173話 下着の感想
翌日、美穂と一緒に登校すると校門で生徒達が
俺たちを見てひれ伏してしまっている
「ゆきくん これ」
周りを見ながら美穂が困惑そうに言う
「相当、怖がられてるね ぼく あはは」
「笑い事じゃないでしょ もう…」
「気にしても仕方ないから、ほっとけばいいんじゃない」
「いつも そうなんだから…」
美穂が呆れるように俺を見る
俺たちは気にせず教室に向かうとクラスメイトが
俺たちを見て駆け寄ってくる
「みほちゃんの結界強化 すごかった」
「テレビじゃ味わえない迫力だよね 昨日のは」
クラスメイトの予想外の言葉に
美穂はびっくりする
「えっと わたしたちのこと怖くないの?」
「「別に…いつものことじゃないのって感じたよ」」
「体育とか魔法の授業も、いつも滅茶苦茶してるし」
「ぶち切れていた 幸正くんを叩いて落ち着かせているのは
みほちゃんらしいと思ったし」
「そ、そう」
美穂が顔をひきつりながらクラスメイトの話を聞いてる
「それと お母さんが…下着の感想伝えてって言ってたから」
と…その場にいたクラスメイトが
色々と下着の感想を俺たちに伝えてきてくれた
女性側は総じて好評だったみたいで
着物の下に履けるようになっただけでも
よかったらしい
男性用もふんどしに比べて簡単だから
こちらも好評みたいだ
ブリーフとトランクスは、それぞれ好みが分かれたらしい
そこに芽衣も登校してきて
クラスメイト達が芽衣にも下着の感想を伝えていた
しばらくして落ち着くと
俺たちは席に着く
隣にいる芽衣が俺に話しかけてくる
「下着の感想 いろいろきけてよかった」
「うん とりあえずは好評だったのはよかったね」
「だね 色が白だけとか…不満なところも
教えてくれるのは助かるかも
あと下着だけじゃなくてワンピースを
早く販売してほしいとか…多かったね」
「昨日のあれを全国民がみたわけだし
めいちゃん含めて9人の服装も確認しているでしょうから
気になるんでしょうね 女性は」
「わたしたち スカートだもんねぇ
しかもひらひらしているし
ゆみおねえちゃんのなんて…とくに目立つし」
「チアリーディング部の衣装だし」
「短いスカートで…太ももをさらけ出しているのは
気にならないのかな みんな」
芽衣が首をかしげながら言う
「ミニスカートが嫌ならロングスカートもあるから
お客さんのニーズに合わせて商品を出すのがいいと思う」
「うん できるだけはやく販売体制整えたいよね」
「こればかりは工場とか雇用とかだね」
「うん…」
芽衣とこんな会話をしていると
いつの間にか未来も登校してきて教室にいた
未来も何か言いたそうな顔をしていたので
念話で話しかけてみる
「みくちゃん おはよう」
「おはようございます めいさんと仲良く話していたみたいですね」
若干怒ってるような感じに聞こえてしまう
「クラスメイト達に下着の感想とか
教えて貰って…それで色々話していた程度」
「そうなのですね」
「今日 不機嫌?」
「ゆきくんにはそう感じられるのですね
機嫌はよくありません 確かに」
「昨日ことで忙しくしちゃって?」
「はい お爺様達は夜中も忙しかったようです」
「ごめんなさい」
「それで…ゆきくん 今日はどうする予定です?」
「みくちゃん 疲れてるなら休みでいいし
侍女さん達も疲れてそうだろうし
61階層はみほちゃんとめいちゃんとミアさんで」
「わたくし以外は行く予定なのですね
それはずるいです」
「疲れているなら…」
「ついて行きます いいですよね?」
「う…うん」
未来との念話をしているうちに
時間になり先生がやってくると
俺たちは授業に集中するのだった
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