながら言う


「じゃあ、とりあえずは1階層へ」


わたしたちは…とりあえず1階層へ移動することにした

1階層へ移動すると揚げたての唐揚げやとんかつの匂いがして

匂いをする方に誘われて向かうと

ゆみちゃんが話を聞いて幸正がやらかす

きっかけになった男性と

わたしと同じくらいの女性が揚げ物を揚げている様子だった

わたしは…まず男性の方に声をかけてみることに


「たしか…ひまりちゃんのお父さんですか?」

「あ はい はじめまして 佐々木拓郎と申します

 えっと…坊主じゃなかった…幸正くんの関係者でしょうか?」


拓郎さんがわたしを見て丁寧に自己紹介をしてきました


「はい 幸正の母親の美幸と申します

 これからよろしくお願いします」


わたしは頭を下げつつそう言うと

拓郎さんも頭を下げてきました

そのあと絵美さん達の紹介をして行き

最後に拓郎さんと一緒に料理をしていた

女性が自己紹介を始めました


「最後になりましたが…ひまりの母親で美沙と申します

 夫が詐欺に遭って途方に暮れていたところを

 手を差し延べていただいてありがとうございます」

「あ いえいえ ゆみちゃんも気になったから

 声をかけたんだと思いますし

 息子の幸正に関しては…あの子の場合は

 そうですねぇ 詐欺師が許せなかったというのが

 大きいかもしれないですね」

「わたしどもとしては…救われましたから」

「はい …それで…とんかつもどきと唐揚げを

 揚げているみたいなのですけど?」


わたしは話を切り替えて

拓郎さん達が揚げていたものの方を見る


「あ はい 一応 ごく普通の揚げ方で

 作りましたが試食の方 お願いします」


拓郎さんがそう言うと

美沙さんと一緒に揚げたてのものを

わたしたちに配り始めます

見習いの侍女さん達は

一口ずつじっくり味わって食べていて

わたしと絵美さんも口にしてみたところ

ロースカツもヒレカツも柔らかくて

唐揚げも唐揚げで不満もないおいしさでした


「どうですか?」


不安そうにわたしに尋ねてくる拓郎さんの

顔を見ながら感想を述べることにしました


「とんかつはどちらもおいしかったです

 個人的な好き嫌いもありますが

 ヒレカツもロースカツもよかったです

 唐揚げはコカトリスと雷鳥ですか?」

「はい コカトリスと雷鳥を貰っていました」

「これも肉汁もありましたし

 おいしいです 拓郎さん 美沙さんも

 自身で食べてみてください」

「「はい」」


わたしはふたりに試食を促すと

ふたりとも試食を始めてくれます


「猪肉のとんかつ はじめて作ったけれど

 柔らかいし…うん 問題ない味だな」

「そうですね ヒレカツも余計な脂身もないですし

 唐揚げは…バランス的にはコカトリス?のが

 いい感じですね」

「あぁ…コカトリスと聞いて

 石化睨みをしてくるのを連想するが

 その肉は肉汁もほどよくあるし

 唐揚げには向いてる感じだな」

「はい 雷鳥の方は肉汁の多さが目立ちますね」

「そうだな これは人によって

 好き嫌いわかれそうだな」

「そうですね」


ふたりが試食をしながら感想を言い合ってます

それを横で聞きながら

わたしは味の感想って…わたしたちも

こちらの日本人も変わらないんだなぁって思ってしまいました

試食を終わると拓郎さんが思い出したように

わたしたちに壁についているタッチパネルと

共通アイテムボックスの操作を教えてきました

わたし、絵美さん、ぼたんちゃんの3人は

自分のアイテムボックスから

持って来ていた材料を共通アイテムボックスへ

移動させることにしました

見習いの侍女さん達は紙にメモをとって

タッチパネルの使い方を記載していきます

そのあと彼女たち20人を5人ずつにわけていき

揚げ物、牛丼、ハンバーグ、焼き鳥、プリンの

作り方や地下室においてある機材の扱い方などなどを

わたし 絵美さん ぼたんちゃん

拓郎さん 美沙さんもあわせて

きっちりと打ち合わせをしていくのでした

ここまで読んでいただいた方ありがとうございます

面白いと思っていただいたら

ブックマークや評価つけていただいたら嬉しい限りです

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