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193話 アップルパイ試食

2種類のアップルパイとクリームパンが焼き上がると

裏庭から店の方に移動していき

白井さんや母親達が切り分けながら皿に盛り付けていって

各自に配り終える

白井さんが出来立てのアップルパイ等を見ながら

不安そうな顔をしているところに

美穂と未来が話し始める


「焼きたてで…いい匂いしてるね」

「そうですね 甘い香りが食欲をそそりますよね

 白井さん 不安そうみたいですが…

 大丈夫だと思います」


未来が白井さんを見ながらそう言う

それを見た白井さんは落ち着いた様子で


「未来様…あ、ありがとうございます

 そうでございますね みなさん…いただきましょう」


白井さんの言葉にそれぞれが「いただきます」を言い

試食し始める

俺はまず、カスタードクリームを使ってない方の

アップルパイを手に取り「ふぅ…ふぅ…」と息を吹き付けながら口に運ぶ


「あちっ…」

「ゆきくん だいじょうぶ?」

「幸正 火傷してない?」


美穂と母親が心配そうに声をかけてくる


「あ うん だいじょうぶ  りんごのかたちも残っているし

 うまく出来てると思う」

「うん 味もおいしいし」

「そうですね」


美穂と未来が続いて感想を口にする


「うまく出来てよかった わたしもお菓子作りとか

 そんなに経験ないから不安だったけど よかったよぉ」


安堵の表情を浮かべる由美


「うん おいしい わたしも経験ないから

 失敗するの怖かったし」


さちこも続けて感想を口にしていた


「おいしいよね パイの生地もさくさくしてる」

「りんごだけじゃなくて…応用出来るのかな」

「かえでさん 色々試してみます?」

「そうね ぼたんさん パイ生地だけ大量に作りましょ」

「はい」


芽衣やかえでたちも好評みたいだった

続いてカスタードクリームを使ったアップルパイを

それぞれ口にする


「「「「「「「「「ん~」」」」」」」」」


女性陣がほぼ幸せそうに食べていた


「さっきのアップルパイもおいしいけど

 カスタードクリームおいしい」

「えぇ…クリームある方が濃厚です」

「はい 食べていて幸せです」


美穂 未来 芽衣がそう感想を言う


「ここに…マ○クシ○イ○とかあれば

 それにつけて食べたいよねぇ」

「あー ゆみちゃん それおいしいよね

 お行儀は悪いけど」

「女の子がそういうことするのはちょっとね」

「うん」


由美とさちこは…日本で食べてることを思い出していたみたいだ

それを聞いた美穂達が


「「「シェイク?」」」


首をかしげながら由美に聞いてくる


「うん マ○ド○ル○で売っているシェイクのことだけど

 それにアップルパイをつけて食べるのがおいしいの

 で、シェイクというのは…アイスクリームを溶かしたものという感じかな」

「「「なるほど」」」

「今度買いに行ってみようかな?」

「わたくしも付き合います」

「あ わたしもついていきたいです」


美穂達はマ○クに買いにいく計画を口にしていた


白井さんは彼女たちの反応を見て安心しきったみたいだ

自分でも試食しておいしいのは理解したみたいだ


「白井さん どうでした?」

「はい どちらもおいしいです

 とくにカスタードクリーム入りは…」

「手間はかかりますし、一日限定何個というかたちで

 販売になるとは思いますけど」

「そうですね 作る手間を考えると

 数多くは出来ないですが…試しに明日から

 お客さんに試食して貰う分と売る分を少数作ってみたいと思います」

「りんごジャムのパンなどもおいしかったので

 それらも…」

「はい サンドイッチに関しては

 試行錯誤をまだまだ必要ですね」

「マヨネーズとか出来たら…」

「野菜だけというのは…やめておくことにします」


最後にクリームパンを試食してみると


「うん クリームパンだ」


俺は呟いてしまう


「ゆきくん?」

「クリームパンを食べてその呟きって…」


