159話 さちこと母親との会話
さちこ視点です
わたしはゆみちゃんと別れて家に帰宅する
「ただいま」
すると、母親がわたしの顔を見るなり駆け寄ってきて話しかけてくる
「おかえり それでなんともないの?」
「ほぇ? なんともないってなにが?」
首をかしげて聞き返すと母親が困惑気味に言う
「あなた 異世界に行ってきたんでしょ」
「あ…うん そうだったね 普通に楽しんでたから あはは」
「そんなに楽しかったの?」
「うん わたし剣道していたよね」
「そうだったわね どうしてやめたのかはわからないけど」
「うーん それほど強くなかったから
わたしより強い人たくさんいたもん」
「そうね いいところまでは行くけど…だったね」
「うん」
小学に上がる頃には竹刀を握っていたけれど
小学中学と進むにつれて自分の実力が
どれくらいなのか思い知らされてしまって
挫折しちゃったんだったなぁ
そして高校は部活をしないで帰宅部を選んじゃって
まぁ、自宅から高校までの通学距離も遠かったし
部活をやっていたら寮生活になっていたかもしれないね
「それで剣道がどうしたの?」
わたしが考え事をしていると母親が問いかけてくる
「あ うん 異世界で魔物と戦うことになってるから
武器を貰ったの」
「魔物? 大丈夫なの? 怪我は?」
「大丈夫 怪我どころか わたしが強くなりすぎてるから」
「えっ?」
「昨日 きた 幸正くんから滅茶苦茶な能力もらってるから」
「………」
わたしは首にかけているペンダントを握ると
剣へ変更させる
「これがわたしの武器 片手剣ね」
「ペンダントが武器に…夢じゃなかったのね 色々」
「夢だったら口座に大金入ってないでしょ」
「そうね お父さん ちゃんと換金してきてくれたわよ」
「ありがとう 今日もゴールドゴーレム 10体ほど倒しているから
考えるのも嫌になるくらい金の塊が手元にあったりする」
「えっ?」
母親が青くなってしまう
「うん あとね 魔法も使えるようになってるから」
「魔法?」
「風魔法と雷魔法 使えるようになっちゃってる
でも、こっちの世界では使わないようにするつもり」
「誰かに見られたら大騒ぎになるわよ」
「気をつけるね」
「うん」
「あ これ お土産」
わたしは帰り際におばさんから手渡されていた
唐揚げやらとんかつを母親に渡す
「唐揚げ とんかつ?」
「おばさんがつくったものだけど
魔物の肉 唐揚げは雷鳥という魔物らしいけど
食べてみた感じファ○チ○ぽい感じだった」
「食べれるものなんだね」
「毒は入ってないから安心して
法律の関係上 売ることは出来ないのは
幸正くん 残念がっていたけど味はおいしいのはわかったから」
「そっか 夕ご飯の時に出すね」
「うん それじゃ、部屋に戻るね」
「宿題もするんだよ」
「わかってる」
わたしは母親と別れて部屋に戻ると
着替えをしてからしばらくベッドの上に横になり
くつろぐことにした
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