表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
214/506

211話 提案

すみません

長くなりすぎてます

「相馬さんと江藤さんに話があります」

「は、はい」

「何でしょうか?」


相馬食堂の店主さんと江藤食堂の店主さんが

俺の方を向いて不安そうな顔しながら返事をする


「どちらも定食屋を営んでいるわけで

 お互いにお客さんの取り合いになると思うのです」

「「それは…確かに」」


二人がお互いを見ながら頷く


「そこでですが…お品書きにお互いに被らない料理を

 追加するのはどうでしょうか?

 あやこさんも…ぼくたち同様に

 気楽にダンジョンから食材をとってくるでしょうから

 相馬食堂にはアドバンテージはあるけれど

 一馬くんどうします?」


俺は一馬の方を向きながら問いかける


「えっ? ぼ、ぼくですか?」

「あやこさん同様に指輪ほしいですか?」

「えっ? えーと…それってダンジョンに行けって事?」

「無理には…おすすめしませんけど」


一馬を見ていると…気の弱い感じの男の子だし

ダンジョンに籠もるのも酷そうな気がする


「無理なら無理で…江藤さんに代替案です

 ぼくたち…ぼく、みほちゃん みくちゃん、めいちゃん

 侍女さん達、おねえちゃん達の誰でもいいですけど

 肉などを購入するという案もあります

 肉屋さんにふんだんに流通するようになるのには

 まだまだかかりますから」

「なるほど この子がダンジョンに行きたくないなら

 確かに行ける人から購入が1番だな

 一馬 無理しなくていいからな」

「お父さん…ごめんなさい」

「わかった 幸正様 ご覧の通りでして…

 購入する方向で」

「わかりました さて、相馬さんと江藤さん

 どうします? 今回試食した中で

 お品書きとして追加可能なものありますか?」


俺がふたりに問いかける

すると…まず、相馬食堂の店主さんが口を開く


「大勢を相手にするとなると作るのが簡単で

 大量に作れるものの方がいいですね」

「そうなると…牛丼がベターになりそうですね

 あやこさんに聖魔法を覚えさせるならば

 マグロ丼もありと言えばありですが」


俺がそう言うと美穂と未来が俺に突っ込んでくる


「浄化 除菌 除毒を使うための聖魔法はわかるんだけど」

「わたくしたちみたいに月宮の血筋じゃなければ

 聖職者として修業も必要になりませんか?」

「ふたりとも忘れてない?」

「「なにを?」」


そこで芽衣が「あっ」という顔をしながら口を開く


「わたしの闇魔法…」

「「あっ」」


美穂と未来も思い出したようだ


「あやこさんに渡す武器に聖魔法属性を組み込んで

 成長倍増と併用すれば聖属性使えるようになるでしょ」

「「たしかに…」」

「それで…相馬さん 牛丼とマグロ丼…どちらがいいです?」


俺は相馬食堂の店主さんに問いかける


「あやこ どうする?」

「うん 聖属性使えるようになった方が色々と役に立てそうだから

 マグロ丼でいいよ」

「わかった マグロ丼にします」

「わかりました 詳しいレシピは…お母さんに聞いて下さい」

「幸正 あなたね 料理のことを全部 わたしに投げてきてるわね」

「だって…作っているの お母さんと絵美さんでしょ」

「「まぁ、そうだけど」」

「相馬さん 引き受けますので気楽に聞いて下さい」

「あ、ありがとうございます」


母親が相馬食堂の店主さんにいうと

相馬食堂の店主さんは頭を下げながらお礼を言ってくる


「それで…江藤さんの方ですが…どうします?

