218話 戦闘…そして生のえびを食べて貰う
俺たちはエビがいるエリアの上空まで着く
美穂があやこにニードルビットの使い方を説明始める
「わたしたちのビットと形状は違うけど
基本操作は同じだから…とりあえず、1本
ホルダーから抜き取ってみて」
「うん」
あやこは左太ももにつけてあるホルダーから
ニードルビットを抜き取る
「ビットを浮かせるようにイメージしてみて
そのあと手から放してみて」
「うん」
「浮かせたら…それを動かすようにイメージをするだけ」
あやこは美穂の言うとおりにイメージをしつつ
ニードルビットを動かしていく
「魔法も…その先端から発射するようにイメージしながら使ってみて」
「うん ………アイスショット」
あやこの魔法 その場にいた誰しもが水魔法と思っていたところに
氷魔法を使ったのを見て
美穂達は目を丸くして驚く
「あやこちゃん?」
「もしかして…レベル上がったことで氷魔法も開花?」
美穂と芽衣があやこに聞いてくる
「うん 水 氷 あと…武器装備の影響?で聖魔法も」
「とりあえず、氷も使えるようになったなら
生もの扱うのも都合いいよね」
俺はあやこにそう言うと
俺を見返して聞き返してくる
「なまもの?」
「マグロ丼など…刺身は生ものだから」
「あ そういう意味なのね 氷で冷やすの?」
「冷やしておいた方が鮮度も保てるからね
アイテムボックスに仕舞い込んでおく分には関係ないけど」
「なるほど それで…海の中の敵をどうやって狩るの?」
あやこは真下を指さしながら問いかけてくる
「方法は色々あるけど…
ぼくの場合は刀を振り抜いて衝撃波をぶち込むやり方か
ウインドカッター辺りかな」
「わたしもウインドカッターですね」
「わたくしも基本的にウインドカッターで
風の刃を使って海を切り裂いてます」
「わたしは…幸正くんと同じく衝撃波かなぁ
魔物がみえたら闇拘束で拘束してから持ち上げて
空中で弱点にビットによる攻撃になるかな」
あやこの問いかけにそれぞれが答える
「うーん 試しに刀を振り抜くことにしようと思うけど
どんな感じがいいの?」
「一応、SUIKAも鞘とセットにしてあるから
ペンダントから刀に戻してみて」
「うん」
あやこが念じるとペンダントから刀に切り替わり
左腰に鞘が装備されるようになる
俺は刀の持ち方をあやこに教えたあと
抜刀の仕方を教える
空中に浮かびつつ斜め下へ身体を向いて抜刀する
「ステータスがあほみたいになってるから
衝撃波を繰り出すのは容易だと思うから思いっきりやってみて」
「うん いくね」
あやこが海面に向かって衝撃波をぶち込むと
海面がズバァァァァァァァァァンっと割れていく
割れた海面からギガントロブスターが数匹姿を見せると
すかさず芽衣と美穂が闇拘束を使い拘束していき
空中に浮かばせる
そして芽衣が弱点看破スキルを発動させると
「あやこちゃん 弱点みえるでしょ?
そこに攻撃して」
「うん」
あやこはビットをコントロールしていき
弱点にアイスショットをぶち込んでいく
それ以外のロブスターは美穂達が始末していく形をとった
「ふぅ…はじめてが…こんな魔物なんて」
「そうですね ブラックホーンなどに比べると
難易度は高かったですね」
あやこの呟きに未来が答える
「さて、始末したエビを浄化、除菌、除毒して」
「あ うん」
俺の指摘にあやこは浄化、除菌、除毒を使って行く
「これでいいの?」
「「「「うん」」」」
浄化なども終わったのを見てから
ミアさんがアイテムボックスに仕舞い込んでいく
「こんな感じかな? 一度 島に戻ろう」
俺がそう言うと
美穂達が「なにするの?」という顔をしつつも
一緒に島に戻る
「で、ゆきくん なにするの?」
美穂が俺を見ながら問いかけてくる
「ミアさん 今獲ったエビを少し取り出して」
「はい」
俺はテーブルを出して皿を出して醤油も用意する
「めいちゃん 適当に食べやすい大きさに切って」
「うん」
「ただ食べるだけなのね」
美穂が…何だぁと言う感じに言う
「生のエビ あやこさんに食べて貰わないと
今後の定食屋のお品書きに影響するでしょ?」
俺がそう言うと美穂達は納得という感じに頷く
「と言うことで…とりたてのエビです 試食してください 醤油をつけて」
「うん いただきます」
あやこがえびの切り身を一口食べる
「………甘い えびフライの時より甘く感じる上に
身がプリプリしていて…マグロの時もそうだけど
生と火を通した状態とぜんぜん違うのね」
あやこが食べながら感想を述べていた
それを聞いて俺は刺身の良さを理解してくれそうで
嬉しく思いながら自分もえびを食べているのだった