169話 ヤマタノオロチ?
長めです
俺は魔の森の上空を飛びながら
ミアさんに念話を送る
「ミアさん ちょっといいです?」
「色々 派手にやってるみたいですね はぁ」
「仕掛けてきたのは連中ですけどね?」
「まぁ…そうですが
それで…悠は魔の森の中みたいですが…」
「はい 索敵頼みたいなと」
「そちらに向かいますね」
ミアさんがそう答えると
隣に現れる
「ありがとうございます」
「索敵ですね うーん」
ミアさんが数秒間黙って索敵をする
し終えると俺の方を向いて
「この結界の中心に当たる場所が
1番 魔物が強そうです」
「わかりました」
俺はミアさんの後をついて行き
結界の中心に当たる場所の上空まで向かう
中心部にはブラックホールみたいなものがあった
「あれは?」
「あの中に邪神…転生者が封じられているのでしょうね」
「なるほど 関わる必要もないですよね」
「そうですね 関わって
なにかの拍子に封印が解かれる場合もありますから
下手に関わらないことが1番です」
「はい」
俺はブラックホール付近を見渡して魔物を捜す
赤い目の黒龍やらなにやら色々といるようだが
その中で面白そうな魔物をみつけたので
それの背後に瞬間移動してふれながら
瞬間移動で檻の中に戻っていく
ミアさんも一緒についてきたようだ
檻の中に戻り教会関係者たちをまとめたブロックに
それを解き放つ
「ギャオォォォォォォォォォォォォォォ」
それが叫び声を上げながら
魔法を俺の方にぶち込んでくる
俺は回避しつつ空中を飛び回る
俺を見て美穂達が呆れ果てたように話しかけてくる
「ゆきくん なにを連れてきたの」
「八つの頭の龍?」
「さちこちゃん あれ…」
「日本で有名な神話のモンスターぽいよね」
「うん ヤマタノオロチみたい」
由美とさちこがそんな話をすると
陛下達が由美に聞いてくる
「ヤマタノオロチとは?」
「「日本神話?」」
「わたしたちの国の神話にあんな感じのへびが
昔いたらしくて…それを倒したのが須佐之男命という
神様の子どもなの」
「ふむ それに近い容姿ということか」
「はい」
美穂達を尻目に俺は空中を飛びながら
教会関係者達に話しかける
「邪神様がお造りになられた魔物ですよ
邪神様大好きなんでしょ
どうぞ この魔物と仲良くしたらいいですよ」
連中は青ざめながら俺に向かって口を開いてくる
「やめてくれ たすけてくれ」
「「「「「「「「「「たすけてくれ」」」」」」」」」」
「あなたたち 身勝手じゃないですか?」
「「「「「なっ」」」」」」
「結界を壊すということは…こういう魔物が
この国にやってくると言うことですよね?」
「「「「「………っ」」」」」
「最西の街を生け贄にするとかいいましたよね?
そこのがまがえる なぁ? いったよな?」
俺は教祖を睨み付けながらそう言う
「ひっ…」
「なんとか言い返せよ おい がまがえる」
「邪神様が復活したらわしらだけはお助けになられるはず…」
「ふーん 本気でそんなくだらん思考なんですね おい」
「ひっ…」
「がまがえるの他にそこにいる連中もそうなのか? おい」
一部は首を振りながら命乞いをしてくる
「わかったか? 結界を壊すということの恐ろしさを」
教祖や幹部などいかれた思考の連中はそれでも
邪神を信じている様子
ヤマタノオロチぽい魔物は相変わらず
俺に魔法をぶつけてきているのだが
それを見ていた由美とさちこ
美穂達も上空に飛んで俺の傍にやってくると
さちこが俺に聞いてくる
「幸正くん あれ 倒してもいい?」
「どうぞ 十分脅しになったでしょうし」
俺は下にいる連中を見ながら言う
「ありがと ゆみちゃん バブとデバフおねがい」
「うん」
由美がヤマタノオロチぽい魔物に
防御力、素早さなどを下げる魔法と
攻撃力と素早さアップをさちこにかける
「ヤマタノオロチだから8つの首を
同時に潰さないと再生するだろうね?」
「そうよね ひとりでするの?」
由美が心配そうにさちこをみる
「やってみるね 失敗したら みほちゃんたちも加わって」
「「うん」」
さちこがヤマタノオロチぽい魔物に近づいていき
一撃を与えて気をひくと
上空を飛び回りながら8つの首を絡ませていき
8つともひとまとまりになるように攻撃しつつ動き回る
「さちこちゃん 考えてるよね」
「首を首で結んでいってるよね」
「8つとも別々の思考みたいですよね」
しばらくすると8つの頭が1箇所にまとまってしまう
それを見たさちこはニコッと笑いながら
SAKURAを上空に掲げて雷魔法を発動させる
一気に8つの頭に雷撃をぶつけながら
上空から加速して8つの頭を切り刻んでいく
再度ヤマタノオロチぽい魔物に特大の雷撃をお見舞いして
黒焦げにして俺たちの元に戻ってくる
「ふぅ…伝説のヤマタノオロチ たいしたことないわね」
「さちこちゃん それ 違うから
ヤマタノオロチじゃないから」
「似たようなものでしょ あれ」
「そうだけど…」
由美もヤマタノオロチみたいと思っているようで
それ以上何もいえなくなる
俺は黒焦げになったそれを見つつ下に降りていき
そこにいる連中を睨み付ける
「見ての通り ぼくのおねえちゃんの友達が
倒しちゃいましたけど
こんな魔物がうじゃうじゃ襲ってくるわけですよね
西の街に…ねぇ 国民の皆さん
こいつらが言うように西の街の人たちを生け贄にしても
いいのですか?」
俺は国民全員に呼びかける
そして教会関係者をもう一度睨み付けて
上空にスクリーンを表示させる
「どう思いますか 心の中で回答して貰えます?」
しばらく待つと国民のアンケート結果が
スクリーンに円グラフで表示されていく
生け贄にしてもいい 5% ダメ 80% わからない 15%となっていた
「5%も生け贄でもいいと言うことですか?
こんなゴミと同等の奴らが5%もいること自体に
驚きを覚えます はい いまの5%の連中も
この場に引き寄せますね」
俺はアンケートデータを解析していき
生け贄にすると答えた5%の連中も全員この場に引き寄せる
そして…その場にいる連中を睨み付けながら
右手に特大の炎の球を作り連中にいう
「ぼくが本気を出したならこの場にいる教団関係者と
全国に散らばっている関係者、信者全員
一瞬にして即死させること出来るんですよ?
今すぐやりましょうか? ねぇ?
あなたたち信者と関係者 このまま死にたいですか?」
俺の言葉にその場にいる誰もが
青ざめてしまう
先ほどのアンケートで生け贄にしてもいいと
答えてしまった連中は特に青くなっている様子だった
まさか…答えただけで
この場に引き寄せられてしまうとは
思っていなかっただろう
「正直に思ってくださいね
このまま死にたいか…こんなゴミクズ教祖を捨てて
改心したいか 上空にあるスクリーンに
その割合が表示しますので
あ 死にたいと思った人は即死させますので…
あとですね 容赦することもないですので
殺すといったら殺しますので覚悟してくださいね」
俺のその言葉に全員が青ざめていく
「あ 教祖と教会幹部と
そこにいる国会議員や県議会議員、市長議会議員の
ゴミどもに関しては国家反逆罪適応して貰うつもりですので
どう転んでもあなたたちは死ぬ運命ですからあしからず」
俺がそう宣言すると
連中が騒ぎ出し始めるのだった
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