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210話 試食 甘いもの 2

かえでたちが各自にアップルパイを配り終えると

夢子が2種類のアップルパイをじっくり見つめてから

かえでに話しかけてくる


「えっと…カスタードクリーム…というのは

 こちらの方ですか?」

「はい りんごの下に黄色いクリームが

 ある方です」


かえでの回答を聞いてから

夢子はカスタードクリーム入りアップルパイを口にする


「あちっ…」

「あ アイテムボックスは時間経過もないので

 出来立ての状態ですので

 火傷に気をつけて食べてください」


夢子をみて…かえでが補足を慌てて言う

それを見て他の面々は「ふぅ…ふぅ…」と

息を吹きかけながらアップルパイを食べ始める


「カスタードって…こんな感じなのですね

 これを…たい焼きの中に…」


夢子が先ほど食べた、たい焼きを想像しながら呟く


「りんごだけのものもおいしいね」

「どっちもおいしいよね これ」


あやことかおりが感想を口にする

たけしは、みんなが食べ終えたのをみてから


「アップルパイですが…ぼくの家でも販売する予定でして

 よろしければ宣伝お願いします」


そう言うと…和菓子屋さんの職人さんが


「うちのお店では方向性が違いすぎるし

 白井パン屋さんで販売するのでしたら

 こちらはこちらで…中華まんや

 果物入り大福の研究をします」

「わたしたちは…お店に来たお客さんに宣伝しておきますね」

「「宣伝しておきますね」」


和菓子屋さんの職人さんの言葉に続いて

相馬食堂と江藤食堂の奥さんがたけしに向けていう


「みなさん ありがとうございます」


たけしは…そこにいた面々に頭を下げながらお礼を言う

アップルパイの試食が終わったのを見て

かえでは次にアイスクリームを取りだしてきて

それぞれに配ると

今回の試食参加のお店の人ほぼ全員が驚いた状態になる


「これは?」


和菓子屋さんの職人さんが呟くと

かえでが説明を始める


「アイスクリームです 冷凍庫が実用化しないと

 作るのは難しいものです」

「冷凍庫…ですか どういったものなんでしょうか」


和菓子屋さんの職人さんがさらに問いかけてくる


「凍らせることを目的とした箱です

 冷やすのを目的とした箱は冷蔵庫と言います」

「それらも…これから普及するのです?」


桜庭の人が問いかけてくると

ゆかり様が答えることにしたようだ


「おそらくですが…来月頭には少量になるけど

 販売開始される予定です

 価格は…初ものですし高額になるとは思いますから

 一般人にはまだ先になると思います」

「なるほど ありがとうございます

 ………この場に皇太子妃様がいらっしゃること自体が

 恐れ多いのですけど…」


桜庭の人がそう呟くと

残りの面々も頷いて同意する


「これも…幸正様が作り出したものなのです?」


相馬食堂の奥さんが俺に聞いてくる


「ぼくたちの関係者には冷蔵庫等は作り出して渡してますが

 ぼくが作ったわけではありません

 前世の記憶から日本の冷蔵庫をイメージして

 作っただけです

 そして…それをサンプル品として

 この国にいる研究者に丸投げして実用化させて貰うと言ったところです

 ちなみに…そこにいる おねえちゃんとさちこおねえちゃんの

 二人は日本の人です」

「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」


一同が由美とさちこを一斉に見て驚く


「そんなに驚くことです?」

「さっき たい焼きや苺大福を取り出したのを見ているなら

 こちらの世界の人間じゃないのは予想出来ると思うんだけど」


由美とさちこがそんなことを言う


「あ はい 確かに そうですね」

「そうでした」

「うん さっき食べたばかりなのに」


由美達の言葉に一同が…そういえばそうだという感じに口にする


「とりあえず、アイスクリーム食べてみてください」


由美がアイスを促すと面々がアイスを口にする


「「「「「「「「「…………ぅ…つめたい」」」」」」」」」

「甘いし つめたいし」

「でも、口に入れると溶けちゃう」

「こんなのはじめて…」


夢子 かおり あやこが次々と呟く


「アイスクリーム おいしすぎる」

「うん 夏場にあるといいよね」

「そうだよね 夏は暑いから食べたくなるよね」


たけし 健二 一馬も呟く

和菓子屋さんの職人さんや桜庭の人が食べながら


「どうやって作るんだろうか?」

「作り方知りたいが…わしは和菓子職人だしなぁ」


アイスの作り方は気になってしまっている様子だった


「作り方は…冷蔵庫等がちゃんと普及したら

 広めてくれると思います かえでさん達が」

「はい わたしたちがレシピを覚えていきますし

 広めるつもりですから…気楽に皇室まで聞きに来ていただければ」

「「こ、皇室にですか…むぅ」」


和菓子屋さんの職人さんたちは

皇室に行くのをためらってしまっている様子だから


「皇室がいやなら…こちらに来てくれれば

 かえでさん達に連絡しますし

 お母さん達もレシピ覚えているから」


俺がそう言うと


「あ…加賀さん そのときはよろしくお願いします」

「わしもたまにここに訪れますので」

「はい わたしでよければ」


こんな感じで試食がある程度終わると

俺は相馬食堂の店主さんと江藤食堂の店主さんに話しかけるのだった

ここまで読んでいただいた方ありがとうございます

面白いと思っていただいたら

ブックマークや評価つけていただいたら嬉しい限りです

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