 牛丼 カツ丼 とんかつ定食 ハンバーグ定食

 色々ありますけど」

「そうですね 大量に作ることを考えると

 難しいものは避けたいです

 だから…牛丼がよさそうだと思うのですがよろしいでしょうか?」

「わかりました レシピの方はさっきと同様で

 お母さん達に聞いて下さい」

「はい」


両食堂の話がまとまったのを見てから

夢子やかおり、健二が俺に話しかけてきた


「幸正くん いい?」

「ぼくも」

「わたしも」

「はい…あやこさん同様に指輪?」

「やっぱりわかっちゃうか…」

「あはは わかるよね」

「迷惑じゃなければ」


そんな3人を見て指輪を3つ作り3人に渡す

子ども3人に指輪を渡したあとで

ここにいる大人達にもアイテムボックスの機能と

瞬間移動の機能だけの指輪を渡してしまった方が良さそうと思い

10個の指輪を作ると大人達にも渡していく


「使い方ですが…夢子さんはさくらさん送るんでしたっけ」

「はい わたしが送る予定ですので指輪の使い方も

 わたしにお任せ下さい」

「はい 健二くんとかおりさんは

 みほちゃんとめいちゃん頼んでいい?」

「うん」

「はい」


ふたりを美穂と未来に任せることにして

あやこのほうは…


「あやこさんは…さちこおねえちゃんに頼むことにするね」

「わたし?」

「あ さちこおねえちゃん 出来たら剣術も教わりたい」


あやこもさちこの方を見てそう言ってくる


「わたしのは剣術というか剣道なんだけど

 それでよければ」

「はい よろしくお願いします」


子ども達以外の簡易版指輪は

手が空いている面々が教えるようだった

各自 指輪の使い方を教えに入っているのをみていると

由美が俺に話しかけてくる


「それぞれ 分担させたのね」

「うん あやこさんに関してはさちこおねえちゃんをみる様子から

 つけたんだけどね」

「そっか さちこちゃんもすることなかったもんね 今日」

「暇していたようだし…」

「うん」


由美と会話が終わると

俺は…ゆかり様に話しかける


「ちょっといいですか?」

「えぇ…どうしたのです?」

「子ども達に指輪と大人達にも簡易版渡しちゃったけど

 冷蔵庫と高機能キッチンセットも渡した方がいいのかなと」

「わたくしに確認するなんて…めずらしいわね」

「いつも怒られてるから…」

「やらかしばかりしているからですよ?」

「自覚はしてます」

「はぁ…あなたって…それで…冷蔵庫等ですね

 与えた方が都合は良さそうですね

 来年夏までできる限り料理作り貯めて貰えると助かるもんね」

「そうですね 明日は牛丼とマグロ丼の作り方を

 定食屋の面々に…美幸と絵美を午前中から借りることにしますが」

「はい 他の料理はどうしますか」

「そうですね お店の方向性とのかみ合いもありますからね」

「はい…」

「料亭の桜庭は揚げ物等 受け持って貰おうかしらね」

「天ぷらも作っているなら…ですね」

「えぇ…問題は…うどん屋とそば屋ですか」

「引き受けて貰えるなら…ハンバーグと焼き鳥を分担して貰えればかな?」

「そうですね 考えておきます 明日まで」

「お願いします」


ゆかり様との会話が終わる頃

それぞれ指輪の使い方を一通り覚えたみたいだったので

俺は大型冷蔵庫と高機能キッチンセットを

それぞれ6つ作ると

桜庭、大森、吉田、江藤、相馬、和菓子屋さんの

アイテムボックス経由で渡していく


「「「「「えっ?」」」」」」


渡された本人達が戸惑いの顔を見せる


「相馬さんと江藤さんは使って貰わないと困るので渡しましたが

 そのほかの人にも渡しておこうと思ったのです」

「「「「「「そ、そうですか」」」」」」

「冷蔵庫あるならアイスの作り方も教わってもよいか?」


和菓子屋さんの職人さんがそう呟くと

かえでが「問題ないです」と返答する

冷蔵庫やキッチン台を渡した後で

ぼたん達がそれぞれに必要な材料をアイテムボックス経由で渡していく


「わかめ 昆布 雷鳥 コカトリス ブラックホーン

 暴れ大猪 ギガントトゥーナス ダイオウイカ

 ギガントロブスター…他に欲しいものはありますか?」


ぼたんが素材を言いながら問いかける


「………ひとまず、これくらいで大丈夫です」


あまりの多さに桜庭の人が青くなり答えると

他の面々も同様だった


「あ 和菓子屋さんの職人さんには

 ハチミツ渡しておきます」


俺はハチミツを5壺ほどわたす


「ハチミツもこんなに持っているのか」

「色々狩りまくってましたから あはは」

「ありがとうな 近いうちにアイスの作り方 教わりに来ます」


和菓子屋さんの職人さんが母親にいう


「はい」


こうして時間も5時過ぎになっているようで

試食会はここまでとなり、お開きになる

それぞれ瞬間移動を教わっているようだが

一応、侍女4人と芽衣、美穂、俺で

送っていくことにした

さちこも時間なので向こうの世界に戻ろうとすると

あやこが帰り際に話しかけていた


「おねえちゃん 明日は来るの?」

「明日も3時半過ぎかな 学校おわったら来るから」

「待ってるね」

「うん」


俺は忘れていることないか思い返して

忘れていることあったので

相馬食堂の店主さんに足早に掛けより話しかける


「相馬さん 忘れていたので…はい これ」

「えっと? 包丁ですか?」


俺が渡した包丁セットを見て

相馬食堂の店主さんが首をかしげる


「はい 刺身用の刺身包丁です

 マグロ丼および海鮮丼 ほか…刺身を作るために

 必要だと思ったので渡しておきます」

「なにからなにまで…ありがとうございます

 …娘のあやこが無理言ったのも…そうですが」

「あの…親としては…いやですよね?

 娘が化け物じみた能力を身につけちゃうのは」


俺が率直に尋ねると

相馬食堂の店主さんは考え込みながら


「そうですねぇ 幸正様達の力は確かに

 わたしたちから見ると異常ですけど

 あの子が…そちら側に行きたいといったんだから

 尊重することにします」

「結局、あやこさんだけに留まらず

 夢子さん達もそれを選んでしまってるのも

 なんというか…」

「ですね 今日の試食は色々と勉強にもなりました

 作り方を覚えたら…お店で出すつもりですので」

「はい 来月と来年夏の食の祭典

 出来たら…マグロ丼等は毎日作っていただいて

 売るための分とは別にストックを貯めて貰っていただければ

 助かります」

「なるほど わたしたちにも…この指輪を渡した理由はそこなのですね」

「はい…お母さんや侍女さん達だけじゃ

 全国民相手に料理を出すのは無理なので」

「そうですね わたしたちも商売仲間に声をかけますので

 食の祭典が成功出来るように頑張りましょ」

「はい 明日の午後は…あやこさんつれて

 レベル上げに行きますので」

「あの子のこと…よろしくお願いします」


こうして相馬食堂の店主さんとの会話も終わり

それぞれ帰宅していき試食会が終わるのだった

ここまで読んでいただいた方ありがとうございます

面白いと思っていただいたら

ブックマークや評価つけていただいたら嬉しい限りです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