163話 おやつにケーキ
俺たちは紺菱呉服店本家から瞬間移動をして
魔の森の近くまでやってくると
美穂が俺に話しかけてくる
「それで…どんなの作るの?」
「うーん 鉄格子…金網のほうがいいのかな
とりあえず、円形の檻にしてみるね」
俺はイメージを作り上げたあと
目の前に広がっている土地に金網に覆われた檻を設置する
「ねぇ ゆきくん」
「ゆきくん こんな大きいもの作り出して?」
「何人 入れるつもりなんです?」
美穂 未来 芽衣が俺に突っ込んでくる
それもそうだ
作り出したのは東京ドーム10から20個ぐらいの広さがある檻なのだから
「100万人以上は…入ると思う」
「「「もう…」」」
「「「「「100万人…」」」」」
美穂達に呆れられ、そのほかには絶句されてしまったが
動かさないわけだからいいんじゃない
「それで…入口がないのは?」
美穂が首をかしげながら聞いてくる
「入口なんて作らなくていいと思うから」
「それって…わたしたちなら瞬間移動で中に入れるから?」
俺の回答に美穂が考え込んでからそう聞き返す
「うん そう
ついでに中を5つに区分けしてっと」
「「「「「「「「「5つ?」」」」」」」」」
「東西南北の各都市と教会関係者をまとめてぶち込むところかな
1番多そうなのは教会関係者だから
そこは大きめにしておく」
「ゆきくん そこまで徹底的にするの?」
美穂が呆れてる感じにいう
「この檻が使われないことを願うけど
もし、妨害しに来たら…すみれさん達 ここに飛ばして」
「「「「かしこまりました」」」」
檻を設置し俺たちは帰宅すると、母親が出迎えてくれた
「おかえりなさい みさきさんもおつかれさま
やらかしはなかったですか?」
「これと言って…大きいことはなかったです」
「幸正 小さいことはやらかしたと言うこと?」
母親が俺を睨み付けながら聞いてくる
「べ、別に変なことはしてませんって
魔の森の近くに巨大な檻を設置しただけですし」
俺がそう答えると母親が俺のこめかみを
ぐりぐりしながら叱りつけてくる
「巨大な檻ですって…みほちゃんたち それほんとなの?」
「「「はい 100万人入るぐらいらしいです」」」
「ゆ・き・ま・さぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
さらに力を強めてくる母親を上目遣いでみながら
「設置しただけです まだ」
「あなたね 日曜日 ほんとに妨害してくる人いたら
そこに放り込むつもりなんでしょ」
「うん そのつもり」
「はぁ…どうして この子は」
母親が頭痛そうにして俺を離す
そのあと客間に移動する
時間を確認すると3時過ぎになっている
「ケーキでも食べない? 3時過ぎだし」
俺が提案すると、みんな頷いて賛成する
母親とみさきが飲み物の用意をする
他の人はアイテムボックスからケーキをとりだして
どれにするか選ぼうとしている
俺はスフレチーズを選んで自分の前に置く
「ゆきくん チーズケーキなんだね」
「うん 好きなケーキだから」
美穂が聞いてきたので答える
結局、美穂達はあれこれ迷ったようだけど決まったようだ
「わたしはチョコ」
「わたくしはいちごショートに」
「わたしもいちごショート」
「わたしはチョコ」
「わたしもチョコ」
「モンブラン」
「チーズケーキ」
「わたしは…そうですね シュークリームで」
美穂 未来 芽衣と決めていき
すみれ さくら かえで ぼたんと順に選んでいき
最後にミアさんが選んだようだった
戻ってきた母親とみさきも
シュークリームを二人とも選んでいた
「昨日のハー○ン○ッ○もだけど
チョコレートおいしい」
美穂が満面の笑みを浮かべながら食べている
未来と芽衣も同じように笑みを浮かべながら
幸せそうに食べていて
「生クリームも日本のものはすごい」
「うん わたしたちが作ったのよりおいしい」
すみれ達もチョコを食べながら
「さくらさん カカオはみつかりそう?」
「今のところは報告なしですね
こんなにおいしいから…カカオはみつけたいよね」
「うん」
かえでは唯一 モンブランを選択していたが
こちらも満面の笑みで食べている
「栗のクリーム こういう作り方もあるんですねぇ」
「「「「「「「おいしい?」」」」」」」
気になったのか美穂達が楓に問いかけてくると
かえでも頷く
ぼたんはチーズケーキを食べながら
「ふわふわだね このケーキ」
「チーズケーキは色々あるから
ぼくはスフレが好きだけど…」
「他にはレアチーズとベイクドチーズでしたよね」
「うん」
「そちらも今度買いにいこうかな」
ぼたんはケーキ屋にまた行きたいように呟いていた
ミアさん達はシュークリームだが
カスタードクリームのものじゃなく
生クリームのもののようだ
「シュークリームの皮って…どう作るのかしら?」
母親が食べながら呟いていると
かえでが検索していた
「作り方 見ながら今度作ってみよう」
かえでが画面を見ながら呟いていると
母親がかえでに話しかける
「わたしも一緒にしても?」
「はい どちらにしても作るのはここで…でしょうから」
「皇室の台所は難しいの?」
「他の侍女たちもいますし…」
「あなたたちだけ特別というわけにもいかないですしね」
「はい」
ケーキを食べ終えると
芽衣とみさきが早めに帰宅するみたいで帰って行き
未来と侍女4人も帰って行くのだった
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