美穂と未来が俺を見て言う


「おねえちゃんたちはわかるよね この感想」

「そうね 食べ慣れているクリームパンそのままって感じだったね」

「うん 変哲のないクリームパンだけど

 おいしいのは美味しいもんね」


由美とさちこはわかってくれたらしい


「白井さん あんパンとクリームパンは

 売れると思いますから

 好みによっては揚げパンも…」

「はい パンは多めに作ることにしますし

 わたしどものお店はパン屋ですから…」

「そうでしたね」


試食も終わると白井さん達がお礼を言ってきてくれて

お土産としてパン粉を母親達に手渡していたようだ


「たけしくん 友達紹介の件」

「あ はい 明日 学校で色々当たってみますね」


それを聞いた母親が俺を見て


「幸正 あなた またなにかやらかすの?」

「お母さん す、するどい」

「それでなにする予定?」

「うん 料理店とか飲食店とかしている親がいる人

 色々紹介して貰いたいなと

 そしたら…お母さん達や侍女さん達以外にも

 作れる人増やせるでしょ?」

「そういうことね そういえば…未来様

 例の件はどうなっています?」

「はい 急ピッチで会場は建設しているみたいです

 来月の半ば辺りには首都の方での小規模開催出来る予定にはなりそうです」

「ゆかり様には色々と感謝です

 来年夏に大規模でしたよね」

「いえいえ お母様がやろうと言い出したことですし…

 来年夏に西の街近くで大規模の食の祭典も予定ですね

 美幸や絵美 そしてすみれ達の仕事を増やしてしまって

 わたくしとしては…」


それを聞いた白井さんが未来に


「あの…何の話でしょうか?」

「はい 食の祭典を開こうという話です

 ゆきくんが今まで日本の料理を美幸に再現して貰ったのを

 無料で国民に食べて貰おうというお祭りです

 最初は首都で小規模の食の祭典を開いて

 来年夏までに西の街近くの交通網整理

 会場建設などを行う予定です

 白井さんにも手伝って貰う可能性もありますが

 よろしいでしょうか?」

「あ はい よろこんで

 むしろ 手伝わせていただきたいです

 今日のアップルパイ作り等 色々勉強になりましたし」

「ありがとうございます 人手不足でしたので助かります」


母親が白井さんに頭を下げながら言う

俺はみんなをみて


「来月までに牛、猪、マグロ、えび、かに、いか、たこ

 コカトリス、雷鳥、火の鳥なども

 相当数狩っておかなきゃ…」

「そうだね どれくらいの人数分用意すればいいのかな…」

「みくちゃん 会場ってどこに建設してるんです?」


俺が未来に確認してみると


「12月のは…この首都の大ホールで行う予定なので

 この周辺の人ぐらいしか訪れないと思います

 来年夏は西の街での大規模です」

「そうなると…12月のはこの周辺の人なら

 特に気にする必要もないけど

 来年夏の方は間に合うのです?」

「一応は鉄道網はひかれていますが…足りないですね 規模として」


未来の言葉を受けて俺はしばらく考えて


「みくちゃん 陛下達に確認お願いだけど

 ずるしてもいいならば…全国…50都市に

 会場近くへ転移ゲートを設置するのはどうなのでしょう?

 お祭りが終わったあとはゲートを片付けることにするけど」

「あ なるほど そうすれば全国から食べに行けるわけですね

 確認とりますね」

「ゆきくん 全国民相手だと料理する側が足りなくなるよね」

「わたしたちだけじゃ…大変だよ」


美穂と芽衣が不安そうに言う

かえで達も同様で不安顔になっていた


「だから…できるだけ料理出来る人 増やさなきゃ」

「「「「「「「「「「「うん」」」」」」」」」」」

「と言うことだから…たけしくん おねがいね」

「あ はい」


話が終わると裏庭に設置してあるキッチン台を片付けていき

冷蔵庫は白井さん達が使いやすい場所に移動して

俺たちは家に帰るのだった

ここまで読んでいただいた方ありがとうございます

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